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意思表示(虚偽表示 94条) - 解答モード

94条2項における「第三者」の意義 大判大正4年12月17日

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概要
通謀虚偽表示により目的物を譲り受けた者からその目的物について抵当権の設定を受けた者は、94条2項にいう「第三者」に該当する。
判例
事案:通謀虚偽表示により目的物を譲り受けた者からその目的物について抵当権の設定を受けた者が、94条2項にいう「第三者」に該当するかが問題となった。

判旨:「本件建物ハAノ先代Bノ所有ニ属シタル処同人ハCノ先先先代Dト通謀シテ仮装ノ売買ヲ為シ之ニ基キ所有権移転ノ登記ヲ為シ登記簿上Dノ所有名義ト為リタルヨリ其相続人即チCノ先先代Dハ家督相続ニ因リ所有権取得ノ登記ヲ為シタル後Eノ為メニ抵当権設定ノ登記ヲ為シ其後Cハ家督相続ニ因リ所有権取得ノ登記ヲ為シタルモノニシテEハ真実Cノ先先代Dヨリ抵当権ノ設定ヲ受ケ其当時右売買仮装ノ事実ヲ知ラサリシモノナリ然レハ右売買ハ其当事者間ニ在リテハ無効ナルモ其無効ハ之ヲ以テ善意ノ第三者タルEニ対抗スルコトヲ得サルヲ以テEノ取得シタル抵当権ノ登記ハ完全ニ其効力ヲ有スルモノト謂ハサルヲ得ス。」
過去問・解説
全体の正答率 : 77.7%

(H21 司法 第4問 ア)
虚偽の意思表示により目的物を譲り受けた者からその目的物について抵当権の設定を受けた者は、「相手方と通じてした虚偽の意思表示の無効を対抗することができない第三者」に該当する。

(正答)

(解説)
判例(大判大4.12.17)は、虚偽の意思表示により目的物を譲り受けた者からその目的物について抵当権の設定を受けた者は、94条2項にいう「第三者」に該当する旨判示している。

該当する過去問がありません

94条2項における「第三者」の意義 大判大正5年11月17日

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概要
94条2項にいう「第三者」とは、虚偽の意思表示の当事者又はその一般承継人ではない者で、虚偽表示の目的について法律上利害関係を有するに至った者をいう。
判例
事案:94条2項の「第三者」の定義が問題となった。

判旨:「民法第94条第2項ニ所謂第三者ハ虚偽ノ意思表示ノ当事者又ハ其一般承継人ニ非スシテ其表示ノ目的ニ付キ法律上利害関係ヲ有スルニ至リタル者ニ他ナラサルヲ以テ上告人等ハ民法第94条第2項ニ所謂第三者ニ該当スルコト明白ナリ。」
過去問・解説
全体の正答率 : 90.0%

(H21 司法 第4問 ウ)
虚偽表示に当たる法律行為がされた場合、財産の仮装譲渡を受けた者の相続人は、「相手方と通じてした虚偽の意思表示の無効を対抗することができない第三者」に該当する。

(正答)

(解説)
判例(大判大5.11.17)は、94条2項の「第三者」とは、虚偽表示の当事者及び一般承継人以外の者であって、虚偽表示の目的について法律上利害関係を有するに至った者をいう旨判示している。財産の仮装譲渡を受けた者の相続人は、一般承継人に当たるため、「第三者」に該当しない。


全体の正答率 : 100.0%

(H29 司法 第4問 エ)
甲土地を所有するAがBと通謀して甲土地をBに仮装譲渡し、AからBへの所有権移転登記がされた後に、Bが死亡した場合において、Bが死亡した時にBの相続人であるCが仮装譲渡について善意であったときは、Aは、Cに対し、甲土地の所有権を主張することができない。

(正答)

(解説)
判例(大判大5.11.17)は、94条2項の「第三者」とは、虚偽表示の当事者及び一般承継人以外の者であって、虚偽表示の目的について法律上利害関係を有するに至った者をいう旨判示している。CはBの相続人であり、一般承継人に当たるため、「第三者」に該当しない。したがって、Cは94条2項によって保護されず、AはCに対して、甲土地の所有権を主張することができる。

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94条における「第三者」の意義 大判大正9年7月23日

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概要
94条2項の「第三者」とは、虚偽の意思表示の当事者又はその一般承継人ではない者で、その表示の目的につき法律上の利害関係を有するに至った者をいう。
判例
事案:94条2項の「第三者」の定義が問題となった。

判旨:「民法第94条第2項ニ所謂第三者トハ虚偽ノ意思表示ノ当事者又ハ其一般承継人ニ非スシテ其表示ノ目的ニ付キ法律上利害関係ヲ有スルニ至リタル者ヲ指称スルコトハ本院判例(大正5年(オ)第243号同年11月17日判決)ノ示ス所ナリ。」
過去問・解説
全体の正答率 : 87.5%

(H19 司法 第1問 5)
当事者が相談の上で売買契約を偽装した場合、買主の相続人が偽装の事実を知らなかったとしても、売主はこの者に対して意思表示の無効を主張することができる。

(正答)

(解説)
判例(大判大9.7.23)は、94条2項の「第三者」とは、虚偽の意思表示の当事者又はその一般承継人ではない者で、その表示の目的につき法律上の利害関係を有するに至った者をいう旨判示している。通謀虚偽表示の買主の相続人は、一般承継人にあたるため、「第三者」に該当えせず、同項によって保護されない。したがって、通謀虚偽表示の売主は、買主の相続人に対して意思表示の無効を主張することができる。

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94条2項における「第三者」の意義 大判大正3年7月9日

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概要
通謀虚偽表示により作出された法律関係を基礎として、目的物が「善意の第三者」(94条2項)に譲渡された場合において、その後、当該第三者から目的物を譲り受けた転得者は、通謀虚偽表示の事実について悪意であっても、前主の善意を援用して本人に対抗することができる。
判例
事案:通謀虚偽表示により作出された法律関係を基礎として、目的物が「善意の第三者」(94条2項)に譲渡され、さらに当該第三者が、通謀虚偽表示の事実について悪意の者に目的物を譲渡した場合において、本人が、当該転得者に対し、通謀虚偽表示の無効を対抗することができるかが問題となった。

判旨:「売買契約ノ当事者カ相通シテ為シタル虚偽ノ意思表示ニ依リ不動産所有権(又ハ持分)ノ移転登記ヲ為シ次ニ其登記名義人カ之ヲ善意ノ第三者ニ譲渡シタル後其第三者ヨリ所有権(又ハ持分権)ヲ転得シタル者転得ノ当時最初ノ契約当事者ノ為シタル売買カ虚偽ノ意思表示ナルコトヲ了知シタリトスルモ其者ハ善意ノ第三者ノ権利ヲ承継スルヲ以テ最初ノ虚偽意思表示ニ於ケル売主ハ自己ノ為シタル意思表示ノ無効ヲ転得者ニ対抗スルヲ得サルモノトス」
過去問・解説
全体の正答率 : 100.0%

(H28 司法 第36問 エ)
Aは、BからBの取引上の信用のために、甲土地の所有権を仮装譲渡するように依頼を受け、Bへの所有権移転登記を了した。この場合において、Bから甲土地を仮装譲渡であることについて善意で譲り受けたCから更に甲土地を譲り受けて登記を備えたDは、仮装譲渡について悪意であったとしても甲土地の所有権を取得する。

(正答)

(解説)
判例(大判大3.7.9)は、通謀虚偽表示により作出された法律関係を基礎として、目的物が「善意の第三者」(94条2項)に譲渡された場合において、当該第三者から目的物を譲り受けた転得者が現れたときは、転得者の善意・悪意を問わず、虚偽表示の無効を転得者にも対抗することができない旨判示している(佐久間毅「民法の基礎1」第5版134頁)。
本肢においては、Bから甲土地を仮装譲渡であることについて善意で譲り受けたCは「善意の第三者」に当たるから、このCから更に甲土地を譲り受けて登記を備えたDは、仮装譲渡について悪意であったとしても、Cの善意を援用してAに対抗することができ、甲土地の所有権を取得する。

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94条2項における第三者 大判昭和12年2月9日

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概要
虚偽表示の目的物につき差押えをした者は、94条2項の「第三者」に該当する。
判例
事案:虚偽表示の目的物を差し押さえた者が、94条2項の「第三者」に該当するかが問題となった。

判旨:「AトBトノ間ニ相通シテ本件自動車ノ所有権ヲAヨリBニ対シ移転スル旨ノ虚偽ノ意思表示アリタルモノト謂フヘク当事者間ニ於テハ該意思表示ノ無効ナル事勿論ナルモ善意ノ第三者ニ対シテハ其無効ヲ以テ対抗スルコトヲ得サルヘキ筋合トス爾リ然シテCハBニ対スル債権ノ為ニ本件自動車ヲ同人ノ所有ニ属スルモノトシテ差押ヲ為シタルモノナルニ因リ右差押ノ当否ヲ判定スル為ニハ宜シクCノ善意ナリシヤ否ヲ審理スルコトヲ要スル。」
過去問・解説
全体の正答率 : 66.6%

(H18 司法 第32問 4)
仮装の売買契約の売主に対して金銭債権を有する者が善意で売買代金債権を差し押さえて取立訴訟を提起した場合、仮装の買主は、売買契約が虚偽表示であることを証明すれば、請求棄却判決を得ることができる。

(正答)

(解説)
判例(大判昭12.2.9)は、虚偽表示の目的物につき差押えをした者は、94条2項の「第三者」に該当する旨判示している。したがって、善意で売買代金債権を差し押さえて取立訴訟を提起した者は「第三者」に当たり保護されるため、仮装の買主は、売買契約が虚偽表示であることを証明しても、請求棄却判決を得ることはできない。

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94条2項における第三者の主張立証責任 最三小判昭和35年2月2日

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概要
通謀虚偽表示の第三者が94条2項により保護を受けるためには、同人において、自己が「善意」であったことを主張立証しなければならない。
判例
事案:通謀虚偽表示による契約につき第三者が存する場合において、同人の「善意」94条2項を主張・立証する責任の所在が問題となった。

判旨:「原判決添付目録…の土地は、もとAの所有であつたところ、売買を原因としてBに所有権移転登記がなされ、さらに、Cのため抵当権設定登記がなされたこと、A、B間の売買は、両名が通謀してした虚偽の意思表示であることは、いずれも原審の確定したところである。したがつて、Cが民法94条2項の保護をうけるためには、同人において、自己が善意であつたことを主張、立証しなければならないのである(昭和17年(オ)第520号、同年9月8日大審院第5民事部判決参照)。」
過去問・解説
全体の正答率 : 57.1%

(H27 司法 第4問 3)
AがBと通謀してA所有の甲土地につきAB間で売買契約がされた旨仮装し、Bへの所有権移転登記をした後、Bが甲土地をCに売却した場合、Aは、CがAB間の売買契約が虚偽表示であることを知っていたことを立証しなければ、Cに対し、甲土地の所有権をAが有することを主張することができない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭35.2.2)は、通謀虚偽表示の第三者が94条2項により保護を受けるためには、同人において、自己が「善意」であったことを主張立証しなければならない旨判示している。したがって、「善意」の立証責任を負うのはCである。Aは、CがAB間の売買契約が虚偽表示であることを知っていたことを立証せずとも、Cに対し、甲土地の所有権をAが有することを主張することができる。

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94条2項における「善意」の判断基準時 最二小判昭和38年6月7日

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概要
通諜虚偽表示による売買契約における買主が、当該契約の目的物について第三者と売買予約を締結した場合において、予約権利者が94条2項にいう善意であるかどうかは、その売買予約成立の時ではなく、当該予約完結権の行使により売買契約が成立する時を基準として定めるべきである。
判例
事案:通謀虚偽表示による売買契約の買主との間で、当該契約の目的物について売買予約を締結した第三者が存する場合において、予約権利者の「善意」(94条2項)の判断を、どの時点を基準として行うかが問題となった。

判旨:「通謀虚偽の売買契約における買主が当該契約の目的物について第三者と売買予約を締結した場合において、その目的物の物権取得の法律関係につき、予約権利者が民法第94条第2項にいう善意であるかどうかは、その売買予約成立の時ではなく、当該予約完結権の行使により売買契約が成立する時を基準として定めるべきである…。」
過去問・解説
全体の正答率 : 28.5%

(H29 司法 第4問 イ)
甲土地を所有するAがBと通謀して甲土地をBに仮装譲渡した後に、CがBとの間で甲土地についてCを予約者とする売買予約を締結した場合、仮装譲渡についてCが予約成立の時に善意であっても、予約完結権行使の時に悪意であれば、Cは、Aに対し、甲土地の所有権を主張することができない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭38.6.7)は、「通謀虚偽の売買契約における買主が当該契約の目的物について第三者と売買予約を締結した場合において、その目的物の物権取得の法律関係につき、予約権利者が民法第94条第2項にいう善意であるかどうかは、その売買予約成立の時ではなく、当該予約完結権の行使により売買契約が成立する時を基準として定めるべきである…。」と判示している。したがって、Cが予約成立の時に善意であっても、予約完結権行使の時に悪意であれば、Cは94条2項による保護を受けられず、Aに対し、甲土地の所有権を主張することができない。

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94条2項における「第三者」の意義 最一小判昭和38年11月28日

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概要
土地の賃借人が地上建物を他に仮装譲渡した場合、土地賃貸人は、当該仮装譲渡の外形を信頼して新たな法律上の利害関係に入ったものではないから、94条2項の「第三者」に当たらない。
判例
事案:土地の賃借人が、自己の所有する借地上の建物を仮装譲渡した場合において、土地賃貸人が94条2項の「第三者」に当たるかが問題となった。

判旨:最高裁は、「控訴人は第三建物の敷地の賃貸人に止まり、右仮装の譲渡行為の外形を信頼して新たな利害関係に入つた者ではないのであるから、たとえ被控訴人Y1に対し第三建物につき処分禁止の仮処分をなした事実があるとして、未だ控訴人を民法第94条第2項にいわゆる第三者と認めることはできない(参照大審院昭和14年(オ)第842号、同年12月9日判決。民集第18巻1551頁)。」とした原審の判断について、「上告人が民法94条2項にいわゆる第三者に当らないとした原審の解釈も、正当であ」ると判示している。
過去問・解説
全体の正答率 : 62.5%

(H21 司法 第4問 イ)
土地の賃借人が所有する地上建物を他に仮装譲渡した場合の土地賃貸人は、「相手方と通じてした虚偽の意思表示の無効を対抗することができない第三者」に該当する。

(正答)

(解説)
判例(最判昭38.11.28)は、土地の賃借人が地上建物を他に仮装譲渡した場合、土地賃貸人は、当該仮装譲渡の外形を信頼して新たな法律上の利害関係に入ったものではないから、94条2項の「第三者」に当たらない旨判示している。


全体の正答率 : 50.0%

(H28 司法 第36問 オ)
Dは、建物所有を目的としてAから甲土地を賃借し、甲土地上に乙建物を建築してD名義で乙建物の所有権保存登記を有している。Dは、BからBの取引上の信用のために、乙建物の所有権を仮装譲渡するように依頼を受け、Bへの所有権移転登記を了した。この場合において、仮装譲渡であることを知らなかったAは、Bに対して、賃借権の譲渡を承諾し、地代の支払を求めることができる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭38.11.28)は、土地の賃借人が地上建物を他に仮装譲渡した場合、土地賃貸人は、当該仮装譲渡の外形を信頼して新たな法律上の利害関係に入ったものではないから、94条2項の「第三者」に当たらない旨判示している。したがって、甲土地の賃貸人Aは94条2項の「第三者」に当たらず、BはAに対して、乙建物の仮装譲渡が無効であることを主張できるため、Aは、Bに対して、賃借権の譲渡を承諾し、地代の支払を求めることはできない。

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94条2項における「第三者」の意義 最一小判昭和42年6月29日

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概要
94条2項にいう「第三者」とは、虚偽の意思表示の当事者又はその一般承継人以外の者であって、その表示の目的につき法律上利害関係を有するに至った者をいう。
判例
事案:94条2項にいう「第三者」の定義が問題となった。

判旨:「民法94条2項…にいわゆる第三者とは、虚偽の意思表示の当事者またはその一般承継人以外の者であって、その表示の目的につき法律上利害関係を有するに至った者をいう…。」
過去問・解説
全体の正答率 : 87.5%

(H28 司法 第36問 イ)
Aは、BからBの取引上の信用のために、甲土地の所有権を仮装譲渡するように依頼を受け、Bへの所有権移転登記を了した。この場合において、Bの死亡によりその単独相続人として所有権移転登記を了したCが、仮装譲渡について善意のときは、Aに対して甲土地の所有権を主張することができる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭42.6.29)は、「民法94条2項…にいわゆる第三者とは、虚偽の意思表示の当事者またはその一般承継人以外の者であって、その表示の目的につき法律上利害関係を有するに至った者をいう…。」と判示している。本肢においては、Cは、Bの単独相続人であり、一般承継人であることから、「第三者」に該当しない。したがって、AはCに対して、甲土地の譲渡が仮装譲渡であり無効であると主張することができるため、Cは、Aに対して甲土地の所有権を主張することができない。

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仮装仮登記に基づいてほしいままにされた本登記と仮登記を許容した仮登記義務者の第三者に対する責任 最一小判昭和43年10月17日

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概要
不動産について売買の予約がされていないのにかかわらず、相通じて、その予約を仮装して所有権移転請求権保全の仮登記手続をした場合において、外観上の仮登記権利者がほしいままに仮登記に基づく所有権移転の本登記手続をしたときは、外観上の仮登記義務者は、94条2項、110条の法意に照らして、その本登記の無効をもつて善意無過失の第三者に対抗することができないと解すべきである。
判例
事案:通謀虚偽表示による不動産の売買契約の予約に基づく仮登記があり、仮登記権利者が予約完結の意思なく本登記を了したという場合において、その後同人から不動産を買い受けた者が保護を受けるかが問題となった。

判旨:「思うに、不動産について売買の予約がされていないのにかかわらず、相通じて、その予約を仮装して所有権移転請求権保全の仮登記手続をした場合、外観上の仮登記権利者がこのような仮登記があるのを奇貨として、ほしいままに売買を原因とする所有権移転の本登記手続をしたとしても、この外観上の仮登記義務者は、その本登記の無効をもつて善意無過失の第三者に対抗できないと解すべきである。けだし、このような場合、仮登記の外観を仮装した者がその外観に基づいてされた本登記を信頼した善意無過失の第三者に対して、責に任ずべきことは、民法94条2項、同法110条の法意に照らし、外観尊重および取引保護の要請というべきだからである。」
過去問・解説
全体の正答率 : 87.5%

(H27 司法 第4問 2)
AがBと通謀してA所有の甲土地につきAB間で売買予約がされた旨仮装し、Bへの所有権移転登記請求権保全の仮登記をした後、Bが偽造書類を用いて仮登記を本登記にした上で、善意無過失のCに甲土地を売却し、Cへの所有権移転登記をした場合、Cは、Aに対し、甲土地の所有権をCが有することを主張することができる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭43.10.17)は、本肢と同種の事案において、「思うに、不動産について売買の予約がされていないのにかかわらず、相通じて、その予約を仮装して所有権移転請求権保全の仮登記手続をした場合、外観上の仮登記権利者がこのような仮登記があるのを奇貨として、ほしいままに売買を原因とする所有権移転の本登記手続をしたとしても、この外観上の仮登記義務者は、その本登記の無効をもつて善意無過失の第三者に対抗できないと解すべきである。けだし、このような場合、仮登記の外観を仮装した者がその外観に基づいてされた本登記を信頼した善意無過失の第三者に対して、責に任ずべきことは、民法94条2項、同法110条の法意に照らし、外観尊重および取引保護の要請というべきだからである。」と判示している。したがって、外観上の仮登記義務者であるAは、本登記の無効を善意無過失のCに対抗できないため、Cは、Aに対し、甲土地の所有権をCが有することを主張することができる。

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94条2項における「第三者」の意義 最三小判昭和44年5月27日

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概要
「善意の第三者」(94条2項)は、行った取引から生ずる物権変動について対抗要件として要求される登記を備えていなかったとしても、同項により保護される。
判例
事案:通謀虚偽表示の外形を信頼して、外観上の権利者から不動産の所有権を譲り受けた第三者が、当該不動産について所有権移転登記を経ていなかった場合に、94条2項の「第三者」として保護されるかが問題となった。

判旨:「民法94条が、その1項において相手方と通じてした虚偽の意思表示を無効としながら、その2項において右無効をもつて善意の第三者に対抗することができない旨規定しているゆえんは、外形を信頼した者の権利を保護し、もつて、取引の安全をはかることにあるから、この目的のためにかような外形を作り出した仮装行為者自身が、一般の取引における当事者に比して不利益を被ることのあるのは、当然の結果といわなければならない。したがつて、いやしくも、自ら仮装行為をした者が、かような外形を除去しない間に、善意の第三者がその外形を信頼して取引関係に入つた場合においては、その取引から生ずる物権変動について、登記が第三者に対する対抗要件とされているときでも、右仮装行為者としては、右第三者の登記の欠缺を主張して、当該物権変動の効果を否定することはできないものと解すべきである。」
過去問・解説
全体の正答率 : 87.5%

(H27 共通 第2問 1)
Aは、その所有する甲土地についてBと仮装の売買契約を締結し、その旨の所有権移転登記をした。その後、Bがこの事情を知らないCに甲土地を売却した場合、BからCへの所有権移転登記がされていないときでも、Aは、Cに対し、AB間の売買契約の無効を主張することができない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭44.5.27)は、「いやしくも、自ら仮装行為をした者が、かような外形を除去しない間に、善意の第三者がその外形を信頼して取引関係に入つた場合においては、その取引から生ずる物権変動について、登記が第三者に対する対抗要件とされているときでも、右仮装行為者としては、右第三者の登記の欠缺を主張して、当該物権変動の効果を否定することはできないものと解すべきである。」と判示している。したがって、Cは、甲土地につき所有権移転登記を具備していなくとも、「善意の第三者」(94条2項)として保護され、Aは、Cに対して、AB間の売買契約の無効を主張することができない。


全体の正答率 : 88.8%

(H28 司法 第36問 ア)
Aは、BからBの取引上の信用のために、甲土地の所有権を仮装譲渡するように依頼を受け、Bへの所有権移転登記を了した。この場合において、Bから甲土地を譲り受けたCが、仮装譲渡について善意のときは、登記を備えていなくてもAに対して甲土地の所有権取得を主張することができる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭44.5.27)は、「いやしくも、自ら仮装行為をした者が、かような外形を除去しない間に、善意の第三者がその外形を信頼して取引関係に入つた場合においては、その取引から生ずる物権変動について、登記が第三者に対する対抗要件とされているときでも、右仮装行為者としては、右第三者の登記の欠缺を主張して、当該物権変動の効果を否定することはできないものと解すべきである。」と判示している。したがって、Cは、登記を備えていなくても、「善意の第三者」(94条2項)として保護され、Aに対して甲土地の所有権取得を主張することができる。

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94条2項の類推適用と同項における「第三者」の意義 最二小判昭和45年7月24日

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概要
94条2項にいう「第三者」とは、虚偽表示の当事者又はその一般承継人以外の者であって、その表示の目的につき法律上利害関係を有するに至った者をいい、その者からの転得者も「第三者」に当たる。虚偽表示の相手方との間でその表示の目的につき直接取引関係に立った第三者が悪意の場合でも、当該第三者からの転得者が善意であるときは、当該転得者は同項にいう「善意の第三者」に当たる。
判例
事案:94条2項にいう「善意の第三者」から所有権を譲り受けた転得者が存する場合において、当該転得者も同項にいう「善意の第三者」に含まれるかが問題となった。

判旨:「民法94条2項にいう第三者とは、虚偽の意思表示の当事者またはその一般承継人以外の者であつて、その表示の目的につき法律上利害関係を有するに至つた者をいい(最高裁昭和41年(オ)第1231号・第1232号同42年6月29日第1小法廷判決、裁判集民事87号1397頁参照)、虚偽表示の相手方との間で右表示の目的につき直接取引関係に立つた者のみならず、その者からの転得者もまた右条項にいう第三者にあたるものと解するのが相当である。そして、同条項を類推適用する場合においても、これと解釈を異にすべき理由はなく、これを本件についていえば、上告人Aは、その主張するとおり上告人Bとの間で有効に売買契約を締結したものであれば、それによつて上告人Aが所有権を取得しうるか否かは、一に、被上告人Cにおいて、本件不動産の所有権が自己に属し、登記簿上のDの所有名義は実体上の権利関係に合致しないものであることを、同上告人Aに対して主張しうるか否かにのみかかるところであるから、同上告人Aは、右売買契約の解除前においては、ここにいう第三者にあたり、自己の前々主たるDが本件不動産の所有権を有しない不実の登記名義人であることを知らなかつたものであるかぎり、同条項の類推適用による保護を受けえたものというべきであり、右時点での同上告人Aに対する関係における所有権帰属の判断は、上告人Aが悪意であつたことによつては左右されないものと解すべきである。」
過去問・解説
全体の正答率 : 100.0%

(H29 司法 第4問 オ)
甲土地を所有するAがBと通謀して甲土地をBに仮装譲渡し、AからBへの所有権移転登記がされた後に、BがCに甲土地を譲渡し、さらに、CがDに甲土地を譲渡した場合において、Cが仮装譲渡について悪意であったときは、Dが仮装譲渡について善意であったとしても、Aは、Dに対し、甲土地の所有権を主張することができる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭45.7.24)は、「虚偽表示の相手方との間で右表示の目的につき直接取引関係に立つた者のみならず、その者からの転得者もまた右条項にいう第三者にあたる」と判示した上で、通謀虚偽表示の買主からの譲受人が、虚偽表示の事実について悪意であったとしても、転得者が当該事実について善意であれば、同転得者は94条2項の「第三者」に該当し、その保護を受ける旨判示している。したがって、CがAB間の仮装の事実について悪意であったとしても、Dが仮装の事実について善意であったときには、Dは「善意の第三者」に該当するため、Aは、Dに対し、AB間の売買の意思表示の無効を主張することができず、甲土地の所有権を主張することができない。


全体の正答率 : 100.0%

(R5 司法 第5問 エ)
AとBとが通謀してA所有の甲土地をBに売買する旨を仮装し、Bへの所有権移転登記がされた後、Bが甲土地をCに売却し、更にCが甲土地をDに売却した場合において、CがAB間の仮装を知っていたときは、DがAB間の仮装を知らなかったとしても、Aは、Dに対し、AB間の売買の意思表示の無効を対抗することができる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭45.7.24)は、「虚偽表示の相手方との間で右表示の目的につき直接取引関係に立つた者のみならず、その者からの転得者もまた右条項にいう第三者にあたる」と判示した上で、通謀虚偽表示の買主からの譲受人が、虚偽表示の事実について悪意であったとしても、転得者が当該事実について善意であれば、同転得者は94条2項の「第三者」に該当し、その保護を受ける旨判示している。したがって、CがAB間の仮装の事実について悪意であったとしても、Dが仮装の事実について善意であったときには、Dは「善意の第三者」に該当するため、Aは、Dに対し、AB間の売買の意思表示の無効を対抗することができない。

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94条2項の類推適用と同項における「第三者」の意義 最一小判昭和48年6月28日

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概要
虚偽の意思表示により譲り受けた目的物を差し押さえた仮装譲受人の一般債権者は、「第三者」(94条2項)に当たるところ、未登記建物の所有者は、その建物が固定資産課税台帳上他人の所有名義で登録されていることを知りながら、これを明示又は黙示に承認していた場合には、94条2項の類推適用により、当該名義人が所有権を有しないことを、善意で当該建物を差し押さえた第三者に対抗することができない。
判例
事案:未登記建物の所有者においてその建物が固定資産課税台帳上他人の所有名義で登録されていることを承認していた場合において、当該建物を善意で差し押さえた、登記名義人に対して債権を有する債権者が、94条2項の類推適用により保護されるかが問題となった。

判旨:「未登記建物の所有者が旧家屋台帳法(昭和22年法律第31号)による家屋台帳にその建物が他人の所有名義で登録されていることを知りながら、これを明示または黙示に承認していた場合には、民法94条2項の類推適用により、所有者は、右台帳上の名義人から権利の設定を受けた善意の第三者に対し、右名義人が所有権を有しないことをもつて対抗することができないと解すべきことは、当裁判所の判例とするところである(最高裁昭和42年(オ)第1209、1210号同45年4月16日第1小法廷判決・民集24巻4号266頁)。そして固定資産課税台帳は、本来課税のために作成されるものではあるが、未登記建物についての同台帳上の所有名義は、建物の所有権帰属の外形を表示するものとなつているのであるから、この外形を信頼した善意の第三者は右と同様の法理によつて保護されるべきものと解するのが相当である。」
過去問・解説
全体の正答率 : 66.6%

(H21 司法 第4問 エ)
虚偽の意思表示により譲り受けた目的物を差し押さえた仮装譲受人の一般債権者は、「相手方と通じてした虚偽の意思表示の無効を対抗することができない第三者」に該当する。

(正答)

(解説)
判例(最判昭48.6.28)は、虚偽の意思表示により譲り受けた目的物を差し押さえた仮装譲受人の一般債権者は、「第三者」(94条2項)に当たる旨判示している。


全体の正答率 : 83.3%

(H27 共通 第2問 2)
Aは、その所有する甲土地についてBと仮装の売買契約を締結し、その旨の所有権移転登記をした。その後、Bがこの事情を知らないCから500万円を借り入れたが、その返済を怠ったことから、Cが甲土地を差し押さえた場合、甲土地の差押えの前にCがこの事情を知ったとしても、Aは、Cに対し、AB間の売買契約の無効を主張することができない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭48.6.28)は、虚偽の意思表示により譲り受けた目的物を差し押さえた仮装譲受人の一般債権者は、「第三者」(94条2項)に当たる旨判示している。Cは仮装譲渡の譲受人であるBの一般債権者であり、甲土地を差し押さえているため、「第三者」に当たる。
もっとも、判例(最判昭.55.9.11)は、94条2項所定の第三者の善意の存否は、同条項の適用の対象となるべき法律関係ごとに当該法律関係につき第三者が利害関係を有するに至った時期を基準として決すべきである旨判示している。Cは甲土地の差押えの前に仮装譲渡の事情を知っているため、「善意」といえない。したがって、Aは、Cに対し、AB間の売買契約の無効を主張することができる。


全体の正答率 : 100.0%

(H29 司法 第4問 ア)
甲土地を所有するAがBと通謀して甲土地をBに仮装譲渡し、AからBへの所有権移転登記がされた後、Bの債権者Cが甲土地を差し押さえた場合において、その差押えの時にCが仮装譲渡について善意であったときは、Aは、Cに対し、Bへの譲渡が無効であることを主張することができない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭48.6.28)は、虚偽の意思表示により譲り受けた目的物を差し押さえた仮装譲受人の一般債権者は、「第三者」(94条2項)に当たる旨判示している。また、判例(最判昭55.9.11)は、94条2項所定の第三者の善意の存否は、同条項の適用の対象となるべき法律関係ごとに当該法律関係につき第三者が利害関係を有するに至った時期を基準として決すべきである旨判示している。したがって、Bの債権者Cが甲土地を差し押さえた場合において、その差押えの時にCが仮装譲渡について善意であったときは、Cは「善意の第三者」に当たるため、Aは、Cに対して、Bへの譲渡が無効であることを主張することができない。

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94条2項における「第三者」の意義 最一小判昭和55年9月11日

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概要
①原抵当権が虚偽であることにつき善意で転抵当権の設定を受け登記を経由した者は、抵当権につき377条1項の対抗要件を具備していなくとも、94条2項の「第三者」に当たるため、原抵当権設定者は原抵当権が虚偽表示により無効であることを対抗できない。
②94条2項所定の「第三者」の善意の存否は、同条項の適用の対象となるべき法律関係ごとに当該法律関係につき第三者が利害関係を有するに至った時期を基準として決すべきである。
判例
事案:①抵当権を設定したように仮装した原抵当権設定登記に基づいて転抵当権が設定され、抵当目的不動産の所有者が転抵当権者に対して、転抵当権の抹消登記手続等を求めた場合において、原抵当権が虚偽のものであることにつき善意で転抵当権の設定を受けた者は、377条1項所定の要件を満たしていなくても、民法94条2項の「善意の第三者」に該当し、同項によって保護されるかが問題となった。
 ②94条2項の「善意」を判断する時期の基準が問題となった。

判旨:①「原抵当権が虚偽仮装のものであることにつき善意で転抵当権の設定を受けた者は、たとえ右転抵当権の取得につき民法376条1項所定の要件を未だ具備しておらず、したがつて、右権利そのものを行使し、又は権利取得の効果を原抵当権設定者に主張することができない場合であっても、民法94条2項の関係では、すでに有効な転抵当権設定契約に基づき一定の法律上の地位を取得した者として同条項にいう善意の第三者に該当するものということを妨げないと解すべきであるから、原抵当権設定者は、これに対する関係では、右原抵当権が虚偽仮装のものであることを主張することができないというべきである。」
 ②「思うに、民法94条2項所定の第三者の善意・悪意は、同条項の適用の対象となるべき法律関係ごとに当該法律関係につき第三者が利害関係を有するに至った時期を基準として決すべきものと解するのが相当である…。」
過去問・解説
全体の正答率 : 71.4%

(H29 司法 第4問 ウ)
甲土地を所有するAがBと通謀して甲土地にBのための抵当権設定を仮装した後、その抵当権設定が仮装であることについて善意のCがBから転抵当権の設定を受け、その旨の登記がされた場合には、Aは、Cに対し、原抵当権の設定が無効であることを主張することができない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭55.9.11)は、原抵当権が虚偽であることにつき善意で転抵当権の設定を受け登記を経由した者は、抵当権につき377条1項の対抗要件を具備していなくとも、94条2項の「第三者」に当たるため、原抵当権設定者は原抵当権が虚偽表示により無効であることを対抗できない旨判示している。本肢においては、CはAB間の甲土地への抵当権設定が仮装であることについて善意で転抵当権の設定を受けていることから、94条2項の「善意の第三者」に当たる。したがって、Aは、Cに対し、原抵当権の設定が無効であることを主張することができない。


全体の正答率 : 85.7%

(R3 司法 第2問 ウ)
相手方と通じてした虚偽の意思表示の無効は、第三者がその表示の目的につき法律上の利害関係を有するに至った時に善意であれば、その後悪意になったとしても、その第三者に対抗することができない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭55.9.11)は、94条2項所定の「第三者」の善意の存否は、同条項の適用の対象となるべき法律関係ごとに当該法律関係につき第三者が利害関係を有するに至った時期を基準として決すべきである旨判示している。したがって、相手方と通じてした虚偽の意思表示の無効は、第三者がその表示の目的につき法律上の利害関係を有するに至った時に善意であれば、この時点で「善意の第三者」に該当するため、その後悪意になったとしても、その「第三者」に対抗することができない。

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94条2項における「第三者」 最三小判昭和57年6月8日

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概要
土地の仮装譲受人が当該土地上に建物を建築してこれを他人に賃貸した場合、当該建物賃借人は、仮装譲渡された土地については法律上の利害関係を有するものとは認められないから、その建物賃借人は、94条2項の「第三者」に当たらない。
判例
事案:土地の仮装譲受人が当該土地上に建物を建築してこれを他人に賃貸した場合において、当該建物賃借人が94条2項の「第三者」に当たるかが問題となった。

要旨:「土地の仮装譲受人が右土地上に建物を建築してこれを他人に賃貸した場合、右建物賃借人は、仮装譲渡された土地については法律上の利害関係を有するものとは認められないから、民法94条2項所定の第三者にはあたらないと解するのが相当である。」
過去問・解説
全体の正答率 : 85.7%

(H21 司法 第4問 オ)
虚偽表示に当たる法律行為がされた場合、「相手方と通じてした虚偽の意思表示の無効を対抗することができない第三者」に該当するか。
土地の仮装譲受人から当該土地上の建物を賃借した者

(正答)

(解説)
判例(最判昭57.6.8)は、土地の仮装譲受人が当該土地上に建物を建築してこれを他人に賃貸した場合、当該建物賃借人は、仮装譲渡された土地については法律上の利害関係を有するものとは認められないから、その建物賃借人は、94条2項の「第三者」に当たらない旨判示している。


全体の正答率 : 100.0%

(H30 司法 第3問 ア)
土地の仮装譲受人が当該土地上に建物を建築してこれを他人に賃貸した場合、その建物賃借人は、民法第94条第2項の「第三者」に当たらない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭57.6.8)は、土地の仮装譲受人が当該土地上に建物を建築してこれを他人に賃貸した場合、当該建物賃借人は、仮装譲渡された土地については法律上の利害関係を有するものとは認められないから、その建物賃借人は、94条2項の「第三者」に当たらない旨判示している。

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虚偽の外観作出の帰責性による94条2項、110条類推適用の可否 最一小判平成18年2月23日

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概要
不動産の所有者は、他者により当該不動産に不実の所有権移転登記がなされた場合、登記がされたことについて自らこれに積極的に関与した場合やこれを知りながらあえて放置した場合と同視し得るほど重い帰責性があるときは、94条2項、110条の類推適用により、他者から当該不動産を買い受けた善意無過失の譲受人に対し、他者が当該不動産の所有権を取得していないことを主張することができない。
判例
事案:不実の所有権移転登記がされたことにつき、不動産の所有者に、自らこれに積極的に関与した場合やこれを知りながらあえて放置した場合と同視し得るほど重い帰責性がある場合において、不動産の所有者が譲受人に対して、不実の登記名義人が当該不動産の所有権を取得していないことを主張できるかが問題となった。

判旨:「Aが本件不動産の登記済証、Xの印鑑登録証明書及びXを申請者とする登記申請書を用いて本件登記手続をすることができたのは、上記のようなXの余りにも不注意な行為によるものであり、Aによって虚偽の外観(不実の登記)が作出されたことについてのXの帰責性の程度は、自ら外観の作出に積極的に関与した場合やこれを知りながらあえて放置した場合と同視し得るほど重いものというべきである。そして、前記確定事実によれば、Yは、Aが所有者であるとの外観を信じ、また、そのように信ずることについて過失がなかったというのであるから、民法94条2項、110条の類推適用により、Xは、Aが本件不動産の所有権を取得していないことをYに対し主張することができないものと解するのが相当である。」
過去問・解説
全体の正答率 : 100.0%

(H27 司法 第4問 4)
AがBに対しA所有の甲土地を売却する代理権を与えていないのに、Bが甲土地につきAからBへの所有権移転登記をした上で、その事情について善意無過失のCに甲土地を売却した場合、Aが甲土地の登記済証及びAの印鑑登録証明書をBに預けたままにし、Aの面前でBがAの実印を登記申請書に押捺するのを漫然と見ていたなど、Aの帰責性の程度が自ら外観の作出に積極的に関与した場合やこれを知りながらあえて放置した場合と同視し得るほど重いときは、Cは、Aに対し、甲土地の所有権をCが有することを主張することができる。

(正答)

(解説)
判例(最判平18.2.23)は、本肢と同種の事案において、不動産の所有者は、他者により当該不動産に不実の所有権移転登記がなされた場合、登記がされたことについて自らこれに積極的に関与した場合やこれを知りながらあえて放置した場合と同視し得るほど重い帰責性があるときは、94条2項、110条の類推適用により、他者から当該不動産を買い受けた善意無過失の譲受人に対し、他者が当該不動産の所有権を取得していないことを主張することができない旨判示している。そうすると、本肢においても、Aの帰責性の程度が自ら外観の作出に積極的に関与した場合やこれを知りながらあえて放置した場合と同視し得るほど重いことから、94条2項、110条の類推適用により、Bから甲土地を善意無過失で譲り受けたCは、Aに対し、甲土地の所有権をCが有することを主張することができる。

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