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刑法 虚偽公文書作成罪と間接正犯 最二小判昭和32年10月4日 - 解答モード

概要
作成権限者たる公務員を補佐して公文書の起案を担当する公務員が、行使の目的で内容虚偽の公文書を起案し、情を知らない右上司を利用してこれを完成した場合は、虚偽公文書作成罪の間接正犯が成立する。
判例
事案:補助者たる公務員が情を知らない上司を利用して虚偽の公文書を作成した場合の事案において、身分犯たる虚偽公文書作成罪の間接正犯の成否が問題になった。

判旨:「156条の虚偽公文書作成罪は、公文書の作成権限者たる公務員を主体とする身分犯ではあるが、作成権限者たる公務員の職務を補佐して公文書の起案を担当する職員が、その地位を利用し行使の目的をもってその職務上起案を担当する文書につき内容虚偽のものを起案し、これを情を知らない右上司に提出し上司をして右起案文書の内容を真実なものと誤信して署名若しくは記名、捺印せしめ、もって内容虚偽の公文書を作らせた場合の如きも、なお、虚偽公文書作成罪の間接正犯の成立あるものと解すべきである。けだし、この場合においては、右職員は、その職務に関し内容虚偽の文書を起案し情を知らない作成権限者たる公務員を利用して虚偽の公文書を完成したものとみるを相当とするからである…。」
過去問・解説

(R3 共通 第6問 5)
上司である公文書の作成権限のある公務員を補佐して公文書の起案を担当する公務員が、その地位を利用し、行使の目的で、その職務上起案を担当する公文書に内容虚偽の記載をした上、情を知らない上司に、当該文書の内容が真実であると誤信させ、これに署名押印させた場合、虚偽公文書作成罪は成立しない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭32.10.4)は、「虚偽公文書作成罪は、公文書の作成権限者たる公務員を主体とする身分犯ではあるが、作成権限者たる公務員の職務を補佐して公文書の起案を担当する職員が、その地位を利用し行使の目的をもってその職務上起案を担当する文書につき内容虚偽のものを起案し、これを情を知らない右上司に提出し上司をして右起案文書の内容を真実なものと誤信して署名若しくは記名、捺印せしめ、もって内容虚偽の公文書を作らせた場合の如きも、なお、虚偽公文書作成罪の間接正犯の成立あるものと解すべきである。」としている。
したがって、虚偽公文書作成罪の間接正犯が成立する。

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