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民法 不法原因給付と返還の特約 最一小判昭和28年1月22日

概要
不法原因給付に当たる給付を受けた受領者が、給付を受けた物を当該給付をした者に対して任意に返還すること、不法原因契約を合意の上解除してその給付した物を返還する特約をすることは許される。
判例
事案:不法原因給付に当たる給付を受けた受領者が、給付を受けた物を当該給付をした者に対して任意に返還すること、不法原因契約を合意の上解除してその給付した物を返還する特約をすることが許されるかが問題となった。

判旨:「元来同条(注:708条)が不法の原因のため給付をした者にその給付したものの返還を請求することを得ないものとしたのは、かかる給付者の返還請求に法律上の保護を与えないというだけであつて、受領者をしてその給付を受けたものを法律上正当の原因があつたものとして保留せしめる趣旨ではない。従つて、受領者においてその給付を受けたものをその給付を為した者に対し任意返還することは勿論、曩に給付を受けた不法原因契約を合意の上解除してその給付を返還する特約をすることは、同条の禁ずるところでないものと解するを相当とする。そして、かゝる特約が民法90条により無效であると解することのできないことも多言を要しない。」
過去問・解説
(H19 司法 第28問 5)
不法な原因により給付したものを返還する合意が締結された場合でも、給付者は、受益者に対して給付したものの返還を求めることはできない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭28.1.22)は、不法原因給付(708条)の事案において、「受領者においてその給付を受けたものをその給付を為した者に対し任意返還することは勿論、曩に給付を受けた不法原因契約を合意の上解除してその給付を返還する特約をすることは、同条の禁ずるところでないものと解するを相当とする。そして、かゝる特約が民法90条により無效であると解することのできないことも多言を要しない。」と判示している。

(H23 司法 第29問 4)
不法な原因のために、書面によって土地を贈与し、これを受贈者に引き渡した場合において、当事者間で当該贈与契約を解除して当該土地を贈与者に返還する旨の合意をしたときは、この合意は、無効である。

(正答)

(解説)
判例(最判昭28.1.22)は、不法原因給付(708条)の事案において、「受領者においてその給付を受けたものをその給付を為した者に対し任意返還することは勿論、曩に給付を受けた不法原因契約を合意の上解除してその給付を返還する特約をすることは、同条の禁ずるところでないものと解するを相当とする。そして、かゝる特約が民法90条により無效であると解することのできないことも多言を要しない。」と判示している。したがって、不法な原因のために、書面によって土地を贈与し、これを受贈者に引き渡した場合において、当事者間で当該贈与契約を解除して当該土地を贈与者に返還する旨の合意をしたときは、この合意は、有効である。

(R1 司法 第27問 エ)
不法原因給付の給付者と受領者との間において、その給付後に、その原因となった契約を合意の上解除してその給付を返還する特約をしたとしても、給付者は、その返還を請求することができない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭28.1.22)は、不法原因給付(708条)の事案において、「受領者においてその給付を受けたものをその給付を為した者に対し任意返還することは勿論、曩に給付を受けた不法原因契約を合意の上解除してその給付を返還する特約をすることは、同条の禁ずるところでないものと解するを相当とする。そして、かゝる特約が民法90条により無效であると解することのできないことも多言を要しない。」と判示している。したがって、不法原因給付の給付者と受領者との間において、その給付後に、その原因となった契約を合意の上解除してその給付を返還する特約をした場合、当該特約は有効であり、給付者は、その返還を請求することができる。
総合メモ
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