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第33条
条文
① 処分又は裁決を取り消す判決は、その事件について、処分又は裁決をした行政庁その他の関係行政庁を拘束する。
② 申請を却下し若しくは棄却した処分又は審査請求を却下し若しくは棄却した裁決が判決により取り消されたときは、その処分又は裁決をした行政庁は、判決の趣旨に従い、改めて申請に対する処分又は審査請求に対する裁決をしなければならない。
③ 前項の規定は、申請に基づいてした処分又は審査請求を認容した裁決が判決により手続に違法があることを理由として取り消された場合に準用する。
④ 第1項の規定は、執行停止の決定に準用する。
過去問・解説
(H19 司法 第36問 ア)
処分をした理由を示すことが要求されている処分が、取消訴訟の判決により、十分な理由が示されていないことだけを理由として取り消されたとき、処分をした行政庁は、取消判決の拘束力により、判決で不十分であると指摘された理由の示し方を改めて、同一内容の処分をしなければならない。
(正答)✕
(解説)
行訴法33条1項は、「処分又は裁決を取り消す判決は、その事件について、処分又は裁決をした行政庁その他の関係行政庁を拘束する。」として、取消判決の拘束力について規定している。
もっとも、理由の示し方を改めて、同一内容の処分をしなければならないという拘束力は生じない。
したがって、処分をした理由を示すことが要求されている処分が、取消訴訟の判決により、十分な理由が示されていないことだけを理由として取り消されたとき、処分をした行政庁は、取消判決の拘束力によって、判決で不十分であると指摘された理由の示し方を改めて、同一内容の処分をする必要は生じない。
(H21 司法 第32問 ア)
処分の取消判決には、行政事件訴訟法に基づき認められた効力として、第三者効及び拘束力がある。
(正答)〇
(解説)
行訴法32条1項は、「処分…を取り消す判決は、第三者に対しても効力を有する。」として、第三者効について規定している。
また、同法33条1項は、「処分…を取り消す判決は、その事件について、処分又は裁決をした行政庁その他の関係行政庁を拘束する。」として、取消判決の拘束力について規定している。
したがって、処分の取消判決には、行政事件訴訟法に基づき認められた効力として、第三者効及び拘束力がある。
(H21 司法 第32問 ウ)
申請者に欠格事由Aがあるとしてされた申請を拒否する処分が判決によって取り消された場合であっても、処分後に、申請者が欠格事由Aに該当することになったときは、改めて申請を拒否する処分をすることが許される。
(正答)〇
(解説)
行訴法33条は、1項において、「処分又は裁決を取り消す判決は、その事件について、処分又は裁決をした行政庁その他の関係行政庁を拘束する。」と規定し、2項において、「申請を却下し若しくは棄却した処分…が判決により取り消されたときは、その処分…をした行政庁は、判決の趣旨に従い、改めて申請に対する処分…をしなければならない。」と規定している。したがって、行政庁は、改めて審査をした上で申請に対する処分をしなければならないにとどまり、申請に対して改め審査をした上で、当初の拒否処分とは別の理由で申請を拒否する処分をすることも許される。よって、申請者に欠格事由Aがあるとしてされた申請を拒否する処分が判決によって取り消された場合であっても、処分後に、申請者が欠格事由Aに該当することになったときは、改めて申請を拒否する処分をすることが許される。
(H24 司法 第32問 ア)
処分の取消判決が確定した場合、処分行政庁は、判決の拘束力により当該処分を取り消さなければならない。
(正答)✕
(解説)
行訴法33条1項は、「処分又は裁決を取り消す判決は、その事件について、処分又は裁決をした行政庁その他の関係行政庁を拘束する。」として、取消判決の拘束力について規定している。
処分の取消判決が確定した場合においては、その処分の効力は処分当時に遡って形成的に消滅すると解されている。
したがって、処分行政庁が当該処分を取り消す余地はない。
よって、処分の取消判決が確定した場合、処分行政庁は、判決の拘束力により当該処分を取り消す必要はない。
(H24 司法 第32問 ウ)
課税処分を取り消す判決が確定した場合、当該課税処分を前提とする滞納処分としての差押処分がそのまま維持されることはない。
(正答)〇
(解説)
行訴法33条1項は、「処分…を取り消す判決は、その事件について、処分又は裁決をした行政庁その他の関係行政庁を拘束する。」として、取消判決の拘束力について規定している。
そして、本肢における滞納処分は、課税処分の有効性を前提とした後行処分であるため、滞納処分を取り消す義務が、同項に基づく拘束力として生じる。
したがって、課税処分を取り消す判決が確定した場合、当該課税処分を前提とする滞納処分としての差押処分がそのまま維持されることはない。
(R1 予備 第20問 ア)
申請を却下し又は棄却した処分が判決により取り消された場合には、その処分をした行政庁は、改めて当該申請に対する処分をしなければならないが、必ずしも当該判決の趣旨に従った処分をする必要はない。
(正答)✕
(解説)
行訴法33条は、1項において、「処分又は裁決を取り消す判決は、その事件について、処分又は裁決をした行政庁その他の関係行政庁を拘束する。」と規定し、2項において、「申請を却下し若しくは棄却した処分…が判決により取り消されたときは、その処分…をした行政庁は、判決の趣旨に従い、改めて申請に対する処分…をしなければならない。」と規定している。したがって、申請を却下し又は棄却した処分が判決により取り消された場合には、その処分をした行政庁は、改めて当該申請に対する処分をしなければならず、必ず当該判決の趣旨に従った処分をする必要がある。
(R5 予備 第20問 イ)
処分を取り消す判決が確定した場合、その拘束力により、当該処分をした行政庁は、その事件につき当該判決の主文が導き出されるのに必要な事実認定及び法律判断に従って行動すべき義務を負う。
(正答)〇
(解説)
行訴法33条1項は、「処分又は裁決を取り消す判決は、その事件について、処分又は裁決をした行政庁その他の関係行政庁を拘束する。」として、取消判決の拘束力について定めている。
したがって、処分を取り消す判決が確定した場合、その拘束力により、当該処分をした行政庁は、その事件につき当該判決の主文が導き出されるのに必要な事実認定及び法律判断に従って行動すべき義務を負う。
(R7 予備 第20問 イ)
申請を認容した処分につき第三者が取消しを求める訴えを提起し、同処分が判決により手続に違法があることを理由として取り消されたときは、その処分をした行政庁は、判決の趣旨に従い、違法とされた手続を改めて履践した上で、申請を認容する処分をしなければならない。
(正答)✕
(解説)
行訴法33条は、1項において「処分又は裁決を取り消す判決は、その事件について、処分又は裁決をした行政庁その他の関係行政庁を拘束する。」と規定し、2項において「申請を却下し若しくは棄却した処分…が判決により取り消されたときは、その処分…をした行政庁は、判決の趣旨に従い、改めて申請に対する処分…をしなければならない。」と規定している。
したがって、行政庁は、改めて審査をした上で申請に対する処分をしなければならないにとどまり、申請に対して改め審査をした上で、当初の拒否処分とは別の理由で申請を拒否する処分をすることも許される。