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民事訴訟法 確定した給付判決がある場合に、時効の完成猶予等のために訴えの提起以外に適当な方法がないときは、当該請求権について再度訴えを提起する利益が認められるか 大判昭和6年11月24日 - 解答モード
概要
確定した給付判決がある場合でも、時効中断のために訴えの提起以外に適当な方法がないときは、当該給付判決の対象となった給付請求権について再度訴えを提起する利益が認められる。
判例
事案:確定した給付判決がある場合に、時効中断のために訴えの提起以外に適当な方法がないため、当該請求権について再度訴えを提起した事案において、かかる訴えに確認の利益が認められるかが問題となった。
判旨:「依テ按スルニ確定判決ハ主文ニ包含スルモノニ限リ既判力ヲ有スルコトハ民事訴訟法第百九十九条第一項(現:114条1項)ノ規定スル所ナリト雖右ハ同一事案ニ付再訴ヲ禁シタルモノニ非ス苟モ権利保護ヲ国家ニ対シテ要求スル利益アルトキハ同一事件ニ付再ヒ訴求スルコトヲ妨ケサルモノトス然リ而シテ給付訴訟ニ於テ原告勝訴ノ判決確定シタルトキト雖事実上強制執行ヲ為シ得サル場合ナキニ非ス斯ル場合ニ債権者ニ於テ其ノ請求権カ時効ニ因リ消滅スルコトヲ防止セントスルニハ之カ時効中断ノ挙ニ出ツルノ外ナク而モ其ノ時効中断ノ方法ニ種々アリトスルモ裁判上ノ請求(破産ノ申立ヲ包含スル)ニ依ルニ非サレハ到底其ノ目的ヲ達シ得サル場合ナキニ非ス斯ル場合ニ於テ給付ノ判決確定後ニ於ケル時効中断ノ為ニスル再訴ハ権利ノ保護ヲ裁判所ニ要求スル利益アルモノト謂ハサルヘカラス本件ニ於テ上告人ハ曩ニ確定シタル給付判決ノ目的タル手形債権ノ消滅時効ヲ中断センカ為本訴ヲ提起シタルモノナレハ原審ハ宜シク本訴ニ依ルノ外時効中断ノ方法ナキモノナルヤ否ノ事実ヲ審究スルコトヲ要スルニ拘ラス此ノ挙ニ出ツルコトナク論旨摘録ノ如ク判示シテ上告人ノ請求ヲ排斥シタルハ審理不尽又ハ理由不備ノ不法アルモノニシテ論旨ハ理由アルモノトス」
判旨:「依テ按スルニ確定判決ハ主文ニ包含スルモノニ限リ既判力ヲ有スルコトハ民事訴訟法第百九十九条第一項(現:114条1項)ノ規定スル所ナリト雖右ハ同一事案ニ付再訴ヲ禁シタルモノニ非ス苟モ権利保護ヲ国家ニ対シテ要求スル利益アルトキハ同一事件ニ付再ヒ訴求スルコトヲ妨ケサルモノトス然リ而シテ給付訴訟ニ於テ原告勝訴ノ判決確定シタルトキト雖事実上強制執行ヲ為シ得サル場合ナキニ非ス斯ル場合ニ債権者ニ於テ其ノ請求権カ時効ニ因リ消滅スルコトヲ防止セントスルニハ之カ時効中断ノ挙ニ出ツルノ外ナク而モ其ノ時効中断ノ方法ニ種々アリトスルモ裁判上ノ請求(破産ノ申立ヲ包含スル)ニ依ルニ非サレハ到底其ノ目的ヲ達シ得サル場合ナキニ非ス斯ル場合ニ於テ給付ノ判決確定後ニ於ケル時効中断ノ為ニスル再訴ハ権利ノ保護ヲ裁判所ニ要求スル利益アルモノト謂ハサルヘカラス本件ニ於テ上告人ハ曩ニ確定シタル給付判決ノ目的タル手形債権ノ消滅時効ヲ中断センカ為本訴ヲ提起シタルモノナレハ原審ハ宜シク本訴ニ依ルノ外時効中断ノ方法ナキモノナルヤ否ノ事実ヲ審究スルコトヲ要スルニ拘ラス此ノ挙ニ出ツルコトナク論旨摘録ノ如ク判示シテ上告人ノ請求ヲ排斥シタルハ審理不尽又ハ理由不備ノ不法アルモノニシテ論旨ハ理由アルモノトス」
過去問・解説
全体の正答率 : 66.6%
(H21 司法 第60問 ア)
確定した給付判決がある場合でも、時効完成猶予のために訴えの提起以外に適当な方法がないときは、当該給付判決の対象となった給付請求権について再度訴えを提起する利益が認められる。
(正答)〇
(解説)
判例(大判昭6.11.24)は、「時効中断ノ方法トシテ為スヘキ請求差押仮差押仮処分又ハ承認等何レモ被告(被上告人)ノ住所不明ノ場合ニハ之ヲ実施スルニ由ナク斯ル場合ニ於テ債権者カ時効ヲ中断セントスレハ民事訴訟法第二百三十五条ニヨル訴ノ提起ニヨルノ外ナキモノトス」として、時効完成猶予のために訴えの提起によるほかない場合には、同一債権の給付の訴えについても訴えの利益が認められる余地があることを示している。
したがって、確定した給付判決がある場合でも、時効完成猶予のために訴えの提起以外に適当な方法がないときは、当該給付判決の対象となった給付請求権について再度訴えを提起する利益が認められる。
全体の正答率 : 100%
(H27 予備 第36問 3)
確定した給付判決が存在しても、時効完成猶予のため他に方法がないときには、同一訴訟物につき再度給付の訴えを提起する利益が認められる。