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その他の法令(借地借家法) - 解答モード

賃料の支払を遅滞したときは賃貸人は無催告で土地の賃貸借契約を解除することができる旨の特約の可否 最二小判昭和40年7月2日

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概要
借地借家法9条の規定は、土地賃借人の義務違反である賃料不払いの行為をも保護する趣旨の規定ではないから、土地賃借人に賃料の不払いがあった場合には賃貸人は催告を要せず賃貸借契約を解除できる旨の特約は、同条に該当せず、有効である。
判例
事案:土地賃借人に賃料の不払いがあった場合には賃貸人は催告をすることなく賃貸借契約を解除できる旨の特約がされた場合において、当該特約が借地借家法9条により無効とならないかが問題となった。

判旨:「借地法11条の規定は、土地賃借人の義務違反である賃料不払の行為をも保護する趣旨ではない。したがって、土地賃借人に賃料の不払があった場合には、賃貸人は催告を要せず賃貸借契約を解除できる旨の…特約は、同条に該当せず、有効である。」
過去問・解説
全体の正答率 : 100.0%

(H21 司法 第28問 1)
借地借家法の適用を受ける不動産賃貸借契約について、判例によれば、土地の賃借人が賃料の支払を遅滞したときは賃貸人は催告を要せずに土地の賃貸借契約を解除することができる旨の特約は、借地借家法の強行規定に反し無効である。

(正答)

(解説)
判例(最判昭40.7.2)は、「借地法11条の規定は、土地賃借人の義務違反である賃料不払の行為をも保護する趣旨ではない。したがって、土地賃借人に賃料の不払があった場合には、賃貸人は催告を要せず賃貸借契約を解除できる旨の…特約は、同条に該当せず、有効である。」と判示しており、現行の借地借家法9条についても同様に解されている。

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賃借権者の対抗要件 最大判昭和41年4月27日

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概要
土地賃借人は、借地上に建物を所有していても、他人名義で所有権保存登記をした場合においては、たとえ当該登記が借地人の親族名義であったとしても、借地借家法10条1項の「登記」に当たらないから、借地権を第三者に対抗できない。
判例
事案:土地賃借人が、借地上に建物を所有しており、当該建物について親族名義の所有権保存登記をしていた場合において、当該土地賃借人が、その借地権を第三者に対抗できるかが問題となった。

判旨:「地上建物を所有する賃借権者は、自己の名義で登記した建物を有することにより、始めて右賃借権を第三者に対抗し得るものと解すべく、地上建物を所有する賃借権者が、自らの意思に基づき、他人名義で建物の保存登記をしたような場合には、当該賃借権者はその賃借権を第三者に対抗することはできないものといわなければならない。けだし、他人名義の建物の登記によつては、自己の建物の所有権さえ第三者に対抗できないものであり、自己の建物の所有権を対抗し得る登記あることを前提として、これを以つて賃借権の登記に代えんとする建物保護法1条の法意に照し、かかる場合は、同法の保護を受けるに値しないからである。」
 「Aは、自らの意思により、長男Bに無断でその名義を以つて建物の保存登記をしたものであるというのであつて、たとえ右BがAと氏を同じくする未成年の長男であつて、自己と共同で右建物を利用する関係にあ…つたとしても、これを以てA名義の保存登記とはいい得ないこと明らかであるから、Aが登記ある建物を有するものとして、右建物保護法により土地賃借権を第三者に対抗することは許されないものである。」
過去問・解説
全体の正答率 : 100.0%

(H28 司法 第25問 ア)
建物所有を目的とする土地賃貸借の賃借人が、その親族名義で所有権保存登記をした建物を借地上に所有していても、当該借地の新取得者に対し借地権を対抗できない。

(正答)

(解説)
判例(最大判昭41.4.27)は、土地賃借人は、借地上に建物を所有していても、他人名義で所有権保存登記をした場合においては、たとえ当該登記が借地人と同居する親族の名義であったとしても、借地借家法10条1項の「登記」に当たらないから、借地権を第三者に対抗できない旨判示している。


全体の正答率 : 100.0%

(R2 予備 第3問 イ)
Aが所有する甲土地をAから賃借したBは、甲土地上に建築した自己所有建物につき、Bの妻C名義で所有権保存登記をした。この場合において、Aが甲土地をDに売却してAからDへの所有権移転登記がされたときは、Bは、甲土地の賃借権をDに対抗することができる。

(正答)

(解説)
判例(最大判昭41.4.27)は、本肢と同種の事案において、土地賃借人は、借地上に建物を所有していても、他人名義で所有権保存登記をした場合においては、たとえ当該登記が借地人と同居する親族の名義であったとしても、借地借家法10条1項の「登記」に当たらないから、借地権を第三者に対抗できない旨判示している。したがって、本肢においても、甲土地上に建築した自己所有建物につき、妻C名義で所有権保存登記をしたBは、甲土地の賃借権を第三者Dに対抗することができない。


全体の正答率 : 100.0%

(R6 司法 第27問 オ)
借地権者は、同居する子の名義で所有権保存登記がされた建物を借地上に所有していても、借地権をもって当該借地の譲受人に対抗することができない。

(正答)

(解説)
判例(最大判昭41.4.27)は、土地賃借人は、借地上に建物を所有していても、他人名義で所有権保存登記をした場合においては、たとえ当該登記が借地人と同居する親族の名義であったとしても、借地借家法10条1項の「登記」に当たらないから、借地権を第三者に対抗できない旨判示している。

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借地人が借地上に表示の登記のある建物を所有する場合 最一小判昭和50年2月13日

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概要
借地借家法10条1項の「登記」は、借地権者が自己を所有者と記載した表示の登記で足りる。
判例
事案:借地借家法10条1項の「登記」が、借地権者が自己を所有者と記載した表示の登記で足りるかが問題となった。

判旨:「建物保護ニ関スル法律1条が、建物の所有を目的とする土地の借地権者(地上権者及び賃借人を含む。)がその土地の上に登記した建物を所有するときは、当該借地権(地上権及び賃借権を含む。)につき登記がなくても、その借地権を第三者に対抗することができる旨を定め、借地権者を保護しているのは、当該土地の取引をなす者は、地上建物の登記名義により、その名義者が地上に建物を所有する権原として借地権を有することを推知しうるからであり、この点において、借地権者の土地利用の保護の要請と、第三者の取引安全の保護の要請との調和をはかろうとしているものである。この法意に照らせば、借地権のある土地の上の建物についてなさるべき登記は権利の登記にかぎられることなく、借地権者が自己を所有者と記載した表示の登記のある建物を所有する場合もまた同条にいう「登記シタル建物ヲ有スルトキ」にあたり、当該借地権は対抗力を有するものと解するのが相当である。」
過去問・解説
全体の正答率 : 0.0%

(H18 司法 第18問 4)
AがBに土地を賃貸し、Bが同土地上に建物を建築して所有する場合において、AがCに同土地を譲渡した。Bは、土地の賃貸借の登記と建物の所有権の登記のいずれもしていなかったが、建物の登記記録に表題部所有者として登記されていた。この場合、CのBに対する建物収去土地明渡請求は認められる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭50.2.13)は、建物保護ニ関スル法律1条(現:借地借家法10条1項)について、「借地権のある土地の上の建物についてなさるべき登記は権利の登記にかぎられることなく、借地権者が自己を所有者と記載した表示の登記のある建物を所有する場合もまた同条にいう『登記シタル建物ヲ有スルトキ』にあたり、当該借地権は対抗力を有するものと解するのが相当である。」と判示している。そうすると、Bは、建物の登記記録に表題部所有者として登記されていた場合には、同項により借地権を「第三者」たるCに対抗することができるから、CのBに対する建物収去土地明渡請求は認められない。

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建物の賃貸人が解約申入後に提供又は増額を申し出た立退料等の金員を参酌して当該解約申入れの正当事由を判断することの可否 最二小判平成3年3月22日

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概要
建物の賃貸人が解約申入(借地借家法27条1項)後に立退料等の金員の提供を申し出た場合又は解約申入時に申し出ていた当該金員の増額を申し出た場合においても、当該提供又は増額に係る金員を参酌して当初の解約申入れの正当事由(同法28条)を判断することができる。
判例
事案:建物の賃貸人が解約申入(借地借家法27条1項)後に立退料等の金員の提供を申し出た場合又は解約申入時に申し出ていた当該金員の増額を申し出た場合において、当該提供または増額にかかる金員を参酌して、当初の解約申入れの正当事由(同法28条)の有無の判断をすることができるかが問題となった。

判旨:「建物の賃貸人が解約の申入れをした場合において、その申入時に借家法1条ノ2に規定する正当事由が存するときは、申入後6か月を経過することにより当該建物の賃貸借契約は終了するところ、賃貸人が解約申入後に立退料等の金員の提供を申し出た場合又は解約申入時に申し出ていた右金員の増額を申し出た場合においても、右の提供又は増額に係る金員を参酌して当初の解約申入れの正当事由を判断することができると解するのが相当である。けだし、立退料等の金員は、解約申入時における賃貸人及び賃借人双方の事情を比較衡量した結果、建物の明渡しに伴う利害得失を調整するために支払われるものである上、賃貸人は、解約の申入れをするに当たって、無条件に明渡しを求め得るものと考えている場合も少なくないこと、右金員の提供を申し出る場合にも、その額を具体的に判断して申し出ることも困難であること、裁判所が相当とする額の金員の支払により正当事由が具備されるならばこれを提供する用意がある旨の申出も認められていること、立退料等の金員として相当な額が具体的に判明するのは建物明渡請求訴訟の審理を通じてであること、さらに、右金員によって建物の明渡しに伴う賃貸人及び賃借人双方の利害得失が実際に調整されるのは、賃貸人が右金員の提供を申し出た時ではなく、建物の明渡しと引換えに賃借人が右金員の支払を受ける時であることなどにかんがみれば、解約申入後にされた立退料等の金員の提供又は増額の申出であっても、これを当初の解約の申入れの正当事由を判断するに当たって参酌するのが合理的であるからである。」
過去問・解説
全体の正答率 : 100.0%

(H21 司法 第28問 3)
借地借家法の適用を受ける不動産賃貸借契約について、判例によれば、賃貸人が期間の定めのない建物賃貸借契約について解約申入れを行い、その後、解約申入れの時に申し出ていた立退料等の金員の増額を申し出た場合においても、この増額に係る金員を参酌して当該解約申入れの正当事由を判断することができる。

(正答)

(解説)
判例(最判平3.3.22)は、建物の賃貸人が解約申入(借地借家法27条1項)後に立退料等の金員の提供を申し出た場合又は解約申入時に申し出ていた当該金員の増額を申し出た場合においても、当該提供又は増額に係る金員を参酌して当初の解約申入れの正当事由(同法28条)を判断することができる旨判示している。

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一 建物取得後借地法第10条の買取請求権行使までの間における敷地不法占有と損害の有無 二 借地法第10条の買取請求権行使後における敷地占有と不当利得の成否 最三小判昭和35年9月20日

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概要
建物買取請求権を行使した後は、土地賃借人は買取代金の支払を受けるまで建物の引渡を拒むことができ、これによる反射的効果として敷地をも占有することができるが、敷地占有に基く不当利得として、当該敷地の賃料相当額を返還する義務がある。
判例
事案:建物買取請求権を行使した土地賃借人が、建物の買取代金の支払いがあるまで建物の存する敷地を占有することができるか、できるとして、当該敷地の占有に基づく不当利得として、敷地の賃料相当額を返還する義務を負うかが問題となった。

判旨:「建物買取請求権を行使した後は、買取代金の支払あるまで右建物の引渡を拒むことができるけれども、右建物の占有によりその敷地をも占有するかぎり、敷地占有に基く不当利得として敷地の賃料相当額を返還すべき義務あることは、大審院の判例とするところであり(昭和10年(オ)第2670号、同11年5月26日、民集15巻998頁)、いまこれを変更する要を見ない。」
過去問・解説
全体の正答率 : 0.0%

(R6 予備 第6問 エ)
A所有の甲土地を建物所有目的で賃借し、その引渡しを受けていたBが甲土地上に存するB所有の建物につき建物買取請求権を行使したときは、Bは、Aからの甲土地の明渡請求に対し、その建物の代金債権を被担保債権として、留置権を行使することができる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭35.9.20)は、建物買取請求権を行使した後は、土地賃借人は買取代金の支払を受けるまで建物の引渡を拒むことができ、これによる反射的効果として敷地をも占有することができるが、敷地占有に基く不当利得として、当該敷地の賃料相当額を返還する義務がある旨判示している。この判例は、建物買取請求権を行使した場合には、その建物の代金債権を被担保債権として、建物につき留置権が認められることの反射的効果として、敷地の引き渡しをも拒絶することができるという理解を前提としている。したがって、Bが甲土地上に存するB所有の建物につき建物買取請求権を行使したときは、Bは、Aからの甲土地の明渡請求に対し、その建物の代金債権を被担保債権として、留置権を行使することができる。

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