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刑法 賭博罪 最一小判昭和23年7月8日

概要
①金銭を賭け花札を使用する博戯において、当事者が既に賭銭をその場に出し花札を配布したときは、たとえそれが親を決めるためであっても、賭博罪は成立する。
②勝敗が既に決したことは、賭博罪の成立に必要なことではない。
判例
事案:花札による賭博の事案において、①賭博罪の着手と既遂の時期、及び、②賭博罪の成立と勝敗の未決が問題となった。

判旨:「金銭を賭け花札を使用してする博戯において、当事者が既に賭銭をその場に出し花札を配布(たとえそれが、親をきめるためであっても)したときは、その博戯実行の範囲に入ったものであって賭博罪に該当するものと言わなければならない。
 …賭博罪は、偶然の勝敗に関し財物をもって賭事又は博戯をするによって成立し、その結果として勝敗の既に決したことは賭博罪の成立に必要な事柄ではない。これは、国民の健全な風教維持のため賭博を刑罰制裁をもって禁止せんとする立法の趣旨から見て明らかなところである。所論のように、勝敗の決しない場合を総て未遂とし無罪とすべきものとすることこそ、むしろ社会の通念に反し賭博禁止の法の精神に戻るものと言わなければならぬ。
 それ故、賭博の着手をもってその実行の範囲に入ったものと解しこれを既遂とすることは、賭博罪の性質から由来するところであって、所論のごとくこれを罪刑法定主義に反するものと説くのは適当でない。」
過去問・解説
(R5 予備 第8問 1)
賭博罪が成立するためには、賭博行為が開始されるだけでなく、勝敗が決し、金品の授受がなされなければならない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭23.7.8)は、「金銭を賭け花札を使用してする博戯において、当事者が既に賭銭をその場に出し花札を配布(たとえそれが、親をきめるためであっても)したときは、その博戯実行の範囲に入ったものであって賭博罪に該当するものと言わなければならない。」とした上で、「賭博罪は、偶然の勝敗に関し財物をもって賭事又は博戯をするによって成立し、その結果として勝敗の既に決したことは賭博罪の成立に必要な事柄ではない。」としている。
したがって、賭博罪が成立するためには、賭博行為が開始されるだけで足り、勝敗が決することや、金品の授受がなされることは必要ない。
総合メモ
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