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民法 無権代理行為と転付命令 大判昭和5年3月4日

概要
無権代理人が債務者から本人の債権を取り立てて弁済を受領した後、第三者が当該債権を差し押さえて転付命令を得た場合、その後本人が無権代理人による弁済受領を追認するに当たっては、当該差押債権者は、116条ただし書の「第三者」に当たる。
判例
事案:無権代理人が債務者から本人の債権を取り立てて弁済を受領した後、第三者が当該債権を差し押さえて転付命令を得た場合、その後本人が無権代理人による弁済受領を追認するに当たって、当該差押債権者が116条ただし書の「第三者」に当たるかが問題となった。

判旨:「然レトモ追認ハ別段ノ意思表示ナキトキハ契約ノ前ニ遡リテ其ノ效力ヲ生スルモ第三者ノ權利ヲ害スルコトヲ得サルコトハ民法第116條ノ規定スル所ニシテ其ノ第三者ノ權利トハ追認ノ遡及效ニヨリテ侵害セラレ得ヘキ總テノ第三者ノ權利ヲ包含スルモノト解セサル可ラス…Aハ本件賣買代金受領ノ權限ナキニ拘ラス代金ヲ受領シタル處B先代Cハ右代金債權ニ付差押命令竝轉付命令ヲ申請シ該命令ハ大正15年6月6日債務者竝第三債務者ニ送達セラレ其ノ後右Aノ代金受領行爲カ追認セラレタリト云フニ在ルヲ以テ右ノ追認カ遡及效ヲ有スルニ於テハ轉付命令ノ送達ニ依リテ本件代金債權ヲ取得シタルB先代Cノ權利ヲ侵害スヘキコト極メテ明ナルヲ以テ敍上ノ如キ轉付ヲ受ケタル債權者モ亦同條但書ニ所謂第三者ニ該當スルモノト謂ハサル可ラス。」
過去問・解説
(H26 共通 第4問 ア)
本人に代わって弁済を受領する権限がない者が本人の有する債権について本人に代わって弁済を受領した後に、第三者が当該債権を差し押さえて転付命令を得た場合において、その後に本人がその弁済受領行為を追認したときは、当該第三者は、転付命令により当該債権を取得することはできない。

(正答)

(解説)
判例(大判昭5.3.4)は、本肢と同種の事案において、無権代理人が債務者から本人の債権を取り立てて弁済を受領した後、第三者が当該債権を差し押さえて転付命令を得た場合、その後本人が無権代理人による弁済受領を追認するにあたっては、当該差押債権者は、116条ただし書の「第三者」に当たる旨判示している。したがって、本肢における第三者も、同ただし書きにより保護されるため、当該第三者は、転付命令により、差し押さえた債権を所得することができる。
総合メモ
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