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民法 占有回収の訴えと占有の継続 最三小判昭和44年12月2日
概要
占有を奪われた者は、占有回収の訴えを提起して勝訴し、現実にその物の占有を回復した場合は、203条ただし書により、現実に占有しなかった間も占有を失わず占有が継続していたものと擬制される。
判例
事案:占有を奪われた者が、占有回収の訴えを提起して勝訴し、現実にその物の占有を回復した場合、現実に占有しなかった間も占有を失わず占有が継続していたと擬制されるかが問題となった。
判旨:「民法203条本文によれば、占有権は占有者が占有物の所持を失うことによつて消滅するのであり、ただ、占有者は、同条但書により、占有回収の訴を提起して勝訴し、現実にその物の占有を回復したときは、右現実に占有しなかつた間も占有を失わず占有が継続していたものと擬制されると解するのが相当である。」
判旨:「民法203条本文によれば、占有権は占有者が占有物の所持を失うことによつて消滅するのであり、ただ、占有者は、同条但書により、占有回収の訴を提起して勝訴し、現実にその物の占有を回復したときは、右現実に占有しなかつた間も占有を失わず占有が継続していたものと擬制されると解するのが相当である。」
過去問・解説
(H24 共通 第14問 イ)
留置権者が目的物の占有を奪われた場合、留置権者が占有回収の訴えを提起して勝訴し、現実の占有を回復すれば、留置権は消滅しない。
留置権者が目的物の占有を奪われた場合、留置権者が占有回収の訴えを提起して勝訴し、現実の占有を回復すれば、留置権は消滅しない。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭44.12.2)は、「占有回収の訴を提起して勝訴し、現実にその物の占有を回復したときは、右現実に占有しなかつた間も占有を失わず占有が継続していたものと擬制されると解するのが相当である。」と判示している。そうすると、302条本文は、「留置権は、留置権者が留置物の占有を失うことによって、消滅する。」と規定しているものの、留置権者が目的物の占有を奪われた場合において、留置権者が占有回収の訴えを提起して勝訴し、現実の占有を回復すれば、現実に占有しなかった間も占有を失わず占有が継続していたものと擬制されるから、同条本文は適用されず、留置権は消滅しない。
判例(最判昭44.12.2)は、「占有回収の訴を提起して勝訴し、現実にその物の占有を回復したときは、右現実に占有しなかつた間も占有を失わず占有が継続していたものと擬制されると解するのが相当である。」と判示している。そうすると、302条本文は、「留置権は、留置権者が留置物の占有を失うことによって、消滅する。」と規定しているものの、留置権者が目的物の占有を奪われた場合において、留置権者が占有回収の訴えを提起して勝訴し、現実の占有を回復すれば、現実に占有しなかった間も占有を失わず占有が継続していたものと擬制されるから、同条本文は適用されず、留置権は消滅しない。
(H26 予備 第5問 2)
Aが所有して占有する動産を奪ったBが、この動産をCに売って引き渡した。AがCに対して占有回収の訴えを提起した場合、Aは、占有回収の訴えを提起したことにより占有を継続していたとみなされる。
Aが所有して占有する動産を奪ったBが、この動産をCに売って引き渡した。AがCに対して占有回収の訴えを提起した場合、Aは、占有回収の訴えを提起したことにより占有を継続していたとみなされる。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭44.12.2)は、「占有回収の訴を提起して勝訴し、現実にその物の占有を回復したときは、右現実に占有しなかつた間も占有を失わず占有が継続していたものと擬制されると解するのが相当である。」と判示している。したがって、Aは、占有回収の訴えを提起したのみでは、占有を継続していたとみなされることはなく、当該訴えにおいて勝訴し、現実に動産の占有を回復したときに初めて、占有を継続していたとみなされる。
判例(最判昭44.12.2)は、「占有回収の訴を提起して勝訴し、現実にその物の占有を回復したときは、右現実に占有しなかつた間も占有を失わず占有が継続していたものと擬制されると解するのが相当である。」と判示している。したがって、Aは、占有回収の訴えを提起したのみでは、占有を継続していたとみなされることはなく、当該訴えにおいて勝訴し、現実に動産の占有を回復したときに初めて、占有を継続していたとみなされる。
(R4 共通 第11問 オ)
留置権者が留置物の占有を奪われたとしても、占有回収の訴えによってその物の占有を回復すれば、留置権は消滅しない。
留置権者が留置物の占有を奪われたとしても、占有回収の訴えによってその物の占有を回復すれば、留置権は消滅しない。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭44.12.2)は、「占有回収の訴を提起して勝訴し、現実にその物の占有を回復したときは、右現実に占有しなかつた間も占有を失わず占有が継続していたものと擬制されると解するのが相当である。」と判示している。そうすると、302条本文は、「留置権は、留置権者が留置物の占有を失うことによって、消滅する。」と規定しているが、留置権者が留置物の占有を奪われたとしても、占有回収の訴えによってその物の占有を回復すれば、現実に占有しなかった間も占有を失わず占有が継続していたものと擬制されるから、同条本文は適用されず、留置権は消滅しない。
判例(最判昭44.12.2)は、「占有回収の訴を提起して勝訴し、現実にその物の占有を回復したときは、右現実に占有しなかつた間も占有を失わず占有が継続していたものと擬制されると解するのが相当である。」と判示している。そうすると、302条本文は、「留置権は、留置権者が留置物の占有を失うことによって、消滅する。」と規定しているが、留置権者が留置物の占有を奪われたとしても、占有回収の訴えによってその物の占有を回復すれば、現実に占有しなかった間も占有を失わず占有が継続していたものと擬制されるから、同条本文は適用されず、留置権は消滅しない。