現在お使いのブラウザのバージョンでは、本サービスの機能をご利用いただけない可能性があります
バージョンアップを試すか、Google ChromeやMozilla Firefoxなどの最新ブラウザをお試しください
民法 94条2項における「善意」の判断基準時 最二小判昭和38年6月7日
概要
通諜虚偽表示による売買契約における買主が、当該契約の目的物について第三者と売買予約を締結した場合において、予約権利者が94条2項にいう善意であるかどうかは、その売買予約成立の時ではなく、当該予約完結権の行使により売買契約が成立する時を基準として定めるべきである。
判例
事案:通謀虚偽表示による売買契約の買主との間で、当該契約の目的物について売買予約を締結した第三者が存する場合において、予約権利者の「善意」(94条2項)の判断を、どの時点を基準として行うかが問題となった。
判旨:「通謀虚偽の売買契約における買主が当該契約の目的物について第三者と売買予約を締結した場合において、その目的物の物権取得の法律関係につき、予約権利者が民法第94条第2項にいう善意であるかどうかは、その売買予約成立の時ではなく、当該予約完結権の行使により売買契約が成立する時を基準として定めるべきである…。」
判旨:「通謀虚偽の売買契約における買主が当該契約の目的物について第三者と売買予約を締結した場合において、その目的物の物権取得の法律関係につき、予約権利者が民法第94条第2項にいう善意であるかどうかは、その売買予約成立の時ではなく、当該予約完結権の行使により売買契約が成立する時を基準として定めるべきである…。」
過去問・解説
(H29 司法 第4問 イ)
甲土地を所有するAがBと通謀して甲土地をBに仮装譲渡した後に、CがBとの間で甲土地についてCを予約者とする売買予約を締結した場合、仮装譲渡についてCが予約成立の時に善意であっても、予約完結権行使の時に悪意であれば、Cは、Aに対し、甲土地の所有権を主張することができない。
甲土地を所有するAがBと通謀して甲土地をBに仮装譲渡した後に、CがBとの間で甲土地についてCを予約者とする売買予約を締結した場合、仮装譲渡についてCが予約成立の時に善意であっても、予約完結権行使の時に悪意であれば、Cは、Aに対し、甲土地の所有権を主張することができない。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭38.6.7)は、「通謀虚偽の売買契約における買主が当該契約の目的物について第三者と売買予約を締結した場合において、その目的物の物権取得の法律関係につき、予約権利者が民法第94条第2項にいう善意であるかどうかは、その売買予約成立の時ではなく、当該予約完結権の行使により売買契約が成立する時を基準として定めるべきである…。」と判示している。したがって、Cが予約成立の時に善意であっても、予約完結権行使の時に悪意であれば、Cは94条2項による保護を受けられず、Aに対し、甲土地の所有権を主張することができない。
判例(最判昭38.6.7)は、「通謀虚偽の売買契約における買主が当該契約の目的物について第三者と売買予約を締結した場合において、その目的物の物権取得の法律関係につき、予約権利者が民法第94条第2項にいう善意であるかどうかは、その売買予約成立の時ではなく、当該予約完結権の行使により売買契約が成立する時を基準として定めるべきである…。」と判示している。したがって、Cが予約成立の時に善意であっても、予約完結権行使の時に悪意であれば、Cは94条2項による保護を受けられず、Aに対し、甲土地の所有権を主張することができない。