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民法 物権変動の対抗要件としての明認方法 最一小判昭和36年5月4日

概要
立木に関する物権変動につき明認方法を備えた場合においても、その後第三者が当該立木について利害関係を取得した際に、当該明認方法が消失その他の事情で公示としての働きをなさなくなっているとすれば、当該立木に関する物権変動につき当該第三者に対抗することができない。
判例
事案:立木に関する物権変動につき明認方法を備えた場合において、その後第三者が当該立木について利害関係を取得した際に、当該明認方法が消失その他の事情で公示としての働きをなさなくなっている事情があっても、当該立木に関する物権変動につき当該第三者に対抗することができるかが問題となった。

判旨:「明認方法は、立木に関する法律の適用を受けない立木の物権変動の公示方法として是認されているものであるから、それは、登記に代るものとして第三者が容易に所有権を認識することができる手段で、しかも、第三者が利害関係を取得する当時にもそれだけの効果をもつて存在するものでなければならず、従つて、たとい権利の変動の際一旦明認方法が行われたとしても問題の生じた当時消失その他の事由で右にいう公示として働きをなさなくなつているとすれば明認方法ありとして当該第三者に対抗できないものといわなければならない…。」
過去問・解説
(H18 司法 第9問 4)
物権法定主義の要請により、法律に規定された登記や引渡し以外には、物権変動の対抗要件は認められない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭36.5.4)は、「明認方法は、立木に関する法律の適用を受けない立木の物権変動の公示方法として是認されているものである」と判示し、法律に規定されていない明認方法についても物権変動の対抗要件を認めている。

(R6 司法 第8問 ウ)
Aが所有する甲土地の上にAが植栽した乙立木がある。乙立木について立木ニ関スル法律による所有権保存登記はされていない。
AがDに乙立木のみを売却し、乙立木についてDが明認方法を施したときは、Dは、その明認方法が消失した後にAから乙立木を買い受けた第三者Eに対しても、乙立木の所有権の取得を対抗することができる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭36.5.4)は、「たとい権利の変動の際一旦明認方法が行われたとしても問題の生じた当時消失その他の事由で右にいう公示として働きをなさなくなつているとすれば明認方法ありとして当該第三者に対抗できないものといわなければならない…。」と判示している。したがって、AがDに乙立木のみを売却し、乙立木についてDが明認方法を施したとしても、Dは、その明認方法が消失した後にAから乙立木を買い受けた第三者Eに対しては、乙立木の所有権の取得を対抗することができない。
総合メモ
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