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民法 抵当権の抹消登記請求権 大判大正8年10月8日
概要
後順位抵当権者は、物権的請求権に基づき、既に消滅した先順位抵当権設定登記の抹消を請求することができる。
判例
事案:後順位抵当権者が、既に消滅した先順位抵当権の設定登記の抹消を請求することができるかどうかが問題となった。
判旨:「上告人ハ自己ノ抵当権設定登記ヲ抹消スルノ手続ヲ為サスト云フニ在リテ斯クノ如ク既ニ弁済ニ因リテ消滅ニ帰シタル本件抵当権ノ設定登記カ尚依然トシテ登記簿上ニ存在スルニ於テハ被上告人ノ如ク登記簿上次順位ニ在ル抵当権者ハ形式ニ於テ上告人ノ次位ニ在ルカ為メニ抵当権ノ行使其他諸般ノ取引上種々ナル障礙ヲ受クルコトヲ免カレサルハ当然ナルヲ以テ被上告人ハ上告人ニ対シテ其消滅セル抵当権ノ設定登記ノ抹消ヲ請求スルノ利益ヲ有シ又上告人ハ其請求ニ応シテ抹消手続ヲ為スノ義務ヲ有スルモノト云ハサル可カラス。」
判旨:「上告人ハ自己ノ抵当権設定登記ヲ抹消スルノ手続ヲ為サスト云フニ在リテ斯クノ如ク既ニ弁済ニ因リテ消滅ニ帰シタル本件抵当権ノ設定登記カ尚依然トシテ登記簿上ニ存在スルニ於テハ被上告人ノ如ク登記簿上次順位ニ在ル抵当権者ハ形式ニ於テ上告人ノ次位ニ在ルカ為メニ抵当権ノ行使其他諸般ノ取引上種々ナル障礙ヲ受クルコトヲ免カレサルハ当然ナルヲ以テ被上告人ハ上告人ニ対シテ其消滅セル抵当権ノ設定登記ノ抹消ヲ請求スルノ利益ヲ有シ又上告人ハ其請求ニ応シテ抹消手続ヲ為スノ義務ヲ有スルモノト云ハサル可カラス。」
過去問・解説
(H18 司法 第10問 3)
第1順位の抵当権の被担保債権が弁済されて消滅した場合、付従性に基づいて抵当権は当然に消滅するから、第2順位の抵当権者が第1順位の抵当権の登記の抹消を求める必要はなく、その登記の抹消を内容とする物権的請求権は生じない。
第1順位の抵当権の被担保債権が弁済されて消滅した場合、付従性に基づいて抵当権は当然に消滅するから、第2順位の抵当権者が第1順位の抵当権の登記の抹消を求める必要はなく、その登記の抹消を内容とする物権的請求権は生じない。
(正答)✕
(解説)
判例(大判大8.10.8)は、「上告人ハ自己ノ抵当権設定登記ヲ抹消スルノ手続ヲ為サスト云フニ在リテ斯クノ如ク既ニ弁済ニ因リテ消滅ニ帰シタル本件抵当権ノ設定登記カ尚依然トシテ登記簿上ニ存在スルニ於テハ被上告人ノ如ク登記簿上次順位ニ在ル抵当権者ハ形式ニ於テ上告人ノ次位ニ在ルカ為メニ抵当権ノ行使其他諸般ノ取引上種々ナル障礙ヲ受クルコトヲ免カレサルハ当然ナルヲ以テ被上告人ハ上告人ニ対シテ其消滅セル抵当権ノ設定登記ノ抹消ヲ請求スルノ利益ヲ有シ又上告人ハ其請求ニ応シテ抹消手続ヲ為スノ義務ヲ有スルモノト云ハサル可カラス。」と判示している。したがって、第2順位の抵当権者が第1順位の抵当権の登記の抹消を求める必要性はなお存在し、その登記の抹消を内容とする物権的請求権は生じる。
判例(大判大8.10.8)は、「上告人ハ自己ノ抵当権設定登記ヲ抹消スルノ手続ヲ為サスト云フニ在リテ斯クノ如ク既ニ弁済ニ因リテ消滅ニ帰シタル本件抵当権ノ設定登記カ尚依然トシテ登記簿上ニ存在スルニ於テハ被上告人ノ如ク登記簿上次順位ニ在ル抵当権者ハ形式ニ於テ上告人ノ次位ニ在ルカ為メニ抵当権ノ行使其他諸般ノ取引上種々ナル障礙ヲ受クルコトヲ免カレサルハ当然ナルヲ以テ被上告人ハ上告人ニ対シテ其消滅セル抵当権ノ設定登記ノ抹消ヲ請求スルノ利益ヲ有シ又上告人ハ其請求ニ応シテ抹消手続ヲ為スノ義務ヲ有スルモノト云ハサル可カラス。」と判示している。したがって、第2順位の抵当権者が第1順位の抵当権の登記の抹消を求める必要性はなお存在し、その登記の抹消を内容とする物権的請求権は生じる。
(H28 共通 第14問 4)
第1順位の抵当権者の被担保債権が弁済により消滅した場合、第2順位の抵当権者は、消滅した第1順位の抵当権の抹消登記手続を求めることができる。
第1順位の抵当権者の被担保債権が弁済により消滅した場合、第2順位の抵当権者は、消滅した第1順位の抵当権の抹消登記手続を求めることができる。
(正答)〇
(解説)
判例(大判大8.10.8)は、後順位抵当権者は、物権的請求権に基づき、既に消滅した先順位抵当権設定登記の抹消登記を請求することができる旨判示している。
判例(大判大8.10.8)は、後順位抵当権者は、物権的請求権に基づき、既に消滅した先順位抵当権設定登記の抹消登記を請求することができる旨判示している。
(R2 予備 第3問 オ)
Aは、所有する甲土地につき、Bを第1順位とする抵当権及び、Cを第2順位とする抵当権をそれぞれ設定し、その旨の登記がされた。この場合において、甲土地のBの抵当権の被担保債権が消滅したときは、Cは、Bに対し、自己の抵当権に基づきBの抵当権設定登記の抹消を請求することができる。
Aは、所有する甲土地につき、Bを第1順位とする抵当権及び、Cを第2順位とする抵当権をそれぞれ設定し、その旨の登記がされた。この場合において、甲土地のBの抵当権の被担保債権が消滅したときは、Cは、Bに対し、自己の抵当権に基づきBの抵当権設定登記の抹消を請求することができる。
(正答)〇
(解説)
判例(大判大8.10.8)は、後順位抵当権者は、物権的請求権に基づき、既に消滅した先順位抵当権設定登記の抹消登記を請求することができる旨判示している。したがって、甲土地のBの抵当権の被担保債権が消滅したときは、Cは、Bに対し、自己の抵当権に基づきBの抵当権設定登記の抹消を請求することができる。
判例(大判大8.10.8)は、後順位抵当権者は、物権的請求権に基づき、既に消滅した先順位抵当権設定登記の抹消登記を請求することができる旨判示している。したがって、甲土地のBの抵当権の被担保債権が消滅したときは、Cは、Bに対し、自己の抵当権に基づきBの抵当権設定登記の抹消を請求することができる。
(R3 共通 第6問 オ)
甲土地に設定された第1順位の抵当権の被担保債権が消滅したにもかかわらずその登記が抹消されていない場合、甲土地の第2順位の抵当権者は、第1順位の抵当権者に対してその登記の抹消を請求することができない。
甲土地に設定された第1順位の抵当権の被担保債権が消滅したにもかかわらずその登記が抹消されていない場合、甲土地の第2順位の抵当権者は、第1順位の抵当権者に対してその登記の抹消を請求することができない。
(正答)✕
(解説)
判例(大判大8.10.8)は、後順位抵当権者は、物権的請求権に基づき、既に消滅した先順位抵当権設定登記の抹消登記を請求することができる旨判示している。したがって、甲土地に設定された第1順位の抵当権の被担保債権が消滅したにもかかわらずその登記が抹消されていない場合、甲土地の第2順位の抵当権者は、第1順位の抵当権者に対してその登記の抹消を請求することができる。
判例(大判大8.10.8)は、後順位抵当権者は、物権的請求権に基づき、既に消滅した先順位抵当権設定登記の抹消登記を請求することができる旨判示している。したがって、甲土地に設定された第1順位の抵当権の被担保債権が消滅したにもかかわらずその登記が抹消されていない場合、甲土地の第2順位の抵当権者は、第1順位の抵当権者に対してその登記の抹消を請求することができる。