現在お使いのブラウザのバージョンでは、本サービスの機能をご利用いただけない可能性があります
バージョンアップを試すか、Google ChromeやMozilla Firefoxなどの最新ブラウザをお試しください
刑事訴訟法 「犯人が国外にいる場合」(255条1項前段)の意義 最三小判昭和37年9月18日
概要
255条第1項前段は、犯人が国外にいる場合は、そのことだけで、公訴の時効はその国外にいる期間中進行を停止することを規定したものである。
判例
事案:被告人が、中華人民共和国へ、有効な旅券に出国の証印を受けないで出国していたが、この事実を捜査機関は知らなかった事案において、かかる場合にも公訴時効の進行が停止するかが問題となった。
判旨:「255条1項...前段の『犯人が国外にいる場合』は、同項後段の『犯人が逃げ隠れている』場合と異なり、公訴時効の進行停止につき、起訴状の謄本の送達若しくは略式命令の告知ができなかったことを前提要件とするものでないことは、規定の明文上疑いを容れないところであり、また、犯人が国外にいる場合は、実際上わが国の捜査権がこれに及ばないことにかんがみると、犯人が国内において逃げ隠れている場合とは大いに事情を異にするのであって、捜査官において犯罪の発生またはその犯人を知ると否とを問わず、犯人の国外にいる期間、公訴時効の進行を停止すると解することには、十分な合理的根拠があるというべきである。」
判旨:「255条1項...前段の『犯人が国外にいる場合』は、同項後段の『犯人が逃げ隠れている』場合と異なり、公訴時効の進行停止につき、起訴状の謄本の送達若しくは略式命令の告知ができなかったことを前提要件とするものでないことは、規定の明文上疑いを容れないところであり、また、犯人が国外にいる場合は、実際上わが国の捜査権がこれに及ばないことにかんがみると、犯人が国内において逃げ隠れている場合とは大いに事情を異にするのであって、捜査官において犯罪の発生またはその犯人を知ると否とを問わず、犯人の国外にいる期間、公訴時効の進行を停止すると解することには、十分な合理的根拠があるというべきである。」
過去問・解説
(H21 司法 第30問 5)
犯人が国外にいる場合には、時効は、その国外にいる期間その進行を停止するが、捜査機関が犯罪の発生又は犯人を知らない場合には、犯人が国外にいることだけでは、時効は、その進行を停止しない。
犯人が国外にいる場合には、時効は、その国外にいる期間その進行を停止するが、捜査機関が犯罪の発生又は犯人を知らない場合には、犯人が国外にいることだけでは、時効は、その進行を停止しない。
(正答)✕
(解説)
255条1項は、「犯人が国外にいる場合又は犯人が逃げ隠れているため有効に起訴状の謄本の送達若しくは略式命令の告知ができなかった場合には、時効は、その国外にいる期間又は逃げ隠れている期間その進行を停止する。」と規定している。
これについて、判例(最判昭37.9.18)は、「捜査官において犯罪の発生またはその犯人を知ると否とを問わず、犯人の国外にいる期間、公訴時効の進行を停止すると解することには、十分な合理的根拠がある…。」としている。
したがって、捜査機関が犯罪の発生又は犯人を知らない場合であっても、犯人が国外にいるのであれば、公訴時効の進行は停止する。
255条1項は、「犯人が国外にいる場合又は犯人が逃げ隠れているため有効に起訴状の謄本の送達若しくは略式命令の告知ができなかった場合には、時効は、その国外にいる期間又は逃げ隠れている期間その進行を停止する。」と規定している。
これについて、判例(最判昭37.9.18)は、「捜査官において犯罪の発生またはその犯人を知ると否とを問わず、犯人の国外にいる期間、公訴時効の進行を停止すると解することには、十分な合理的根拠がある…。」としている。
したがって、捜査機関が犯罪の発生又は犯人を知らない場合であっても、犯人が国外にいるのであれば、公訴時効の進行は停止する。