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民法 土地の所有権に基づく物権的請求権の相手方 最二小判昭和35年6月17日

概要
土地の所有権に基づく物権的請求権の訴訟においては、現実に家屋を所有することによって現実にその土地を占拠して、土地の所有権を侵害しているものを被告としなければならない。
判例
事案:土地所有権に基づく物権的請求権を行使する場合において、当該請求の相手方として誰を選択するべきかが問題となった。

判旨:「土地の所有権にもとづく物上請求権の訴訟においては、現実に家屋を所有することによつて現実にその土地を占拠して土地の所有権を侵害しているものを被告としなければならないのである。」
過去問・解説
(H20 司法 第9問 イ)
Aが所有する甲土地の上に権原なく乙建物を所有しているBから乙建物を譲り受けたDに対し、Aは、DがBからの乙建物の所有権移転登記を経由していない場合、Dが乙建物の所有者であることを主張して乙建物の収去を請求することができない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭35.6.17)は、「土地の所有権にもとづく物上請求権の訴訟においては、現実に家屋を所有することによつて現実にその土地を占拠して土地の所有権を侵害しているものを被告としなければならないのである。」と判示している。本肢においては、Dは、Aが所有する甲土地の上に権原なく乙建物を所有しているBから乙建物を譲り受けているため、現実に乙建物を所有することによって現実に甲土地を占拠して甲土地の所有権を侵害している者といえる。したがって、Aは、DがBからの乙建物の所有権移転登記を経由しているか否かにかかわらず、Dが乙建物の所有者であることを主張して乙建物の収去を請求することができる。

(R7 司法 第7問 イ)
A所有の甲土地に、BがAに無断で乙建物を築造し、これをCに対し賃貸し、引き渡したときは、Aは、Cに対し、乙建物を収去して甲土地を明け渡すよう求めることができる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭35.6.17)は、「土地の所有権にもとづく物上請求権の訴訟においては、現実に家屋を所有することによって現実にその土地を占拠して土地の所有権を侵害しているものを被告としなければならないのである。」と判示している。本肢においては、被告となるべき「現実に家屋を所有することによって現実にその土地を占拠して土地の所有権を侵害しているもの」は、Cではなく、Bである。したがって、Aは、Cに対し、乙建物を収去して甲土地を明け渡すよう求めることができない。
総合メモ
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