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民法 相続と取得時効 最三小判平成8年11月12日
概要
他主占有者の相続人が独自の占有に基づく取得時効の成立を主張する場合には、占有者である当該相続人において、その事実的支配が外形的客観的にみて独自の所有の意思に基づくものと解される事情を証明すべきである。
判例
事案:他主占有者の相続人が独自の占有に基づく取得時効の成立を主張する場合において、当該占有が所有の意思に基づくものであるということにつき、占有者である当該相続人自身が立証責任を負うのかが問題となった。
判旨:「他主占有者の相続人が独自の占有に基づく取得時効の成立を主張する場合において、右占有が所有の意思に基づくものであるといい得るためには、取得時効の成立を争う相手方ではなく、占有者である当該相続人において、その事実的支配が外形的客観的にみて独自の所有の意思に基づくものと解される事情を自ら証明すべきものと解するのが相当である。けだし、右の場合には、相続人が新たな事実的支配を開始したことによって、従来の占有の性質が変更されたものであるから、右変更の事実は取得時効の成立を主張する者において立証を要するものと解すべきであり、また、この場合には、相続人の所有の意思の有無を相続という占有取得原因事実によって決することはできないからである。」
判旨:「他主占有者の相続人が独自の占有に基づく取得時効の成立を主張する場合において、右占有が所有の意思に基づくものであるといい得るためには、取得時効の成立を争う相手方ではなく、占有者である当該相続人において、その事実的支配が外形的客観的にみて独自の所有の意思に基づくものと解される事情を自ら証明すべきものと解するのが相当である。けだし、右の場合には、相続人が新たな事実的支配を開始したことによって、従来の占有の性質が変更されたものであるから、右変更の事実は取得時効の成立を主張する者において立証を要するものと解すべきであり、また、この場合には、相続人の所有の意思の有無を相続という占有取得原因事実によって決することはできないからである。」
過去問・解説
(H22 司法 第7問 イ)
他主占有の相続人が独自の占有に基づく取得時効の成立を主張する場合、その占有が所有の意思に基づくものでないことについて、取得時効の成立を争う者が主張立証しなければならない。
他主占有の相続人が独自の占有に基づく取得時効の成立を主張する場合、その占有が所有の意思に基づくものでないことについて、取得時効の成立を争う者が主張立証しなければならない。
(正答)✕
(解説)
判例(最判平8.11.12)は、「他主占有者の相続人が独自の占有に基づく取得時効の成立を主張する場合において、右占有が所有の意思に基づくものであるといい得るためには、取得時効の成立を争う相手方ではなく、占有者である当該相続人において、その事実的支配が外形的客観的にみて独自の所有の意思に基づくものと解される事情を自ら証明すべきものと解するのが相当である。」と判示している。
判例(最判平8.11.12)は、「他主占有者の相続人が独自の占有に基づく取得時効の成立を主張する場合において、右占有が所有の意思に基づくものであるといい得るためには、取得時効の成立を争う相手方ではなく、占有者である当該相続人において、その事実的支配が外形的客観的にみて独自の所有の意思に基づくものと解される事情を自ら証明すべきものと解するのが相当である。」と判示している。