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民法 物上保証人による免責の主張の可否 最二小判平成7年6月23日

概要
債権者が過失により担保を減少させた後に物上保証人から抵当目的不動産を譲り受けた者は、物上保証人と債権者との間に債権者の担保保存義務を免除する旨の特約がされていたために担保の減少に基づく免責が生じていなかった場合、債権者に対して担保の減少に基づく自己の免責(504条1項)を主張することはできない。
判例
事案:物上保証人と債権者との間に債権者の担保保存義務を免除する旨の特約がされていたために担保の減少に基づく免責が生じていなかった場合において、債権者が過失により担保を減少させた後に物上保証人から抵当目的不動産を譲り受けた者が、債権者に対して担保の減少に基づく自己の免責(504条1項)を主張することができるかどうかが問題となった。

判旨:「債権者が担保を喪失し、又は減少させた後に、物上保証人として代位の正当な利益を有していた者から担保物件を譲り受けた者も、民法504条による免責の効果を主張することができるのが原則である(最高裁昭和61年(オ)第1194号平成3年9月3日第三小法廷判決・民集45巻7号1121頁参照)。しかし、債権者と物上保証人との間に本件特約のような担保保存義務免除の特約があるため、債権者が担保を喪失し、又は減少させた時に、右特約の効力により民法504条による免責の効果が生じなかった場合は、担保物件の第三取得者への譲渡によって改めて免責の効果が生ずることはないから、第三取得者は、免責の効果が生じていない状態の担保の負担がある物件を取得したことになり、債権者に対し、民法504条による免責の効果を主張することはできないと解するのが相当である。」
過去問・解説
(R2 司法 第19問 オ)
債権者が過失により担保を減少させた後に物上保証人から抵当目的不動産を譲り受けた者は、物上保証人と債権者との間に債権者の担保保存義務を免除する旨の特約がされていたために担保の減少に基づく免責が生じていなかった場合、債権者に対して担保の減少に基づく自己の免責を主張することはできない。

(正答)

(解説)
判例(最判平7.6.23)は、「債権者と物上保証人との間に本件特約のような担保保存義務免除の特約があるため、債権者が担保を喪失し、又は減少させた時に、右特約の効力により民法504条による免責の効果が生じなかった場合は、担保物件の第三取得者への譲渡によって改めて免責の効果が生ずることはないから、第三取得者は、免責の効果が生じていない状態の担保の負担がある物件を取得したことになり、債権者に対し、民法504条による免責の効果を主張することはできないと解するのが相当である。」と判示しており、改正民法下における504条1項の解釈においても同様に解されている。
総合メモ
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