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民法 譲渡担保権と占有改定 最一小判昭和30年6月2日
概要
動産を目的とする譲渡担保契約において、占有改定の方法により当該動産の引渡がされた場合、譲渡担保権者は当該動産に対する占有権を取得し、当該動産の引渡しを受けたことにより、その所有権の取得をもって第三者に対抗することができる。
判例
事案:動産を目的とする譲渡担保契約において、占有改定の方法によりその動産の引渡しがされた場合において、譲渡担保権者は当該動産に対する占有権を取得し、当該動産の引渡しを受けたことにより、その所有権の取得をもって第三者に対抗することができるかが問題となった。
判旨:「売渡担保契約がなされ債務者が引き続き担保物件を占有している場合には、債務者は占有の改定により爾後債権者のために占有するものであり、従つて債権者はこれによつて占有権を取得するものである…。果して然らば、…Aは…売渡担保契約により本件物件につき所有権と共に間接占有権を取得しその引渡を受けたことによりその所有権の取得を以て第三者であるBに対抗することができるようになつたものといわなければならない。」
判旨:「売渡担保契約がなされ債務者が引き続き担保物件を占有している場合には、債務者は占有の改定により爾後債権者のために占有するものであり、従つて債権者はこれによつて占有権を取得するものである…。果して然らば、…Aは…売渡担保契約により本件物件につき所有権と共に間接占有権を取得しその引渡を受けたことによりその所有権の取得を以て第三者であるBに対抗することができるようになつたものといわなければならない。」
過去問・解説
(H29 司法 第14問 イ)
動産を目的とする質権は占有改定の方法によるその動産の引渡しによっては効力を生じないが、動産を目的とする譲渡担保権はその設定契約によって設定され、占有改定の方法によるその動産の引渡しがあれば、譲渡担保権者は第三者に譲渡担保権を対抗することができる。
動産を目的とする質権は占有改定の方法によるその動産の引渡しによっては効力を生じないが、動産を目的とする譲渡担保権はその設定契約によって設定され、占有改定の方法によるその動産の引渡しがあれば、譲渡担保権者は第三者に譲渡担保権を対抗することができる。
(正答)〇
(解説)
345条は、動産を目的とする質権について、「質権者は、質権設定者に、自己に代わって質物の占有をさせることができない」と規定しており、代理占有を認めていない。そのため、占有改定は344条のいう「引き渡」しに当たらず、動産を目的とする質権は占有改定の方法によるその動産の引渡しによっては効力を生じない。したがって、本肢前段は正しい。
また、判例(最判昭30.6.2)は、「売渡担保契約がなされ債務者が引き続き担保物件を占有している場合には、債務者は占有の改定により爾後債権者のために占有するものであり、従つて債権者はこれによつて占有権を取得するものである…。果して然らば、…Aは…売渡担保契約により本件物件につき所有権と共に間接占有権を取得しその引渡を受けたことによりその所有権の取得を以て第三者であるBに対抗することができるようになつたものといわなければならない。」と判示している。したがって、動産を目的とする譲渡担保権はその設定契約によって設定され、占有改定の方法によるその動産の引渡しがあれば、譲渡担保権者は第三者に譲渡担保権を対抗することができる。よって、本肢後段も正しい。
345条は、動産を目的とする質権について、「質権者は、質権設定者に、自己に代わって質物の占有をさせることができない」と規定しており、代理占有を認めていない。そのため、占有改定は344条のいう「引き渡」しに当たらず、動産を目的とする質権は占有改定の方法によるその動産の引渡しによっては効力を生じない。したがって、本肢前段は正しい。
また、判例(最判昭30.6.2)は、「売渡担保契約がなされ債務者が引き続き担保物件を占有している場合には、債務者は占有の改定により爾後債権者のために占有するものであり、従つて債権者はこれによつて占有権を取得するものである…。果して然らば、…Aは…売渡担保契約により本件物件につき所有権と共に間接占有権を取得しその引渡を受けたことによりその所有権の取得を以て第三者であるBに対抗することができるようになつたものといわなければならない。」と判示している。したがって、動産を目的とする譲渡担保権はその設定契約によって設定され、占有改定の方法によるその動産の引渡しがあれば、譲渡担保権者は第三者に譲渡担保権を対抗することができる。よって、本肢後段も正しい。