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短答判例

建物収去土地明渡請求権の相手方 最一小判昭和47年12月7日

概要
建物の登記簿上の所有名義人にすぎない者は、たとえ、所有者との合意により名義人となった場合でも、建物の敷地所有者に対して建物収去義務を負わないと解すべきである。
判例
事案:建物の所有権を有しないものが、所有者との合意により、建物につき自己のための所有権保存登記をしていた場合、建物の敷地所有者の所有権に基づく請求に対し、当該登記名義人が建物収去義務を負うかが問題となった。

判旨:「建物の所有権を有しない者は、たとえ、所有者との合意により、建物につき自己のための所有権保存登記をしていたとしても、建物を収去する権能を有しないから、建物の敷地所有者の所有権に基づく請求に対し、建物収去義務を負うものではないと解すべきである。」
過去問・解説
全体の正答率 : 40%

(H29 司法 第7問 エ)
Aは、B所有の土地上に権原なく建物を建築して居住しているが、Cと通謀してその建物についてAからCへの所有権移転登記をした。Cが実際にはその建物を所有したことがない場合でも、Cは、Bに対し、建物収去土地明渡の義務を負う。

(正答)✕

(解説)
判例(最判昭47.12.7)は、「建物の所有権を有しない者は、たとえ、所有者との合意により、建物につき自己のための所有権保存登記をしていたとしても、建物を収去する権能を有しないから、建物の敷地所有者の所有権に基づく請求に対し、建物収去義務を負うものではないと解すべきである。」としている。本肢においても、B所有の土地上にAが権限なく建築した建物について、AがCと通謀してその建物についてAからCへの所有権移転登記がされているものの、Cは実際には当該建物を所有したことがない。したがって、Cは、Bに対し、建物収去土地明渡の義務を負わない。


全体の正答率 : 0%

(R8 司法 第7問 ア)
Aが、B所有の甲土地上に権原なく乙建物を建築して居住し、Cと通謀して乙建物をCに売る旨を仮装し、AからCへの所有権移転登記がされた場合において、Cが実際は乙建物の所有権を取得したことがないときは、Bは、Cに対し、乙建物を収去して甲土地を明け渡すよう請求することができない。 

(正答)〇

(解説)
判例(最判昭47.12.7)は、「建物の所有権を有しない者は、たとえ、所有者との合意により、建物につき自己のための所有権保存登記をしていたとしても、建物を収去する権能を有しないから、建物の敷地所有者の所有権に基づく請求に対し、建物収去義務を負うものではないと解すべきである。」と判示している。
本肢では、B所有の甲土地上にAが権原なく建築した乙建物について、AとCが通謀してその建物についてAからCへの所有権移転登記がされているものの、Cは実際には乙建物の所有権を取得していない。
したがって、Bは、Cに対し、乙建物を収去して甲土地を明け渡すよう請求することができない。

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