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民法 内縁の妻が懐胎した子と父の推定 最一小判昭和29年1月21日

概要
内縁の妻が懐胎した子については、772条が類推適用される。
判例
事案:内縁の妻が懐胎した子について、772条が類推適用されるかが問題となった。

判旨:「民法772条の適用によつて嫡出子の推定を受ける子が、特に父の認知を必要としないのは、単に同条の推定があるばかりではなく、さらにその他に民法774条、775条、777条、人訴29条により、嫡出子の推定は一定の期間内に否認の訴を提起してこれを覆す途が設けられているに止まり、それ以外の方法において反証を挙げてこの推定を争うことは許されていないものと解すべきだからである。また民法779条においては、嫡出子については認知を問題としていないし、民法776条では、「その嫡出であることを承認したとき」という表現を用い、認知という言葉は使つていない。しかるに、内縁の子についても民法772条が類推されるという趣旨は、事実の蓋然性に基いて立証責任の問題として、父の推定があるというに過ぎない。それ故、認知の訴訟において父の推定を受けている者が、父にあらざることを主張する場合には、その推定を覆すに足るだけの反証をあげる責任を負うわけである。そして、父と推定される者は、認知をまたずして、法律上一応その子の父として取扱われることもなく、また同様にその子は、認知をまたずして、法律上一応推定を受ける父の子として取扱われることもないものと言わねばならぬ。」
過去問・解説
(H25 司法 第31問 エ)
A男とB女の内縁成立の日から200日を経過した後又は内縁解消の日から300日以内にBが分娩した子のAに対する認知の訴えにおいては、その子はAの子と推定されない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭29.1.21)は、「内縁の子についても民法772条が類推される」と判示している。そして、772条2項後段は、「婚姻の成立の日から200日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から300日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。」と規定しており、同条1項前段は、「妻が婚姻中に懐胎した子は、当該婚姻における夫の子と推定する。」と規定している。したがって、A男とB女の内縁成立の日から200日を経過した後又は内縁解消の日から300日以内にBが分娩した子のAに対する認知の訴えにおいては、その子はBが内縁関係中に解体したものと推定され(同条2項後段類推)、それに伴い同条1項前段が類推適用されるから、その子はAの子と推定される。
総合メモ
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