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民法 譲渡禁止特約のある債権と質権の設定 大判大正13年6月12日
過去問・解説
(R6 司法 第15問 イ)
AはBに対して貸金債権甲を有する。AとBが甲の質入れを禁止する旨を合意していた場合において、悪意のCがAから甲を目的とする質権の設定を受けたときは、質権の設定は、その効力を生じない。
AはBに対して貸金債権甲を有する。AとBが甲の質入れを禁止する旨を合意していた場合において、悪意のCがAから甲を目的とする質権の設定を受けたときは、質権の設定は、その効力を生じない。
(正答)✕
(解説)
判例(大判大13.6.12)は、譲渡禁止特約が付されている債権を目的とする質権の設定を受けた者が、当該債権に譲渡禁止特約が付されていることを知っていた場合には、当該債権の債務者は、質権者に対して、債権譲渡の無効を主張することができる旨判示している。もっとも、この判例は、改正前民法下においての判例であり、改正民法下における466条2項は、「当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(以下「譲渡制限の意思表示」という。)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない。」と規定し、譲渡禁止特約付債権も自由に譲渡をすることができるとしている。
その上で、改正民法下における同条3項は、「前項に規定する場合には、譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった譲受人その他の第三者に対しては、債務者は、その債務の履行を拒むことができ…る。」と規定し、譲渡制限につき悪意重過失であっても、債権譲渡の効力自体は生じ、ただ、これを債務者に対して対抗することができないとしている。したがって、AとBが甲の質入れを禁止する旨を合意していた場合において、悪意のCがAから甲を目的とする質権の設定を受けたときであっても、質権の設定は、その効力を生じるといえ、ただ、Bは、Cからの履行の請求を拒めるに過ぎないといえる。
判例(大判大13.6.12)は、譲渡禁止特約が付されている債権を目的とする質権の設定を受けた者が、当該債権に譲渡禁止特約が付されていることを知っていた場合には、当該債権の債務者は、質権者に対して、債権譲渡の無効を主張することができる旨判示している。もっとも、この判例は、改正前民法下においての判例であり、改正民法下における466条2項は、「当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(以下「譲渡制限の意思表示」という。)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない。」と規定し、譲渡禁止特約付債権も自由に譲渡をすることができるとしている。
その上で、改正民法下における同条3項は、「前項に規定する場合には、譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった譲受人その他の第三者に対しては、債務者は、その債務の履行を拒むことができ…る。」と規定し、譲渡制限につき悪意重過失であっても、債権譲渡の効力自体は生じ、ただ、これを債務者に対して対抗することができないとしている。したがって、AとBが甲の質入れを禁止する旨を合意していた場合において、悪意のCがAから甲を目的とする質権の設定を受けたときであっても、質権の設定は、その効力を生じるといえ、ただ、Bは、Cからの履行の請求を拒めるに過ぎないといえる。