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民事訴訟法 控訴裁判所が被告会社代表者の代表権限の欠缺を看過してなされた第一審判決を取り消す場合の措置 最三小判昭和45年12月15日 - 解答モード

概要
控訴裁判所が被告会社代表者の代表権限の欠缺を看過してなされた第1審判決を取り消す場合には、原告に対し訴状の補正を命じさせるため、事件を第1審裁判所に差し戻すべきであり、ただちに訴を不適法として却下すべきではない。
判例
事案:控訴裁判所が被告会社代表者の代表権限の欠缺を看過して第1審判決がなされた事案において、裁判所のとるべき措置が問題となった。

判旨:「本訴において、Dには被上告会社の代表者としての資格はなく、同人を被告たる被上告会社の代表者として提起された本件訴は不適法である旨の原審の判断は正当である。 そうして、右のような場合、訴状は、…被上告会社の真正な代表者に宛てて送達されなければならないところ、記録によれば、本件訴状は、被上告会社の代表者として表示されたDに宛てて送達されたものであることが認められ、Dに訴訟上被上告会社を代表すべき権限のないことは前記説示のとおりであるから、代表権のない者に宛てた送達をもってしては、適式を訴状送達の効果を生じないものというべきである。したがって、このような場合には、裁判所としては、…上告人に対し訴状の補正を命じ、また、被上告会社に真正な代表者のない場合には、上告人よりの申立に応じて特別代理人を選任するなどして、正当な権限を有する者に対しあらためて訴状の送達をすることを要するのであって、上告人において右のような補正手続をとらない場合にはじめて裁判所は上告人の訴を却下すべきものである。そして、右補正命令の手続は、事柄の性質上第1審裁判所においてこれをなすべきものと解すべきであるから、このような場合、原審としては、第1審判決を取り消し、第1審裁判所をして上告人に対する前記補正命令をさせるべく、本件を第1審裁判所に差し戻すべきものと解するを相当とする。」
過去問・解説

(R2 予備 第31問 5)
第1審において当事者が訴訟能力を欠くことを看過して本案の判決がされ、控訴審においてその事実が明らかとなったときは、控訴裁判所は、第1審判決を取り消して、訴えを却下しなければならない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭45.12.15)は、本肢と同種の事案において、「このような場合、原審としては、第1審判決を取り消し、第1審裁判所をして上告人に対する前記補正命令をさせるべく、本件を第1審裁判所に差し戻すべき…。」としている。
したがって、第1審において当事者が訴訟能力を欠くことを看過して本案の判決がされ、控訴審においてその事実が明らかとなったときは、控訴裁判所は、訴えを第1審裁判所に差し戻さなければならない。

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