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民法 時効完成前の第三者 最一小判昭和36年7月20日

概要
不動産の取得時効が完成しても、その登記がなければ、その後に所有権取得登記を経由した第三者に対しては時効による権利の取得を対抗しえないが、第三者のその登記後に、占有者がなお引き続き時効取得に要する期間占有を継続した場合には、その第三者に対し、登記を経由しなくとも時効取得をもって対抗しうるものと解すべきである。
判例
事案:時効完成後の第三者が登記を備えた場合において、占有者が当該登記後さらに時効取得に要する期間占有を継続すれば、登記を経由しなくても時効取得を第三者に対抗することができるかが問題となった。

判旨:「時効が完成しても、その登記がなければ、その後に登記を経由した第三者に対しては時効による権利の取得を対抗しえないのに反し、第三者のなした登記後に時効が完成した場合においては、その第三者に対しては、登記を経由しなくとも時効取得をもつてこれに対抗しうる…。」
過去問・解説
(H19 司法 第5問 5)
A所有の不動産についてBの取得時効が完成した後、AからCに譲渡がなされCが対抗要件を備えたとしても、Bは、その後も引き続き当該不動産の占有を継続し、時効取得に必要な期間が経過すれば、新たに当該不動産を時効取得できる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭36.7.20)は、「時効が完成しても、その登記がなければ、その後に登記を経由した第三者に対しては時効による権利の取得を対抗しえないのに反し、第三者のなした登記後に時効が完成した場合においては、その第三者に対しては、登記を経由しなくとも時効取得をもつてこれに対抗しうる…。」と判示している。したがって、Bの取得時効が完成した後、AからCに譲渡がなされCが対抗要件を備えたとしても、Bは、その後も引き続き当該不動産の占有を継続し、時効取得に必要な期間が経過すれば、新たに当該不動産を時効取得できる。

(H25 司法 第10問 イ)
AがB所有の甲土地を占有し、取得時効が完成した後BからAへの所有権移転登記が未了の間に、CがBから甲土地を譲り受けて登記をした場合であっても、Aがその後さらに占有を継続し、Cが登記をした時から再度取得時効の期間が経過したときは、Aは、Cに対し、所有権移転登記をしなくても時効による所有権取得を主張することができる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭36.7.20)は、「時効が完成しても、その登記がなければ、その後に登記を経由した第三者に対しては時効による権利の取得を対抗しえないのに反し、第三者のなした登記後に時効が完成した場合においては、その第三者に対しては、登記を経由しなくとも時効取得をもつてこれに対抗しうる…。」と判示している。したがって、Cが登記をした時から再度取得時効の期間が経過したときは、Aは、Cに対し、所有権移転登記をしなくても時効による所有権取得を主張することができる。
総合メモ
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