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民事訴訟法 上告審判決の破棄理由とした法律上の判断の拘束力が及ばないとされた事例 最三小判昭和43年3月19日 - 解答モード
概要
上告審判決が、一定の事実関係のもとで、ある法規の適用を否定した原判決の判断を違法としてこれを破棄し、事件を原裁判所に差し戻した場合において、差戻を受けた原裁判所が、同一事実関係について、右法規の適用の可否を判断しないで、他の法律上の見解による判断をして、右法規を適用したのと同一の結論に達した判決をすることは、右上告審判決の破棄理由とした判断に抵触しない。
判例
事案:民法94条2項の類推適用を認めずに破棄差戻判決がなされた事案において、破棄理由とした法律上の判断に拘束力が認められるかが問題となった。
判旨:「上告審の破棄理由たる判断は、同一確定事実については民法94条2項の類推適用を否定しえないという限度でのみ拘束力を有するのであるから、差戻前の原判決と同一の認定事実を前提としても、右法条の適用のほかに、別個の法律的見解が成り立ちうる場合には、差戻後の原審が、右法条の適用を主張する前示被上告人らの抗弁について判断を示すことなく、他の法律上の見解に立って、上告人の請求を棄却することも許されるものと解するのが相当である。したがって、右抗弁について判断せず、前記のような判断によって結局上告人の請求を棄却した原判決の措置が、上告審判決の右拘束力に違反したものとはいえない。」
判旨:「上告審の破棄理由たる判断は、同一確定事実については民法94条2項の類推適用を否定しえないという限度でのみ拘束力を有するのであるから、差戻前の原判決と同一の認定事実を前提としても、右法条の適用のほかに、別個の法律的見解が成り立ちうる場合には、差戻後の原審が、右法条の適用を主張する前示被上告人らの抗弁について判断を示すことなく、他の法律上の見解に立って、上告人の請求を棄却することも許されるものと解するのが相当である。したがって、右抗弁について判断せず、前記のような判断によって結局上告人の請求を棄却した原判決の措置が、上告審判決の右拘束力に違反したものとはいえない。」
過去問・解説
(H19 司法 第57問 オ)
判例によれば、上告裁判所によって破棄差戻しがされた後の原審が、差戻し前の原判決と同一の認定事実の下で、破棄理由で誤りとされた法律的見解とは別個の法律的見解に立って、差戻し前の原判決と同一の結論の判決をすることは、破棄判決の拘束力に違反しない。