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民法 債権譲渡の通知に対する詐害行為取消権行使の可否 最二小判平成10年6月12日

概要
債権譲渡の通知は、詐害行為取消権行使の対象とすることができない。
判例
事案:債権譲渡の通知が、詐害行為取消権行使の対象とすることができるかが問題となった。

判旨:「債務者が自己の第三者に対する債権を譲渡した場合において、債務者がこれについてした確定日付のある債権譲渡の通知は、詐害行為取消権行使の対象とならないと解するのが相当である。けだし、詐害行為取消権の対象となるのは、債務者の財産の減少を目的とする行為そのものであるところ、債権の譲渡行為とこれについての譲渡通知とはもとより別個の行為であって、後者は単にその時から初めて債権の移転を債務者その他の第三者に対抗し得る効果を生じさせるにすぎず、譲渡通知の時に右債権移転行為がされたこととなったり、債権移転の効果が生じたりするわけではなく、債権譲渡行為自体が詐害行為を構成しない場合には、これについてされた譲渡通知のみを切り離して詐害行為として取り扱い、これに対する詐害行為取消権の行使を認めることは相当とはいい難いからである(大審院大正6年(オ)第538号同年10月30日判決・民録23輯1624頁、最高裁昭和54年(オ)第730号同55年1月24日第一小法廷判決・民集34巻1号110頁参照)。」
過去問・解説
(H30 共通 第17問 オ)
債務者が自己の第三者に対する債権を譲渡した場合において、債務者がこれについてした確定日付のある債権譲渡の通知は、詐害行為取消権行使の対象とならない。

(正答)

(解説)
判例(最判平10.6.12)は、「債務者が自己の第三者に対する債権を譲渡した場合において、債務者がこれについてした確定日付のある債権譲渡の通知は、詐害行為取消権行使の対象とならない解するのが相当である。」と判示している。

(R5 司法 第18問 ウ)
Bは、Aとの間で売買契約を締結する前に、Eに対する債権をFに譲渡していたものの、その譲渡についての確定日付のある証書によるEへの通知は、Aの売買代金債権の発生後にされた。この場合、Aは、当該通知について詐害行為取消請求をすることができる。

(正答)

(解説)
判例(最判平10.6.12)は、「債務者が自己の第三者に対する債権を譲渡した場合において、債務者がこれについてした確定日付のある債権譲渡の通知は、詐害行為取消権行使の対象とならない解するのが相当である。」と判示している。したがって、Bが、Aとの間で売買契約を締結した後、Fに対する債権譲渡についての確定日付のある証書によるEへの通知を行った場合でも、Aは、当該通知について詐害行為取消請求をすることができない。
総合メモ
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