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民法 無権代理行為による抵当権設定登記と追認後の無効主張 最二小判昭和42年10月27日

概要
無権代理人の偽造文書による申請に基づいて登記がされた場合においても、本人がその登記の原因たる法律行為を追認したことによりその登記の記載が実体的法律関係に符合するようになったときには、本人は、当該登記の無効を主張することはできない。
判例
事案:無権代理人が本人のために抵当権設定契約を締結し、その旨の登記がされた場合において、本人が当該抵当権設定契約を追認した後に、当該抵当権設定登記の無効を主張してその抹消登記手続を請求することができるかが問題となった。

判旨:「本人名義の偽造文書によつて無権代理人が抵当権設定登記手続をし、その旨の登記がされたとしても、本人たる登記義務者において、その抵当権設定行為を追認したことにより、右抵当権の設定登記の記載が実体上の権利関係と符合するようになつたときには、その結果、右登記義務者は、その登記をすることを拒みうるような事情がなくなつたものというべきであつて、その抵当権の設定登記の無効を主張することができないと解するのが相当である。」
過去問・解説
(H29 司法 第7問 ウ)
Aは、Bから代理権を与えられていないのに、Bの代理人として、Cとの間で、B所有の甲土地にCの債権を担保するための抵当権設定契約を締結し、その旨の登記がされた。判例の趣旨に照らすと、この場合において、Bがその抵当権設定契約を追認したときは、Bは、Cに対し、その抵当権設定の登記の無効を主張することはできない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭42.10.27)は、「本人名義の偽造文書によつて無権代理人が抵当権設定登記手続をし、その旨の登記がされたとしても、本人たる登記義務者において、その抵当権設定行為を追認したことにより、右抵当権の設定登記の記載が実体上の権利関係と符合するようになつたときには、その結果、右登記義務者は、その登記をすることを拒みうるような事情がなくなつたものというべきであつて、その抵当権の設定登記の無効を主張することができないと解するのが相当である。」と判示している。したがって、Bが、無権代理人Aがした甲土地にCの債権を担保するための抵当権設定契約を追認したときは、Bは、Cに対し、その抵当権設定の登記の無効を主張することはできない。
総合メモ
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