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短答判例
契約関係が存在しない場合の使用者責任 最一小判昭和42年11月9日
概要
使用者と加害者との間に雇用契約等の契約関係が存在しない場合であっても、加害者が使用者の指揮監督下にあると認められるときは、715条の適用上、使用者と被用者の関係が認められる。
判例
事案:他の事業者に雇用されている者が第三者に損害を加えた場合において、その者と直接の雇用関係にない事業者との間にも、715条の使用関係が認められるかが問題となった。
判旨:「本荘商店は上告会社の支配を受け、これに対して多分に従属的関係に立つていたこと、ことに、本件加害自動車につき上告会社は本荘商店にその使用を許諾する関係にあつたことが認められるから、本荘商店の被用運転手である高橋信夫も、上告会社の指揮監督下にあつたものというを妨げず、本件事故につき、民法715条の適用上、同人を上告会社の被用者にあたるものと解するのが相当である。」
判旨:「本荘商店は上告会社の支配を受け、これに対して多分に従属的関係に立つていたこと、ことに、本件加害自動車につき上告会社は本荘商店にその使用を許諾する関係にあつたことが認められるから、本荘商店の被用運転手である高橋信夫も、上告会社の指揮監督下にあつたものというを妨げず、本件事故につき、民法715条の適用上、同人を上告会社の被用者にあたるものと解するのが相当である。」
過去問・解説
全体の正答率 : 0%
(R8 司法 第29問 エ)
AがBの事業の執行について第三者Cに損害を加えた場合において、BがAを事実上指揮監督しているにすぎず、AとBの間に契約が存在しないときは、Bは、AがCに加えた損害を賠償する責任を負わない。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭42.11.9)は、被用者と使用者との間に直接の雇用関係が存在しない場合であっても、被用者が使用者の「指揮監督下にあつたものというを妨げず」、715条の適用上、使用者の被用者に当たる場合がある旨判示している。
したがって、判例の趣旨によれば、「ある事業のために他人を使用する」(715条1項)といえるためには、使用者と被用者との間に契約関係が存在することを要せず、事実上の指揮監督関係があれば足りる。