現在お使いのブラウザのバージョンでは、本サービスの機能をご利用いただけない可能性があります
バージョンアップを試すか、Google ChromeやMozilla Firefoxなどの最新ブラウザをお試しください

引き続き問題が発生する場合は、 お問い合わせ までご連絡ください。

民法 債権者代位訴訟の原告である債権者が、被告である第三債務者の提出した抗弁に対し自己独自の事情に基づく再抗弁を提出することの可否 最二小判昭和54年3月16日

概要
債権者が債権者代位権に基づきその債務者に属する債権を行使する訴訟において、被告である第三債務者が提出した抗弁に対し、原告の提出することのできる再抗弁事由は債務者自身が主張することのできるものに限られ、原告独自の事情に基づく再抗弁を提出することはできない。
判例
事案:債権者が債権者代位権に基づきその債務者に属する債権を行使する訴訟において、債権者自身の事情に基づく再抗弁が主張できるかが問題となった。

判旨:「債権者代位訴訟における原告は、その債務者に対する自己の債権を保全するため債務者の第三債務者に対する権利について管理権を取得し、その管理権の行使として債務者に代り自己の名において債務者に属する権利を行使するものであるから、その地位はあたかも債務者になり代るものであつて、債務者自身が原告になった場合と同様の地位を有するに至るものというべく、したがって、被告となった第三債務者は、債務者がみずから原告になった場合に比べて、より不利益な地位に立たされることがないとともに、原告となった債権者もまた、その債務者が現に有する法律上の地位に比べて、より有利な地位を享受しうるものではないといわなければならない。そうであるとするならば、第三債務者である被告の提出した債務者に対する債権を自働債権とする相殺の抗弁に対し、代位債権者たる原告の提出することのできる再抗弁は、債務者自身が主張することのできる再抗弁事由に限定されるべきであって、債務者と関係のない、原告の独自の事情に基づく抗弁を提出することはできないものと解さざるをえない。」
過去問・解説
(H29 司法 第17問 エ)
債権者Aが債務者Bの第三債務者Cに対する債権を代位行使する場合において、CがBに対する債権を自働債権とする相殺の抗弁を提出したときは、Aは、BがCに対して主張することができる再抗弁事由のほか、Aの独自の事情に基づく再抗弁も提出することができる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭54.3.16)は、本肢と同種の事案において、「第三債務者である被告の提出した債務者に対する債権を自働債権とする相殺の抗弁に対し、代位債権者たる原告の提出することのできる再抗弁は、債務者自身が主張することのできる再抗弁事由に限定されるべきであって、債務者と関係のない、原告の独自の事情に基づく抗弁を提出することはできないものと解さざるをえない。」と判示している。したがって、本肢においても、Aは、BがCに対して主張することができる再抗弁事由のみ提出することができ、Aの独自の事情に基づく再抗弁は提出することができない。
総合メモ
前の判例 次の判例