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民法 安全保証義務違背を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務の履行遅滞となる時期 最一小判昭和55年12月18日
概要
①安全配慮義務違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務は、期限の定めのない債務であり、412条3項によりその債務者が債権者から履行の請求を受けた時に遅滞に陥る。
②安全配慮義務違反の債務不履行により死亡した者の遺族は、固有の慰藉料請求権を有しない。
②安全配慮義務違反の債務不履行により死亡した者の遺族は、固有の慰藉料請求権を有しない。
判例
事案:①安全配慮義務違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務が発生した場合において、当該債務が履行遅滞に陥るのはいつなのかが問題となった。
②安全配慮義務違反により死亡した者の遺族が、固有の慰謝料請求権を有するかが問題となった。
判旨:①「原審が認容した請求は…雇傭契約上の安全保証義務違背を理由とする債務不履行に基づく損害賠償請求であることが…明らかである…。ところで、債務不履行に基づく損害賠償債務は期限の定めのない債務であり、民法412条3項によりその債務者は債権者からの履行の請求を受けた時にはじめて遅滞に陥るものというべきであるから、債務不履行に基づく損害賠償請求についても本件事故発生の翌日…以降の遅延損害金の支払を求めているAらの請求中右遅滞の生じた日以前の分については理由がないというほかはないが、その後の分については、損害賠償請求の一部を認容する以上、その認容の限度で遅延損害金請求をも認容すべきは当然である。
②「次に、Aらは子である亡Bを失ったことによる精神的苦痛に対する慰藉料としてそれぞれ125万円の支払を求め、原審はAら各自につき50万円の限度でこれを認容しているが、亡BとCらとの間の雇傭契約ないしこれに準ずる法律関係の当事者でないAらが雇傭契約ないしこれに準ずる法律関係上の債務不履行により固有の慰藉料請求権を取得するものとは解しがたいから、Aらは 慰藉料請求権を取得しなかったものというべく、したがって、右50万円について 前記期間の遅延損害金請求を棄却した原判決は結局正当である。」
②安全配慮義務違反により死亡した者の遺族が、固有の慰謝料請求権を有するかが問題となった。
判旨:①「原審が認容した請求は…雇傭契約上の安全保証義務違背を理由とする債務不履行に基づく損害賠償請求であることが…明らかである…。ところで、債務不履行に基づく損害賠償債務は期限の定めのない債務であり、民法412条3項によりその債務者は債権者からの履行の請求を受けた時にはじめて遅滞に陥るものというべきであるから、債務不履行に基づく損害賠償請求についても本件事故発生の翌日…以降の遅延損害金の支払を求めているAらの請求中右遅滞の生じた日以前の分については理由がないというほかはないが、その後の分については、損害賠償請求の一部を認容する以上、その認容の限度で遅延損害金請求をも認容すべきは当然である。
②「次に、Aらは子である亡Bを失ったことによる精神的苦痛に対する慰藉料としてそれぞれ125万円の支払を求め、原審はAら各自につき50万円の限度でこれを認容しているが、亡BとCらとの間の雇傭契約ないしこれに準ずる法律関係の当事者でないAらが雇傭契約ないしこれに準ずる法律関係上の債務不履行により固有の慰藉料請求権を取得するものとは解しがたいから、Aらは 慰藉料請求権を取得しなかったものというべく、したがって、右50万円について 前記期間の遅延損害金請求を棄却した原判決は結局正当である。」
過去問・解説
(H22 司法 第16問 イ)
安全配慮義務に違反したことを理由として損害賠償を請求する場合には、使用者が負う損害賠償債務は、請求を受けた日が経過した時から遅滞に陥る。
安全配慮義務に違反したことを理由として損害賠償を請求する場合には、使用者が負う損害賠償債務は、請求を受けた日が経過した時から遅滞に陥る。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭55.12.18)は、安全配慮義務違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務は、期限の定めのない債務であり、412条3項によりその債務者が債権者から履行の請求を受けた時に遅滞に陥る旨判示している。
判例(最判昭55.12.18)は、安全配慮義務違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務は、期限の定めのない債務であり、412条3項によりその債務者が債権者から履行の請求を受けた時に遅滞に陥る旨判示している。
(H27 司法 第19問 ア)
安全配慮義務の違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務は、その義務の違反により損害が発生した時から遅滞に陥る。
安全配慮義務の違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務は、その義務の違反により損害が発生した時から遅滞に陥る。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭55.12.18)は、安全配慮義務違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務は、期限の定めのない債務であり、412条3項によりその債務者が債権者から履行の請求を受けた時に遅滞に陥る旨判示している。
判例(最判昭55.12.18)は、安全配慮義務違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務は、期限の定めのない債務であり、412条3項によりその債務者が債権者から履行の請求を受けた時に遅滞に陥る旨判示している。
(R2 司法 第20問 イ)
雇用契約上の安全配慮義務違反により死亡した者の遺族が債務不履行に基づく損害賠償を請求する場合には、遺族固有の慰謝料を請求することはできない。
雇用契約上の安全配慮義務違反により死亡した者の遺族が債務不履行に基づく損害賠償を請求する場合には、遺族固有の慰謝料を請求することはできない。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭55.12.18)は、安全配慮義務違反により死亡した者の遺族が、安全配慮義務の不履行に基づいて損害賠償を請求した事案において、安全配慮義務違背の債務不履行により死亡した者の遺族は、固有の慰藉料請求権を有しない旨判示している。したがって、遺族固有の慰謝料を請求することはできない。
判例(最判昭55.12.18)は、安全配慮義務違反により死亡した者の遺族が、安全配慮義務の不履行に基づいて損害賠償を請求した事案において、安全配慮義務違背の債務不履行により死亡した者の遺族は、固有の慰藉料請求権を有しない旨判示している。したがって、遺族固有の慰謝料を請求することはできない。
(R2 司法 第20問 エ)
安全配慮義務違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務は、損害発生の時から履行遅滞に陥る。
安全配慮義務違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務は、損害発生の時から履行遅滞に陥る。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭55.12.18)は、安全配慮義務違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務は、期限の定めのない債務であり、412条3項によりその債務者が債権者から履行の請求を受けた時に遅滞に陥る旨判示している。
判例(最判昭55.12.18)は、安全配慮義務違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務は、期限の定めのない債務であり、412条3項によりその債務者が債権者から履行の請求を受けた時に遅滞に陥る旨判示している。
(R6 司法 第18問 ア)
安全配慮義務違反を理由とする債務不履行による損害賠償債務は、債務者が債権者から履行の請求を受けた時から履行遅滞に陥る。
安全配慮義務違反を理由とする債務不履行による損害賠償債務は、債務者が債権者から履行の請求を受けた時から履行遅滞に陥る。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭55.12.18)は、安全配慮義務違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務は、期限の定めのない債務であり、412条3項によりその債務者が債権者から履行の請求を受けた時に遅滞に陥る旨判示している。
判例(最判昭55.12.18)は、安全配慮義務違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償債務は、期限の定めのない債務であり、412条3項によりその債務者が債権者から履行の請求を受けた時に遅滞に陥る旨判示している。