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証拠保全 - 解答モード
第234条
条文
裁判所は、あらかじめ証拠調べをしておかなければその証拠を使用することが困難となる事情があると認めるときは、申立てにより、この章の規定に従い、証拠調べをすることができる。
過去問・解説
(H18 司法 第60問 オ)
証拠保全も証拠調べであることに変わりはなく、裁判所は、文書の検証に応じない文書の所持者に対し、検証物提示命令を出すことができる。
(正答)〇
(解説)
234条は、「裁判所は、あらかじめ証拠調べをしておかなければその証拠を使用することが困難となる事情があると認めるときは、申立てにより、この章の規定に従い、証拠調べをすることができる。」と規定し、証拠保全が証拠調べであることを前提としている。
また、223条1項前段は、「裁判所は、文書提出命令の申立てを理由があると認めるときは、決定で、文書の所持者に対し、その提出を命ずる。」と規定している。
そして、232条1項は、223条1項を検証に準用している。
したがって、証拠保全も証拠調べであることに変わりはなく、裁判所は、文書の検証に応じない文書の所持者に対し、検証物提示命令を出すことができる。
(H23 共通 第65問 2)
裁判所は、証拠保全として、文書の証拠調べ及び検証をすることはできるが、証人の尋問をすることはできない。
(R3 予備 第41問 ウ)
証拠保全として、文書の取調べをすることはできるが、証人尋問をすることはできない。
(R3 予備 第41問 エ)
証拠保全の決定は、口頭弁論又は相手方が立ち会うことができる審尋の期日を経なければ、これをすることができない。
(正答)✕
(解説)
234条は、「裁判所は、あらかじめ証拠調べをしておかなければその証拠を使用することが困難となる事情があると認めるときは、申立てにより、この章の規定に従い、証拠調べをすることができる。」と規定している。
そして、証拠保全についての裁判は決定で行われるため、口頭弁論を経る必要はない(87条1項ただし書参照)。
また、民事訴訟規則153条1項は、本文において、「裁判所は、証拠保全の決定をするには、相手方を審尋しなければならない。」と規定する一方で、但書において、「ただし、急速を要する場合は、この限りでない。」と規定している。
したがって、証拠保全の決定について、急速を要する場合には、審尋の期日を経ることも要しない。
第235条
条文
① 訴えの提起後における証拠保全の申立ては、その証拠を使用すべき審級の裁判所にしなければならない。ただし、最初の口頭弁論の期日が指定され、又は事件が弁論準備手続若しくは書面による準備手続に付された後口頭弁論の終結に至るまでの間は、受訴裁判所にしなければならない。
② 訴えの提起前における証拠保全の申立ては、尋問を受けるべき者若しくは文書を所持する者の居所又は検証物の所在地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所にしなければならない。
③ 急迫の事情がある場合には、訴えの提起後であっても、前項の地方裁判所又は簡易裁判所に証拠保全の申立てをすることができる。
過去問・解説
(H20 司法 第68問 5)
証拠保全は、あらかじめ証拠調べをしておく必要性がある場合のための制度であるから、訴訟手続において証拠調べができるようになった訴え提起後は、証拠保全をすることができない。
(正答)✕
(解説)
235条1項本文は、「訴えの提起後における証拠保全の申立ては、その証拠を使用すべき審級の裁判所にしなければならない。」と規定し、訴えの提起後も証拠保全の申立てをすることができることを前提としている。
また、237条は、「裁判所は、必要があると認めるときは、訴訟の係属中、職権で、証拠保全の決定をすることができる。」と規定し、訴訟の係属中における職権による証拠保全も認めている。
したがって、証拠保全は、あらかじめ証拠調べをしておく必要性がある場合のための制度であるものの、訴訟手続において証拠調べができるようになった訴え提起後においても、証拠保全をすることができる。
(H26 予備 第41問 1)
訴えの提起前に証拠保全の申立てをし、検証の申出をする場合には、検証物の所在地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所にしなければならない。
(R1 予備 第41問 オ)
訴え提起後は、証拠保全の申立てをすることができない。
(R3 予備 第41問 ア)
訴え提起後における証拠保全の申立ては、最初の口頭弁論の期日が指定された後口頭弁論の終結に至るまでの間は、急迫の事情がある場合を除き、受訴裁判所にしなければならない。
(正答)〇
(解説)
235条は、1項但書において、証拠保全の申立てについて、「最初の口頭弁論の期日が指定され…た後口頭弁論の終結に至るまでの間は、受訴裁判所にしなければならない。」と規定し、3項において、「急迫の事情がある場合には、訴えの提起後であっても、前項の地方裁判所又は簡易裁判所に証拠保全の申立てをすることができる。」と規定している。
そして、ここでいう「前項の地方裁判所又は簡易裁判所」とは、同条2項が規定している「尋問を受けるべき者若しくは文書を所持する者の居所又は検証物の所在地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所」を指す。
したがって、訴え提起後における証拠保全の申立ては、最初の口頭弁論の期日が指定された後口頭弁論の終結に至るまでの間は、急迫の事情がある場合を除き、受訴裁判所にしなければならない。
第236条
条文
証拠保全の申立ては、相手方を指定することができない場合においても、することができる。この場合においては、裁判所は、相手方となるべき者のために特別代理人を選任することができる。
第237条
条文
裁判所は、必要があると認めるときは、訴訟の係属中、職権で、証拠保全の決定をすることができる。
過去問・解説
(H25 共通 第66問 3)
裁判所は、訴訟の係属中、職権で、証拠保全をすることができる。
(H26 予備 第41問 2)
裁判所は、訴えの提起後においては、申立てがなければ証拠保全の決定をすることができない。
(R3 予備 第41問 イ)
裁判所は、必要があると認めるときは、訴訟の係属中、職権で、証拠保全の決定をすることができる。
第238条
条文
証拠保全の決定に対しては、不服を申し立てることができない。
過去問・解説
(H19 司法 第64問 4)
証拠保全の申立てを認める決定に対しては不服申立てをすることができないが、却下する決定に対しては抗告をすることができる。
(正答)〇
(解説)
238条は、「証拠保全の決定に対しては、不服を申し立てることができない。」と規定している。
そして、ここでいう「証拠保全の決定」とは、証拠保全の申立てを認容する決定を指すため、証拠保全の申立てを認める決定に対しては不服申立てをすることができない。
他方で、328条1項は、「口頭弁論を経ないで訴訟手続に関する申立てを却下した決定又は命令に対しては、抗告をすることができる。」と規定している。
そして、証拠保全の申立てを却下する決定は「訴訟手続に関する申立てを却下した決定」に当たる。
したがって、証拠保全の申立てを認める決定に対しては不服申立てをすることができないが、却下する決定に対しては抗告をすることができる。
第242条
条文
証拠保全の手続において尋問をした証人について、当事者が口頭弁論における尋問の申出をしたときは、裁判所は、その尋問をしなければならない。
過去問・解説
(H24 共通 第64問 4)
証拠保全の手続において証人尋問がされた場合には、当事者がその証人について口頭弁論おける尋問の申出をしたときでも、裁判所は、その尋問をする必要はない。
(H26 予備 第41問 4)
証拠保全の手続において証人尋問がされた場合には、当事者がその証人について口頭弁論おける尋問の申出をしたときでも、裁判所は、その尋問をする必要はない。