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刑事訴訟法 特別の学識経験を有する私人が作成した実験結果を記載した書面 最二小決平成20年8月27日
概要
火災原因の調査、判定に関し特別の学識経験を有する私人が燃焼実験を行ってその考察結果を報告した本件書面については、321条3項所定の書面の作成主体が「検察官、検察事務官又は司法警察職員」と規定されていること及びその趣旨に照らし同項の準用はできないが、同条4項の書面に準ずるものとして同項により証拠能力を有する。
判例
事案:非現住建造物等放火被告事件において、火災原因の調査、判定に関し特別の学識経験を有する私人が燃焼実験を行ってその考察結果を報告した書面の伝聞例外をどの条項により認めるべきかが問題となった。
判旨:「321条3項の書面の作成主体は『検察官、検察事務官又は司法警察職員』とされているのであり、かかる規定の文言及びその趣旨に照らすならば、本件報告書抄本のような私人作成の書面に同項を準用することはできないと解するのが相当である。原判断には、この点において法令の解釈適用に誤りがあるといわざるを得ないが、上記証人尋問の結果によれば、上記作成者は、火災原因の調査、判定に関して特別の学識経験を有するものであり、本件報告書抄本は、同人が、かかる学識経験に基づいて燃焼実験を行い、その考察結果を報告したものであって、かつ、その作成の真正についても立証されていると認められるから、結局、本件報告書抄本は、同法321条4項の書面に準ずるものとして同項により証拠能力を有するというべきであ...る。」
判旨:「321条3項の書面の作成主体は『検察官、検察事務官又は司法警察職員』とされているのであり、かかる規定の文言及びその趣旨に照らすならば、本件報告書抄本のような私人作成の書面に同項を準用することはできないと解するのが相当である。原判断には、この点において法令の解釈適用に誤りがあるといわざるを得ないが、上記証人尋問の結果によれば、上記作成者は、火災原因の調査、判定に関して特別の学識経験を有するものであり、本件報告書抄本は、同人が、かかる学識経験に基づいて燃焼実験を行い、その考察結果を報告したものであって、かつ、その作成の真正についても立証されていると認められるから、結局、本件報告書抄本は、同法321条4項の書面に準ずるものとして同項により証拠能力を有するというべきであ...る。」
過去問・解説
(H21 司法 第35問 ウ)
火災原因の調査、判定に関して特別の学識経験を有する私人が燃焼実験を行い、その考察結果を報告した書面については、刑事訴訟法第321条第4項の「鑑定の経過及び結果を記載した書面」に準ずるものとして、同項により証拠能力を有する。
火災原因の調査、判定に関して特別の学識経験を有する私人が燃焼実験を行い、その考察結果を報告した書面については、刑事訴訟法第321条第4項の「鑑定の経過及び結果を記載した書面」に準ずるものとして、同項により証拠能力を有する。
(正答)〇
(解説)
判例(最決平20.8.27)は、私人たる消防士の作成した「燃焼実験報告書」と題する書面について、「作成者は、火災原因の調査、判定に関して特別の学識経験を有するものであり、本件報告書...は、同人が、かかる学識経験に基づいて燃焼実験を行い、その考察結果を報告したものであって、かつ、その作成の真正についても立証されていると認められるから、結局、本件報告書抄本は、同法321条4項の書面に準ずるものとして同項により証拠能力を有する…。」としている。
判例(最決平20.8.27)は、私人たる消防士の作成した「燃焼実験報告書」と題する書面について、「作成者は、火災原因の調査、判定に関して特別の学識経験を有するものであり、本件報告書...は、同人が、かかる学識経験に基づいて燃焼実験を行い、その考察結果を報告したものであって、かつ、その作成の真正についても立証されていると認められるから、結局、本件報告書抄本は、同法321条4項の書面に準ずるものとして同項により証拠能力を有する…。」としている。