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民法 債権譲渡と質権の両立 大判大正8年8月25日

概要
債権者の有する債権に質権が設定された場合においても、当該債権者は、質権の目的債権を第三者に譲渡することができる。
判例
事案:債権者の有する債権に質権が設定された場合においても、当該債権者が、質権の目的債権を第三者に譲渡することができるかが問題となった。

判旨:「仍テ按スルニ指名債権ヲ目的トスル質権ノ設定ヲ以テ第三債務者以外ノ第三者ニ対抗スルニハ第三債務者ニ対スル質権設定ノ通知又ハ其設定ニ関スル第三債務者ノ承諾カ確定日附アル証書ヲ以テ為サレタルコトヲ要スルハ原判示ノ如シト雖モ債権ノ譲渡ヲ以テ債務者以外ノ第三者ニ対抗スルニモ亦譲渡ノ通知又ハ其承諾カ確定日附アル証書ヲ以テ為サレタルコトヲ要スルハ多言ヲ竢タス故ニ指名債権者カ其債権ヲ目的トシテ質権ヲ設定シタル後更ニ同債権ヲ他人ニ譲渡シタル場合ニ於テ若シ質権設定ノ通知又ハ承諾カ確定日附アル証書ヲ以テ為サレスシテ債権譲渡ノ通知又ハ承諾ノミ確定日附アル証書ヲ以テ為サレタルトキハ質権者ハ其質権ヲ以テ債権譲受人ニ対抗スルコトヲ得サルニ反シ譲受人ハ債権譲渡ヲ以テ質権者ニ対抗スルコトヲ得ルノ結果トシテ第三債務者(債権譲渡ニ付テハ債務者)ハ譲受人ノ権利ヲ尊重シ質権ノ行使ヲ拒ムコトヲ得ヘシ(大正7年(オ)第632号同8年3月28日言渡判例参照)ト雖モ債権譲渡ノ通知又ハ承諾モ同シク確定日附アル証書ヲ以テ為サレサリシトキハ譲受人モ其譲渡ヲ以テ質権者ニ対抗スルコトヲ得サレハ第三債務者ニ於テ質権ノ行使ヲ拒ミ得ヘキ理由ナキヲ以テ斯カル場合ニ於テハ第三債務者ハ前ニ通知アリ又ハ承諾ヲ為シタル質権ノ設定ヲ尊重スヘキコト当然ナルニ由リ之レカ行使ヲ拒ムコトヲ得サルモノト為スヲ至当トス。」
過去問・解説
(H21 司法 第14問 2)
Aは、Bのために、AがCに対して有する指名債権である金銭債権を目的として、質権を設定し、Cに対して質権の設定を通知した。Aは、第三者に対して目的債権を譲渡することができない。

(正答)

(解説)
判例(大判大8.8.25)は、債権者の有する債権に質権が設定された場合においても、当該債権者は、質権の目的債権を第三者に譲渡することができる。したがって、Aが、Bのために、AがCに対して有する指名債権である金銭債権を目的として、質権を設定し、Cに対して質権の設定を通知した場合においても、Aは、第三者に対して目的債権を譲渡することができる。
総合メモ
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