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民法 不法原因給付と不法性の認識 大判大正8年9月15日
概要
給付行為が不法な原因に基づくものであり、その不法が受益者についてのみ存する場合でなければ、当事者が当該給付の違法性を認識していなかったとしても、当該給付は不法原因給付といえる。
判例
事案:当事者が給付の不法性を認識していない場合においても、不法原因給付が成立するかが問題となった。
判旨:「民法第708条ニ於テ不法ノ原因ノ為メ給付ヲ為シタル者ハ其給付シタルモノノ返還ヲ請求スルコトヲ得ストナシタル所以ノモノハ若シ之ヲ許容スルトキハ公序良俗ニ反スル事項ヲ有効ト認ムルニ至リ為メニ法律ノ目的トスル所ニ反スルニ至レハナリ然ラハ其給付行為カ不法ノ原因ニ基ク以上ハ其不法カ受益者ニ付テノミ存スル場合ノ外ハ当事者カ其不法ナルコトヲ知ルト知ラサルトニ論ナク之カ返還ヲ請求スルコトヲ得サルモノト謂ハサルヘカラス。」
判旨:「民法第708条ニ於テ不法ノ原因ノ為メ給付ヲ為シタル者ハ其給付シタルモノノ返還ヲ請求スルコトヲ得ストナシタル所以ノモノハ若シ之ヲ許容スルトキハ公序良俗ニ反スル事項ヲ有効ト認ムルニ至リ為メニ法律ノ目的トスル所ニ反スルニ至レハナリ然ラハ其給付行為カ不法ノ原因ニ基ク以上ハ其不法カ受益者ニ付テノミ存スル場合ノ外ハ当事者カ其不法ナルコトヲ知ルト知ラサルトニ論ナク之カ返還ヲ請求スルコトヲ得サルモノト謂ハサルヘカラス。」
過去問・解説
(H19 司法 第28問 1)
不法原因給付というためには、当事者が給付の不法性を認識しているか又は認識の可能性があることが必要である。
不法原因給付というためには、当事者が給付の不法性を認識しているか又は認識の可能性があることが必要である。
(正答)✕
(解説)
判例(大判大8.9.15)は、給付行為が不法な原因に基づくものであり、その不法が受益者についてのみ存する場合でなければ、当事者が当該給付の違法性を認識していなかったとしても、当該給付は不法原因給付といえる旨判示している。したがって、給付行為が客観的に不法であれば、当事者の主観的事情にかかわらず不法原因給付は成立すると解されるため、不法原因給付というためには、当事者が給付の不法性を認識しているか又は認識の可能性があることは必要ない。
判例(大判大8.9.15)は、給付行為が不法な原因に基づくものであり、その不法が受益者についてのみ存する場合でなければ、当事者が当該給付の違法性を認識していなかったとしても、当該給付は不法原因給付といえる旨判示している。したがって、給付行為が客観的に不法であれば、当事者の主観的事情にかかわらず不法原因給付は成立すると解されるため、不法原因給付というためには、当事者が給付の不法性を認識しているか又は認識の可能性があることは必要ない。