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民法 樹木全部の伐採と共有物の変更 大判昭和2年6月6日
概要
土地上の樹木全部を伐採することは共有物の変更(251条1項)に当たり、共有者全員の同意が必要となる。
判例
事案:土地上の樹木全部を伐採することが共有物の変更(251条1項)に当たるかが問題となった。
判旨:「物ノ共有者ハ各其ノ持分ニ応シ目的物ノ使用収益ヲ為スコトヲ得レトモ他ノ共有者ノ同意アルニ非レハ之ニ変更ヲ加フルコトヲ得サルト同時ニ共有ノ目的物カ山林ナル場合ニ於テ其ノ林木ヲ原判示ノ如キ程度ニ伐採スルカ如キハ啻ニ山林ヲ需用ニ供シ若クハ其ノ果実ヲ収得スルニ止ラス山林其ノモノヲ毀損スルモノナレハ是レ即チ共有物ニ変更ヲ加フルモノニ外ナラスシテ其ノ使用若クハ収益ヲ以テ目スヘキモノニアラサルカ故ニ設令被告人ニシテ本件山林ノ共有者ナリトスルモ他ノ共有者ノ同意ナキ限原判示ノ如キ伐採ヲ為スノ権利ヲ有セサルコト勿論ナリトス。」
判旨:「物ノ共有者ハ各其ノ持分ニ応シ目的物ノ使用収益ヲ為スコトヲ得レトモ他ノ共有者ノ同意アルニ非レハ之ニ変更ヲ加フルコトヲ得サルト同時ニ共有ノ目的物カ山林ナル場合ニ於テ其ノ林木ヲ原判示ノ如キ程度ニ伐採スルカ如キハ啻ニ山林ヲ需用ニ供シ若クハ其ノ果実ヲ収得スルニ止ラス山林其ノモノヲ毀損スルモノナレハ是レ即チ共有物ニ変更ヲ加フルモノニ外ナラスシテ其ノ使用若クハ収益ヲ以テ目スヘキモノニアラサルカ故ニ設令被告人ニシテ本件山林ノ共有者ナリトスルモ他ノ共有者ノ同意ナキ限原判示ノ如キ伐採ヲ為スノ権利ヲ有セサルコト勿論ナリトス。」
過去問・解説
(H20 司法 第11問 2)
A、B及びCは各3分の1の持分で甲土地を共有している。甲土地が山林である場合、AとBが合意すれば、開発のために甲土地上の樹木全部を伐採することができる。
A、B及びCは各3分の1の持分で甲土地を共有している。甲土地が山林である場合、AとBが合意すれば、開発のために甲土地上の樹木全部を伐採することができる。
(正答)✕
(解説)
判例(大判昭2.6.6)は、土地上の樹木全部を伐採することは共有物の変更(251条1項)に当たり、共有者全員の同意が必要となる旨判示している。したがって、A、B及びCが各3分の1の持分で山林である甲土地を共有している場合において、開発のために甲土地上の樹木全部を伐採するためには、A、B及びC全員の同意が必要である。よって、AとBが合意するだけでは、開発のために甲土地上の樹木全部を伐採することはできない。
判例(大判昭2.6.6)は、土地上の樹木全部を伐採することは共有物の変更(251条1項)に当たり、共有者全員の同意が必要となる旨判示している。したがって、A、B及びCが各3分の1の持分で山林である甲土地を共有している場合において、開発のために甲土地上の樹木全部を伐採するためには、A、B及びC全員の同意が必要である。よって、AとBが合意するだけでは、開発のために甲土地上の樹木全部を伐採することはできない。