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公判手続の特例

第316条の29

条文
第316条の29(必要的弁護)
 公判前整理手続又は期日間整理手続に付された事件を審理する場合には、第289条第1項に規定する事件に該当しないときであっても、弁護人がなければ開廷することはできない。
過去問・解説
(H27 予備 第22問 5)
脅迫被告事件について、公判前整理手続に付された場合、その公判審理に当たり、弁護人なくして開廷しても適法である。

(正答)

(解説)
289条1項は、「死刑又は無期若しくは長期3年を超える拘禁刑に当たる事件を審理する場合には、弁護人がなければ開廷することはできない。」として、必要的弁護事件について規定しているものの、脅迫被告事件はこれに当たらない(刑法222条1項参照)。
もっとも、刑事訴訟法316条の29は、「公判前整理手続又は期日間整理手続に付された事件を審理する場合には、289条1項に規定する事件に該当しないときであっても、弁護人がなければ開廷することはできない。」と規定している。
したがって、脅迫被告事件について、公判前整理手続に付された場合、その公判審理に当たり、弁護人なくして開廷した場合、違法となる。
総合メモ

第316条の30

条文
第316条の30(被告人・弁護人による冒頭陳述)
 公判前整理手続に付された事件については、被告人又は弁護人は、証拠により証明すべき事実その他の事実上及び法律上の主張があるときは、第296条の手続に引き続き、これを明らかにしなければならない。この場合においては、同条ただし書の規定を準用する。

第296条(検察官の冒頭陳述)
証拠調のはじめに、検察官は、証拠により証明すべき事実を明らかにしなければならない。但し、証拠とすることができず、又は証拠としてその取調を請求する意思のない資料に基いて、裁判所に事件について偏見又は予断を生ぜしめる虞のある事項を述べることはできない。

裁判員の参加する刑事裁判に関する法律第49条
裁判所は、対象事件については、第1回の公判期日前に、これを公判前整理手続に付さなければならない。
過去問・解説
(H20 司法 第32問 オ)
公判前整理手続に付された事件については、被告人又は弁護人は、証拠により証明すべき事実その他の事実上及び法律上の主張があるときは、証拠調べのはじめに行われる検察官の冒頭陳述に引き続き、これを明らかにしなければならない。

(正答)

(解説)
296条前段は、「証拠調のはじめに、検察官は、証拠により証明すべき事実を明らかにしなければならない。」と規定し、冒頭陳述について定めている。
そして、316条の30前段は、「公判前整理手続に付された事件については、被告人又は弁護人は、証拠により証明すべき事実その他の事実上及び法律上の主張があるときは、296条の手続に引き続き、これを明らかにしなければならない。」と規定している。
したがって、公判前整理手続に付された事件については、被告人又は弁護人は、証拠により証明すべき事実その他の事実上及び法律上の主張があるときは、証拠調べのはじめに行われる検察官の冒頭陳述に引き続き、これを明らかにしなければならない。

(H24 司法 第25問 ア)
被疑者を緊急逮捕することは、検察官の権限として認められていない。

(正答)

(解説)
210条1項は、「検察官…は、…急速を要し、裁判官の逮捕状を求めることができないときは、その理由を告げて被疑者を逮捕することができる。」と規定し、緊急逮捕について定めている。
したがって、被疑者を緊急逮捕することは、検察官の権限として認められている。

(H26 予備 第20問 イ)
弁護人は、公判前整理手続に付された事件について、証拠により証明すべき事実その他の事実上及び法律上の主張があるときは、検察官請求証拠が取り調べられた後に、これを明らかにしなければならない。

(正答)

(解説)
296条前段は、「証拠調のはじめに、検察官は、証拠により証明すべき事実を明らかにしなければならない。」として、検察官の意見陳述について規定している。
そして、316条の30前段は、「公判前整理手続に付された事件については、…弁護人は、証拠により証明すべき事実その他の事実上及び法律上の主張があるときは、296条の手続に引き続き、これを明らかにしなければならない。」と規定している。
したがって、弁護人は、公判前整理手続に付された事件について、証拠により証明すべき事実その他の事実上及び法律上の主張があるときは、検察官請求証拠が取り調べられた後ではなく、検察官の冒頭陳述に続いて、これを明らかにしなければならない。

(H26 司法 第31問 ウ)
勾留中の被告人甲は、傷害の公訴事実により、H地方裁判所に起訴されるとともに、H地方裁判所裁判官から接見禁止の裁判を受けた。その後、被告人甲の弁護人に選任されたAは、H拘置所において、被告人甲と接見し、正当防衛の主張をする弁護方針を立てた。
 本件傷害被告事件は、公判前整理手続に付されたところ、この公判前整理手続の中で、検察官は、検察官が目撃者Wの供述を録取した供述録取書1通[供述録取書ア]の取調べを請求し、弁護人Aにも開示したが、警察官が目撃者Wの供述を録取した供述録取書1通[供述録取書イ]については、その取調べを請求することもなく、弁護人Aにも開示しなかった。そこで、弁護人Aは、検察官に対し、刑事訴訟法第316条の15に基づき、[供述録取書ア]の証明力を判断するために重要な証拠として、[供述録取書イ]の開示を請求した。また、弁護人Aは、公判前整理手続の中で、刑事訴訟法第316条の17に基づき、裁判所及び検察官に対し、正当防衛の主張等証明予定事実その他公判期日においてすることを予定している事実上及び法律上の主張を明らかにした。
その後、公判前整理手続が終了して第1回公判期日が開かれたところ、④検察官は、同公判において、冒頭陳述を行った。
弁護人A又は被告人甲は、下線部④の冒頭陳述に引き続き、正当防衛の主張を明らかにしなければならない。

(正答)

(解説)
296条前段は、「証拠調のはじめに、検察官は、証拠により証明すべき事実を明らかにしなければならない。」として、検察官の意見陳述について規定している。
316条の30前段は、「公判前整理手続に付された事件については、被告人又は弁護人は、証拠により証明すべき事実その他の事実上及び法律上の主張があるときは、296条の手続に引き続き、これを明らかにしなければならない。」と規定している。
したがって、本肢において、弁護人A又は被告人甲は、下線部④の冒頭陳述に引き続き、「法律上の主張」としての正当防衛の主張を明らかにしなければならない。

(H27 予備 第19問 オ)
公判前整理手続に付された事件について、被告人又は弁護人は、証拠により証明すべき事実その他の事実上及び法律上の主張があるときは、検察官の冒頭陳述に引き続き、必ず冒頭陳述をしなければならない。

(正答)

(解説)
296条前段は、「証拠調のはじめに、検察官は、証拠により証明すべき事実を明らかにしなければならない。」として、検察官の意見陳述について規定している。
そして、316条の30前段は、「公判前整理手続に付された事件については、被告人又は弁護人は、証拠により証明すべき事実その他の事実上及び法律上の主張があるときは、296条の手続に引き続き、これを明らかにしなければならない。」と規定している。
したがって、公判前整理手続に付された事件について、被告人又は弁護人は、証拠により証明すべき事実その他の事実上及び法律上の主張があるときは、検察官の冒頭陳述に引き続き、必ず冒頭陳述をしなければならない。
総合メモ

第316条の31

条文
第316条の31(整理手続の結果の顕出)
① 公判前整理手続に付された事件については、裁判所は、裁判所の規則の定めるところにより、前条の手続が終わった後、公判期日において、当該公判前整理手続の結果を明らかにしなければならない。
② 期日間整理手続に付された事件については、裁判所は、裁判所の規則の定めるところにより、その手続が終わった後、公判期日において、当該期日間整理手続の結果を明らかにしなければならない。
過去問・解説
(H27 予備 第22問 4)
公判前整理手続に付された事件については、裁判所は、公判期日において、公判前整理手続の結果を明らかにしなければならない。

(正答)

(解説)
316条の31第1項は、「公判前整理手続に付された事件については、裁判所は、…公判期日において、当該公判前整理手続の結果を明らかにしなければならない。」と規定している。
総合メモ

第316条の32

条文
第316条の32(整理手続終了後の証拠調べ請求の制限)
① 公判前整理手続又は期日間整理手続に付された事件については、検察官及び被告人又は弁護人は、第298条第1項の規定にかかわらず、やむを得ない事由によって公判前整理手続又は期日間整理手続において請求することができなかったものを除き、当該公判前整理手続又は期日間整理手続が終わった後には、証拠調べを請求することができない。
② 前項の規定は、裁判所が、必要と認めるときに、職権で証拠調べをすることを妨げるものではない。
過去問・解説
(H19 司法 第28問 5)
公判前整理手続に付された事件については、検察官及び被告人又は弁護人は、やむを得ない事由によって公判前整理手続において請求することができなかったものを除き、当該公判前整理手続が終わった後には、証拠調べを請求することができない。

(正答)

(解説)
316条の32第1項は、「公判前整理手続…に付された事件については、検察官及び被告人又は弁護人は、…やむを得ない事由によって公判前整理手続…において請求することができなかったものを除き、当該公判前整理手続…が終わった後には、証拠調べを請求することができない。」と規定している。

(H20 司法 第32問 エ)
検察官及び被告人又は弁護人は、公判前整理手続が終わった後には、やむを得ない事由によって当該公判前整理手続において請求することができなかった証拠のうち、情状に関するものに限って、その証拠調べを請求することができる。

(正答)

(解説)
316条の32第1項は、「公判前整理手続…に付された事件については、検察官及び被告人又は弁護人は、…やむを得ない事由によって公判前整理手続…において請求することができなかったものを除き、当該公判前整理手続…が終わった後には、証拠調べを請求することができない。」と規定している。
そして、同項の適用がある場合において、請求できる証拠に限定はなく、情状に関するもの以外についても請求することができると解されている。
したがって、検察官及び被告人又は弁護人は、公判前整理手続が終わった後には、やむを得ない事由によって当該公判前整理手続において請求することができなかった一切の証拠について、その証拠調べを請求することができる。

(H22 司法 第29問 オ)
裁判所は、被告人又は弁護人が、公判前整理手続が終わった後に証拠調べを請求した証拠のうち、やむを得ない事由によって公判前整理手続において請求することができなかったと認められるものについては、職権で証拠調べをしなければならない。

(正答)

(解説)
316条の32は、1項において、「公判前整理手続又は期日間整理手続に付された事件については、検察官及び被告人又は弁護人は、第298条第1項の規定にかかわらず、やむを得ない事由によって公判前整理手続又は期日間整理手続において請求することができなかったものを除き、当該公判前整理手続又は期日間整理手続が終わった後には、証拠調べを請求することができない。」と規定し、2項において、「前項の規定は、裁判所が、必要と認めるときに、職権で証拠調べをすることを妨げるものではない。」と規定している。
したがって、裁判所は、被告人又は弁護人が、公判前整理手続が終わった後に証拠調べを請求した証拠のうち、やむを得ない事由によって公判前整理手続において請求することができなかったと認められるものについては、職権で証拠調べをしなければならないのではなく、職権で証拠調べをすることができるにとどまる。

(H28 予備 第20問 エ)
裁判所は、公判前整理手続に付された事件の公判において、検察官、被告人及び弁護人が公判前整理手続において取調べを請求しなかった証拠について、やむを得ない事由によって請求できなかった場合でなくても、必要と認めるときは、職権で証拠調べをすることができる。

(正答)

(解説)
316条の32第1項は、公判前整理手続に付された事件については、「検察官及び被告人又は弁護士は…やむを得ない事由によって公判前整理手続又は期日間整理手続において請求することができなかったものを除き、当該公判前整理手続又は期日間整理手続が終わった後には、証拠調べを請求することができない。」と規定している。
もっとも、同条2項は「前項の規定は、裁判所が、必要と認めるときに、職権で証拠調べをすることを妨げるものではない。」と規定している。
したがって、裁判所は、公判前整理手続に付された事件の公判において、検察官、被告人及び弁護人が公判前整理手続において取調べを請求しなかった証拠について、やむを得ない事由によって請求できなかった場合でなくても、必要と認めるときは、職権で証拠調べをすることができる。

(R4 予備 第21問 オ)
公判前整理手続に付された事件については、検察官及び被告人又は弁護人は、やむを得ない事由によって公判前整理手続において請求することができなかったものを除き、当該公判前整理手続が終わった後には、証拠調べを請求することができない。

(正答)

(解説)
316条の32第1項は、「公判前整理手続又は期日間整理手続に付された事件については、検察官及び被告人又は弁護人は、…やむを得ない事由によって公判前整理手続又は期日間整理手続において請求することができなかったものを除き、当該公判前整理手続又は期日間整理手続が終わった後には、証拠調べを請求することができない。」と規定している。

(R6 予備 第15問 エ)
公判前整理手続に付された事件の公判では、検察官、被告人及び弁護人が公判前整理手続において取調べを請求しなかった証拠について、裁判所が職権で証拠調べをすることはできない。

(正答)

(解説)
316条の32第1項は、公判前整理手続に付された事件については、「検察官及び被告人又は弁護士は…やむを得ない事由によって公判前整理手続又は期日間整理手続において請求することができなかったものを除き、当該公判前整理手続又は期日間整理手続が終わった後には、証拠調べを請求することができない。」と規定している。
もっとも、同条2項は「前項の規定は、裁判所が、必要と認めるときに、職権で証拠調べをすることを妨げるものではない。」と規定している。
総合メモ