現在お使いのブラウザのバージョンでは、本サービスの機能をご利用いただけない可能性があります
バージョンアップを試すか、Google ChromeやMozilla Firefoxなどの最新ブラウザをお試しください
民事訴訟法 控訴審が第1審判決を取り消した上原告の請求の一部を認容する本案判決をすることが不利益変更禁止の原則に抵触するか 最一小判平成27年11月30日 - 解答モード
概要
訴訟上の和解が成立したことによって訴訟が終了した後、被告が当該和解の無効を主張して既に終了した訴訟手続の続行を求めて期日指定の申立てをした場合において、いずれの当事者も当該和解が無効であることの確認を求めていないときは、裁判所は、主文において、当該和解が無効であることを確認する判決をすることはできない。
判例
事案:訴訟上の和解が成立したことによって訴訟が終了したことを宣言する終局判決である第1審判決に対し、被告のみが控訴し原告が控訴も附帯控訴もしなかった事案において、控訴審が第1審判決を取り消した上で原告の請求の一部を認容する本案判決をすることができるかが問題となった。
判旨:「和解による訴訟終了判決に対する控訴の一部のみを棄却することは、和解が対象とした請求の全部について本来生ずべき訴訟終了の効果をその一部についてだけ生じさせることになり、相当でないから、上記の場合において、控訴審が訴訟上の和解が無効であり、かつ、第1審に差し戻すことなく請求の一部に理由があるとして自判をしようとするときには、控訴の全部を棄却するほかないというべきである。」
判旨:「和解による訴訟終了判決に対する控訴の一部のみを棄却することは、和解が対象とした請求の全部について本来生ずべき訴訟終了の効果をその一部についてだけ生じさせることになり、相当でないから、上記の場合において、控訴審が訴訟上の和解が無効であり、かつ、第1審に差し戻すことなく請求の一部に理由があるとして自判をしようとするときには、控訴の全部を棄却するほかないというべきである。」
過去問・解説
(R6 予備 第34問 1)
訴訟上の和解が成立したことによって訴訟が終了した後、被告が当該和解の無効を主張して既に終了した訴訟手続の続行を求めて期日指定の申立てをした場合において、いずれの当事者も当該和解が無効であることの確認を求めていないときは、裁判所は、主文において、当該和解が無効であることを確認する判決をすることはできない。
(正答)〇
(解説)
判例(最判平27.11.30)は、本肢と同種の事案において、「和解による訴訟終了判決に対する控訴の一部のみを棄却することは、和解が対象とした請求の全部について本来生ずべき訴訟終了の効果をその一部についてだけ生じさせることになり、相当でないから、上記の場合において、控訴審が訴訟上の和解が無効であり、かつ、第1審に差し戻すことなく請求の一部に理由があるとして自判をしようとするときには、控訴の全部を棄却するほかないというべきである。」としている。
したがって、本肢のような場合、裁判所は、主文において、当該和解が無効であることを確認する判決をすることはできず、控訴の棄却判決をすべきである。