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民法 抵当不動産の第三者取得が抵当権者に対して有する債権と抵当権の被担保債権の相殺 大判昭和8年12月5日

概要
抵当不動産の第三者取得が抵当権者に対して有する債権をもって、抵当権の被担保債権を相殺することはできない。
判例
事案:抵当不動産の第三者取得が抵当権者に対して債権を有する場合において、当該債権を自働債権、抵当権の被担保債権を受働債権として相殺することができるかが問題となった。

判旨:「抵当権ハ従タル物権ニシテ主タル債務ノ弁済ニ因リ当然消滅ニ帰スヘキヲ以テ抵当不動産ノ所有権ヲ取得シタル第三者ハ債務ノ弁済ヲ為スニ付正当ノ利益ヲ有シ民法第474条ノ規定ニ依リ之カ弁済ヲ為シ得ルコト勿論ナルモ抵当不動産ノ所有権取得ニ因リ自ラ債務ヲ負担スルニ至リタルモノト解スヘキ何等ノ理由ナク而カモ相殺ハ当事者互ニ同種ノ目的ヲ有スル債権ヲ有スル場合ニ於テ互ニ給付ヲ為サスシテ其ノ対当額ニ於テ債権ヲ消滅セシムルモノニシテ弁済ト其ノ性質ヲ異ニスルカ故ニ抵当不動産ノ所有権ヲ取得シタル第三者カ偶々抵当権者ニ対シテ債権ヲ有スル場合ニ於テモ該債権ヲ以テ自己ノ債務ニ属セサル抵当権者ノ有スル債権ト相殺ヲ為スカ如キコトハ法律上之ヲ許ササルモノト解セサルヘカラス。」
過去問・解説
(H30 司法 第21問 ア)
抵当不動産の所有権を取得したAが、抵当権者Bに対する売買代金債権を有している場合には、当該売買代金債権と抵当権の被担保債務であるCに対する貸金債務とを対当額において相殺することができる。

(正答)

(解説)
判例(大判昭8.12.5)は、抵当不動産の第三者取得が抵当権者に対して有する債権をもって、抵当権の被担保債権を相殺することはできない旨判示している。したがって、抵当不動産の所有権を取得したAが、抵当権者Bに対する売買代金債権を有している場合であっても、当該売買代金債権と抵当権の被担保債務であるCに対する貸金債務とを対当額において相殺することはできない。
総合メモ
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