現在お使いのブラウザのバージョンでは、本サービスの機能をご利用いただけない可能性があります
バージョンアップを試すか、Google ChromeやMozilla Firefoxなどの最新ブラウザをお試しください
民法 94条2項における「第三者」の意義 最一小判昭和38年11月28日
概要
土地の賃借人が地上建物を他に仮装譲渡した場合、土地賃貸人は、当該仮装譲渡の外形を信頼して新たな法律上の利害関係に入ったものではないから、94条2項の「第三者」に当たらない。
判例
事案:土地の賃借人が、自己の所有する借地上の建物を仮装譲渡した場合において、土地賃貸人が94条2項の「第三者」に当たるかが問題となった。
判旨:最高裁は、「控訴人は第三建物の敷地の賃貸人に止まり、右仮装の譲渡行為の外形を信頼して新たな利害関係に入つた者ではないのであるから、たとえ被控訴人Y1に対し第三建物につき処分禁止の仮処分をなした事実があるとして、未だ控訴人を民法第94条第2項にいわゆる第三者と認めることはできない(参照大審院昭和14年(オ)第842号、同年12月9日判決。民集第18巻1551頁)。」とした原審の判断について、「上告人が民法94条2項にいわゆる第三者に当らないとした原審の解釈も、正当であ」ると判示している。
判旨:最高裁は、「控訴人は第三建物の敷地の賃貸人に止まり、右仮装の譲渡行為の外形を信頼して新たな利害関係に入つた者ではないのであるから、たとえ被控訴人Y1に対し第三建物につき処分禁止の仮処分をなした事実があるとして、未だ控訴人を民法第94条第2項にいわゆる第三者と認めることはできない(参照大審院昭和14年(オ)第842号、同年12月9日判決。民集第18巻1551頁)。」とした原審の判断について、「上告人が民法94条2項にいわゆる第三者に当らないとした原審の解釈も、正当であ」ると判示している。
過去問・解説
(H21 司法 第4問 イ)
土地の賃借人が所有する地上建物を他に仮装譲渡した場合の土地賃貸人は、「相手方と通じてした虚偽の意思表示の無効を対抗することができない第三者」に該当する。
土地の賃借人が所有する地上建物を他に仮装譲渡した場合の土地賃貸人は、「相手方と通じてした虚偽の意思表示の無効を対抗することができない第三者」に該当する。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭38.11.28)は、土地の賃借人が地上建物を他に仮装譲渡した場合、土地賃貸人は、当該仮装譲渡の外形を信頼して新たな法律上の利害関係に入ったものではないから、94条2項の「第三者」に当たらない旨判示している。
判例(最判昭38.11.28)は、土地の賃借人が地上建物を他に仮装譲渡した場合、土地賃貸人は、当該仮装譲渡の外形を信頼して新たな法律上の利害関係に入ったものではないから、94条2項の「第三者」に当たらない旨判示している。
(H28 司法 第36問 オ)
Dは、建物所有を目的としてAから甲土地を賃借し、甲土地上に乙建物を建築してD名義で乙建物の所有権保存登記を有している。Dは、BからBの取引上の信用のために、乙建物の所有権を仮装譲渡するように依頼を受け、Bへの所有権移転登記を了した。この場合において、仮装譲渡であることを知らなかったAは、Bに対して、賃借権の譲渡を承諾し、地代の支払を求めることができる。
Dは、建物所有を目的としてAから甲土地を賃借し、甲土地上に乙建物を建築してD名義で乙建物の所有権保存登記を有している。Dは、BからBの取引上の信用のために、乙建物の所有権を仮装譲渡するように依頼を受け、Bへの所有権移転登記を了した。この場合において、仮装譲渡であることを知らなかったAは、Bに対して、賃借権の譲渡を承諾し、地代の支払を求めることができる。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭38.11.28)は、土地の賃借人が地上建物を他に仮装譲渡した場合、土地賃貸人は、当該仮装譲渡の外形を信頼して新たな法律上の利害関係に入ったものではないから、94条2項の「第三者」に当たらない旨判示している。したがって、甲土地の賃貸人Aは94条2項の「第三者」に当たらず、BはAに対して、乙建物の仮装譲渡が無効であることを主張できるため、Aは、Bに対して、賃借権の譲渡を承諾し、地代の支払を求めることはできない。
判例(最判昭38.11.28)は、土地の賃借人が地上建物を他に仮装譲渡した場合、土地賃貸人は、当該仮装譲渡の外形を信頼して新たな法律上の利害関係に入ったものではないから、94条2項の「第三者」に当たらない旨判示している。したがって、甲土地の賃貸人Aは94条2項の「第三者」に当たらず、BはAに対して、乙建物の仮装譲渡が無効であることを主張できるため、Aは、Bに対して、賃借権の譲渡を承諾し、地代の支払を求めることはできない。