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刑法 心神喪失、心神耗弱の意義 大判平成元年12月3日 - 解答モード
概要
判例
判旨:「心神喪失ハ精神ノ障礙ニ因リ事物ノ理非善悪ヲ弁識スルノ能力ナク又ハ此ノ弁識ニ従テ行動スル能力ナキ状態ヲ指称シ心神耗弱ハ精神ノ障礙未タ上叙ノ能力ヲ欠如スル程度ニ達セサルモ其ノ能力著シク減退セル状態ヲ指称スルモノトス」
過去問・解説
(H21 司法 第10問 1)
行為者が、事物の是非善悪を弁識する能力が減退した状態で罪を犯した場合であっても、心神耗弱者と認められるとは限らない。
(H21 司法 第10問 5)
行為者が、事物の是非善悪を弁識する能力又はそれに従って行動を制御する能力のいずれか一方を欠いただけでは、心神喪失とはならない。
(H24 共通 第13問 エ)
犯行時に事物の是非善悪を弁識する能力が著しく減退していても、行動を制御する能力が十分に保たれていれば、完全責任能力が認められることがある。
(H25 共通 第5問 1)
心神喪失とは、精神の障害により、行為の是非を弁識する能力及びこの弁識に従って行動する能力が欠けている場合をいう。
(H25 共通 第5問 2)
心神耗弱とは、精神の障害により、行為の是非を弁識する能力が欠けている若しくは著しく減退している場合、又はこの弁識に従って行動する能力が欠けている若しくは著しく減退している場合をいう。
(正答)✕
(解説)
判例(大判昭6.12.3)は、「心神喪失ハ精神ノ障礙ニ因リ事物ノ理非善悪ヲ弁識スルノ能力ナク又ハ此ノ弁識ニ従テ行動スル能力ナキ状態ヲ指称シ」として、心神喪失とは、精神の障害により事物の理非善悪を弁識する能力がなく、又は、その弁識に従って行動する能力なき状態をいうことを示している。
また、同判例は、「心神耗弱ハ精神ノ障礙未タ上叙ノ能力ヲ欠如スル程度ニ達セサルモ其ノ能力著シク減退セル状態ヲ指称スルモノトス」として、心神耗弱とは、精神の障害により、事物の理非善悪を弁識する能力がなく、又は、その弁識に従って行動する能力を欠如する程度に達しないものの、その能力が著しく減退している状態をいうことを示している。
したがって、行為の是非を弁識する能力に従って行動する能力が欠けている場合、心神喪失となるのであって、心神耗弱とはならない。
(H25 共通 第5問 5)
精神の障害がなければ、心神喪失は認められない。
(H27 司法 第11問 2)
心神喪失とは、精神の障害により事物の理非善悪を弁識する能力及びその弁識に従って行動する能力のいずれもない状態をいう。
(H30 共通 第11問 3)
犯行時に事物の是非善悪を弁識する能力が著しく減退していても、行動を制御する能力が十分に保たれていれば、完全責任能力が認められることがある。
(H30 共通 第11問 4)
精神の障害がなければ、心神喪失又は心神耗弱と認められる余地はない。
(正答)〇
(解説)
判例(大判昭6.12.3)は、「心神喪失ハ精神ノ障礙ニ因リ事物ノ理非善悪ヲ弁識スルノ能力ナク又ハ此ノ弁識ニ従テ行動スル能力ナキ状態ヲ指称シ」として、心神喪失とは、精神の障害により事物の理非善悪を弁識する能力がなく、又は、その弁識に従って行動する能力なき状態をいうことを示している。
また、同判例は、「心神耗弱ハ精神ノ障礙未タ上叙ノ能力ヲ欠如スル程度ニ達セサルモ其ノ能力著シク減退セル状態ヲ指称スルモノトス」として、心神耗弱とは、精神の障害により、事物の理非善悪を弁識する能力がなく、又は、その弁識に従って行動する能力を欠如する程度に達しないものの、その能力が著しく減退している状態をいうことを示している。
したがって、精神の障害がなければ、心神喪失又は心神耗弱と認められる余地はない。
(R3 予備 第5問 2)
心神喪失は、精神の障害により、事物の理非善悪を弁識する能力が欠如し、かつ、この弁識に従って行動する能力が欠如している場合に認められる。