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民法 長期間にわたって解除権を行使しなかった者による解除権の行使 最三小判昭和30年11月22日
概要
長期間にわたって解除権が行使されていない場合、相手方がその権利はもはや行使されないものと信頼すべき正当の事由が存在し、権利行使が信義誠実に反すると認められるような特段の事情がある場合、解除は許されない。
判例
事案:長期間にわたって解除権を行使しなかった者が同権利を行使した場合において、当該行使が信義則上許容されるかが問題となった。
判旨:「権利の行使は、信義誠実にこれをなすことを要し、その濫用の許されないことはいうまでもないので、解除権を有するものが、久しきに亘りこれを行使せず、相手方においてその権利はもはや行使せられないものと信頼すべき正当の事由を有するに至つたため、その後にこれを行使することが信義誠実に反すると認められるような特段の事由がある場合には、もはや右解除は許されないものと解するのを相当とする。」
判旨:「権利の行使は、信義誠実にこれをなすことを要し、その濫用の許されないことはいうまでもないので、解除権を有するものが、久しきに亘りこれを行使せず、相手方においてその権利はもはや行使せられないものと信頼すべき正当の事由を有するに至つたため、その後にこれを行使することが信義誠実に反すると認められるような特段の事由がある場合には、もはや右解除は許されないものと解するのを相当とする。」
過去問・解説
(H20 司法 第1問 イ)
「解除権を有する者が長期にわたりこれを行使せず、相手方においてその権利はもはや行使されないものと信頼すべき正当の事由を有するに至ったという特段の事情がある場合には、解除権の行使は許されない。」という記述は、権利濫用禁止の原則について述べたものである。
「解除権を有する者が長期にわたりこれを行使せず、相手方においてその権利はもはや行使されないものと信頼すべき正当の事由を有するに至ったという特段の事情がある場合には、解除権の行使は許されない。」という記述は、権利濫用禁止の原則について述べたものである。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭30.11.22)は、「解除権を有するものが、久しきに亘りこれを行使せず、相手方においてその権利はもはや行使せられないものと信頼すべき正当の事由を有するに至つたため、その後にこれを行使することが信義誠実に反すると認められるような特段の事由がある場合には、もはや右解除は許されないものと解するのを相当とする。」と判示している。このように、同判例は、解除権の行使を制限する法的根拠を、権利濫用禁止の原則ではなく、信義則に求めている。
判例(最判昭30.11.22)は、「解除権を有するものが、久しきに亘りこれを行使せず、相手方においてその権利はもはや行使せられないものと信頼すべき正当の事由を有するに至つたため、その後にこれを行使することが信義誠実に反すると認められるような特段の事由がある場合には、もはや右解除は許されないものと解するのを相当とする。」と判示している。このように、同判例は、解除権の行使を制限する法的根拠を、権利濫用禁止の原則ではなく、信義則に求めている。