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民法 失火の責任に関する法律と715条 最二小判昭和42年6月30日

概要
被用者が重大な過失により失火したときは、使用者は、被用者の選任又は監督について過失があれば、当該過失が重大な過失でなくても、使用者責任(715条1項)を負う。
判例
事案:被用者が重大な過失により失火した場合において、使用者が使用者責任(715条1項)を負うためには、当該使用者にもその被用者の選任及び監督に重大な過失があることを必要とするかが問題となった。

判旨:「「失火ノ責任ニ関スル法律」は、失火者その者の責任条件を規定したものであつて、失火者を使用していた使用者の帰責条件を規定したものではないから、失火者に重大な過失があり、これを使用する者に選任監督について不注意があれば、使用者は民法715条により賠償責任を負うものと解すべきであつて、所論のように、選任監督について重大な過失ある場合にのみ使用者は責任を負うものと解すべきではない(大正2年2月5日大審院判決・民録19輯57頁参照)。」
過去問・解説
(H28 司法 第29問 2)
被用者の重大な過失により火災が発生した場合において、使用者にその被用者の選任及び監督について過失があるときは、使用者は、その選任及び監督についての過失が重大なものではないことを理由として、その火災により生じた損害を賠償する責任を免れることはできない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭42.6.30)は、「「失火ノ責任ニ関スル法律」は、失火者その者の責任条件を規定したものであつて、失火者を使用していた使用者の帰責条件を規定したものではないから、失火者に重大な過失があり、これを使用する者に選任監督について不注意があれば、使用者は民法715条により賠償責任を負うものと解すべきであつて、所論のように、選任監督について重大な過失ある場合にのみ使用者は責任を負うものと解すべきではない…。」と判示している。したがって、被用者の重大な過失により火災が発生した場合において、使用者にその被用者の選任及び監督について過失があるときは、使用者は、その選任及び監督についての過失が重大なものではないことを理由として、その火災により生じた損害を賠償する責任を免れることはできない。

(R5 共通 第30問 イ)
被用者が使用者の事業の執行について重大な過失により失火して第三者に損害を加えた場合には、使用者は、被用者の選任監督について重大な過失があるときに限り、損害賠償の責任を負う。

(正答)

(解説)
判例(最判昭42.6.30)は、「「失火ノ責任ニ関スル法律」は、失火者その者の責任条件を規定したものであつて、失火者を使用していた使用者の帰責条件を規定したものではないから、失火者に重大な過失があり、これを使用する者に選任監督について不注意があれば、使用者は民法715条により賠償責任を負うものと解すべきであつて、所論のように、選任監督について重大な過失ある場合にのみ使用者は責任を負うものと解すべきではない…。」と判示している。
総合メモ
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