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民法 443条1項の事前の通知を怠った連帯債務者が同条2項の規定により自己の免責行為を有効であるとみなすことの可否 最二小判昭和57年12月17日

概要
連帯債務者の1人が弁済その他の免責の行為をするのに先立って、他の連帯債務者に対し443条1項の通知をすることを怠った場合は、既に弁済その他により共同の免責を得ていた他の連帯債務者に対し、同条2項の規定により自己の免責行為を有効であるとみなすことはできない。
判例
事案:443条1項の事前の通知を怠った連帯債務者が、同条2項の規定により自己の免責行為を有効であるとみなすことができるかが問題となった。

判旨:「連帯債務者の1人が弁済その他の免責の行為をするに先立ち、他の連帯債務者に通知することを怠つた場合は、既に弁済しその他共同の免責を得ていた他の連帯債務者に対し、民法443条2項の規定により自己の免責行為を有効であるとみなすことはできないものと解するのが相当である。けだし、同項の規定は、同条1項の規定を前提とするものであつて、同条1項の事前の通知につき過失のある連帯債務者までを保護する趣旨ではないと解すべきであるからである(大審院昭和6年(オ)第3137号同7年9月30日判決・民集11巻20号2008頁参照)。」
過去問・解説
(H29 司法 第18問 ウ)
AとBがCに対して連帯債務を負っている場合において、Aが債務全額の弁済をしたが、Bに対する通知を怠ったため、Bは、Aの弁済を知らなかった。この場合において、その後CがBに対し債務の履行を請求し、これに応じてBが債務全額の弁済をしたときは、BがAに対して事前にCから履行の請求を受けた旨の通知をしなかったとしても、Bは、Aに対し、自己の弁済が有効である旨主張することができる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭57.12.17)は、「連帯債務者の1人が弁済その他の免責の行為をするに先立ち、他の連帯債務者に通知することを怠つた場合は、既に弁済しその他共同の免責を得ていた他の連帯債務者に対し、民法443条2項の規定により自己の免責行為を有効であるとみなすことはできないものと解するのが相当である。」と判示している。本肢においては、AとBがCに対して連帯債務を負っている場合において、Aが債務全額の弁済をしたが、Bに対する通知を怠ったため、Bは、Aの弁済を知らなかったのであるから、433条2項に規定する場合に当たる。しかし、その後CがBに対し債務の履行を請求し、これに応じてBが債務全額の弁済をしたときにおいて、BがAに対して事前にCから履行の請求を受けた旨の通知をしなかったのであれば、Bは、Aに対し、自己の弁済が有効である旨主張することができない。
総合メモ
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