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民法 書面によらない財産分与契約に対する550条の適用の可否 最三小判昭和27年5月6日

概要
「書面によらない贈与は、各当事者が解除をすることができる。ただし、履行の終わった部分については、この限りでない。」と規定する民法550条は、単純贈与に関する規定であり、書面によらない財産分与契約には適用されない。
判例
事案:離婚に伴う財産分与契約がなされたが、これが書面によらないものであった事案において、財産分与契約への550条の適用の可否が問題となった。

判旨:「本件契約は離婚と不可分の関係において締結されたものであり、いわば離婚協議の一条項ともいうべきものであるから、これを当事者の一方が他の一方に単に恩恵を与えることを目的とする単純なる贈与と同日に論ずべきではない。しかのみならず被上告人は憲法施行後協議離婚をしたものであるから(原審認定)新民法附則第10条によって民法第768条の財産分与請求権を有するものであり、右原審の認定事実によれば本件契約は該請求権に基く契約と同性質のものであるから、その取扱も今日においては同様にすべきである。(論旨について居る様な離婚の届出と契約との時の前後の如きは問う処でない)これが右附則において遡及して請求権を認めた精神に合するものといわざるを得ない。従って単純なる贈与に関する民法第550条の如きはその適用なきものと解するを相当とする。」
過去問・解説
(R7 司法 第31問 エ)
書面によらない財産分与契約は、履行の終わった部分を除き、各当事者が解除をすることができる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭27.5.6)は、「本件契約は離婚と不可分の関係において締結されたものであり、いわば離婚協議の一条項ともいうべきものであるから、これを当事者の一方が他の一方に単に恩恵を与えることを目的とする単純なる贈与と同日に論ずべきではない。…従って単純なる贈与に関する民法第550条の如きはその適用なきものと解するを相当とする。」と判示し、550条を財産分与契約に適用することを否定している。
したがって、書面によらない財産分与契約は、各当事者が解除をすることができない。
総合メモ
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