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刑事訴訟法 第199条
条文
第199条(逮捕状による逮捕の要求)
① 検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。ただし、30万円(刑法、暴力行為等処罰に関する法律及び経済関係罰則の整備に関する法律の罪以外の罪については、当分の間、2万円)以下の罰金、拘留又は科料に当たる罪については、被疑者が定まった住居を有しない場合又は正当な理由がなく前条の規定による出頭の求めに応じない場合に限る。
② 裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、検察官又は司法警察員(警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。次項及び第201条の2第1項において同じ。)の請求により、前項の逮捕状を発する。ただし、明らかに逮捕の必要がないと認めるときは、この限りでない。
③ 検察官又は司法警察員は、第1項の逮捕状を請求する場合において、同一の犯罪事実についてその被疑者に対し前に逮捕状の請求又はその発付があったときは、その旨を裁判所に通知しなければならない。
① 検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。ただし、30万円(刑法、暴力行為等処罰に関する法律及び経済関係罰則の整備に関する法律の罪以外の罪については、当分の間、2万円)以下の罰金、拘留又は科料に当たる罪については、被疑者が定まった住居を有しない場合又は正当な理由がなく前条の規定による出頭の求めに応じない場合に限る。
② 裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、検察官又は司法警察員(警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。次項及び第201条の2第1項において同じ。)の請求により、前項の逮捕状を発する。ただし、明らかに逮捕の必要がないと認めるときは、この限りでない。
③ 検察官又は司法警察員は、第1項の逮捕状を請求する場合において、同一の犯罪事実についてその被疑者に対し前に逮捕状の請求又はその発付があったときは、その旨を裁判所に通知しなければならない。
過去問・解説
(H18 司法 第23問 1)
通常逮捕の逮捕状の請求を受けた裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、常に逮捕状を発しなければならない。
通常逮捕の逮捕状の請求を受けた裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、常に逮捕状を発しなければならない。
(正答)✕
(解説)
199条2項は、「裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、検察官又は司法警察員(警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。次項及び第201条の2第1項において同じ。)の請求により、前項の逮捕状を発する。ただし、明らかに逮捕の必要がないと認めるときは、この限りでない。」と規定している。そのため、「明らかに逮捕の必要がないと認めるとき」は逮捕状の発付を拒否できる。
したがって、通常逮捕の逮捕状の請求を受けた裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときであっても、常に逮捕状を発しなければならないというわけではない。
199条2項は、「裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、検察官又は司法警察員(警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。次項及び第201条の2第1項において同じ。)の請求により、前項の逮捕状を発する。ただし、明らかに逮捕の必要がないと認めるときは、この限りでない。」と規定している。そのため、「明らかに逮捕の必要がないと認めるとき」は逮捕状の発付を拒否できる。
したがって、通常逮捕の逮捕状の請求を受けた裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときであっても、常に逮捕状を発しなければならないというわけではない。
(H18 司法 第23問 2)
司法巡査は、通常逮捕の逮捕状を請求することはできないが、逮捕状により被疑者を逮捕することはできる。
司法巡査は、通常逮捕の逮捕状を請求することはできないが、逮捕状により被疑者を逮捕することはできる。
(正答)〇
(解説)
39条3項括弧書において、司法警察職員は司法警察員及び司法巡査をいうと定義されている。
次に、199条2項本文は、「裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、検察官又は司法警察員(警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。次項及び第201条の2第1項において同じ。)の請求により、前項の逮捕状を発する。」と規定し、逮捕状の請求権者を検察官と司法警察員に限定している。そして、199条1項本文は、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。」と規定し、検察官、検察事務官又は司法警察職員に逮捕状による逮捕を認めている。
したがって、司法巡査は、通常逮捕の逮捕状を請求することはできないが、逮捕状により被疑者を逮捕することはできる。
39条3項括弧書において、司法警察職員は司法警察員及び司法巡査をいうと定義されている。
次に、199条2項本文は、「裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、検察官又は司法警察員(警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。次項及び第201条の2第1項において同じ。)の請求により、前項の逮捕状を発する。」と規定し、逮捕状の請求権者を検察官と司法警察員に限定している。そして、199条1項本文は、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。」と規定し、検察官、検察事務官又は司法警察職員に逮捕状による逮捕を認めている。
したがって、司法巡査は、通常逮捕の逮捕状を請求することはできないが、逮捕状により被疑者を逮捕することはできる。
(H21 司法 第23問 1)
司法巡査は、通常逮捕の逮捕状により被疑者を逮捕することはできるが、その逮捕状を請求することはできない。
司法巡査は、通常逮捕の逮捕状により被疑者を逮捕することはできるが、その逮捕状を請求することはできない。
(正答)〇
(解説)
39条3項括弧書において、司法警察職員は司法警察員及び司法巡査をいうと定義されている。
次に、199条1項本文は、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。」と規定し、検察官、検察事務官又は司法警察職員に逮捕状による逮捕を認めている。そして、199条2項本文は、「裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、検察官又は司法警察員(警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。次項及び第201条の2第1項において同じ。)の請求により、前項の逮捕状を発する。」と規定し、逮捕状の請求権者を検察官と司法警察員に限定している。
したがって、司法巡査は、通常逮捕の逮捕状により被疑者を逮捕することはできるが、その逮捕状を請求することはできない。
39条3項括弧書において、司法警察職員は司法警察員及び司法巡査をいうと定義されている。
次に、199条1項本文は、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。」と規定し、検察官、検察事務官又は司法警察職員に逮捕状による逮捕を認めている。そして、199条2項本文は、「裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、検察官又は司法警察員(警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。次項及び第201条の2第1項において同じ。)の請求により、前項の逮捕状を発する。」と規定し、逮捕状の請求権者を検察官と司法警察員に限定している。
したがって、司法巡査は、通常逮捕の逮捕状により被疑者を逮捕することはできるが、その逮捕状を請求することはできない。
(H22 司法 第21問 エ)
検察官が、被疑者の身体の拘束がないまま警察から送致を受けた窃盗被疑事件につき、罪証隠滅のおそれがあるとして、裁判官から逮捕状の発付を受けて被疑者を逮捕した行為は、違法である。
検察官が、被疑者の身体の拘束がないまま警察から送致を受けた窃盗被疑事件につき、罪証隠滅のおそれがあるとして、裁判官から逮捕状の発付を受けて被疑者を逮捕した行為は、違法である。
(正答)✕
(解説)
199条は、1項本文において、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。」と規定し、2項本文において、「裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、検察官又は司法警察員(警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。次項及び第201条の2第1項において同じ。)の請求により、前項の逮捕状を発する。」と規定している。
したがって、検察官が、被疑者の身体の拘束がないまま警察から送致を受けた窃盗被疑事件につき、罪証隠滅のおそれがあるとして、裁判官から逮捕状の発付を受けて被疑者を逮捕した行為は、適法である。
199条は、1項本文において、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。」と規定し、2項本文において、「裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、検察官又は司法警察員(警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。次項及び第201条の2第1項において同じ。)の請求により、前項の逮捕状を発する。」と規定している。
したがって、検察官が、被疑者の身体の拘束がないまま警察から送致を受けた窃盗被疑事件につき、罪証隠滅のおそれがあるとして、裁判官から逮捕状の発付を受けて被疑者を逮捕した行為は、適法である。
(H22 司法 第21問 オ)
司法巡査が、裁判官が発付した逮捕状により、被疑者を逮捕するのは違法である。
司法巡査が、裁判官が発付した逮捕状により、被疑者を逮捕するのは違法である。
(正答)✕
(解説)
199条1項本文は、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。」と規定している。そして、39条3項括弧書において、司法警察職員は司法警察員及び司法巡査をいうと定義されている。
したがって、司法巡査が、裁判官が発付した逮捕状により、被疑者を逮捕するのは適法である。
199条1項本文は、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。」と規定している。そして、39条3項括弧書において、司法警察職員は司法警察員及び司法巡査をいうと定義されている。
したがって、司法巡査が、裁判官が発付した逮捕状により、被疑者を逮捕するのは適法である。
(H22 司法 第21問 キ)
司法巡査が、裁判官に対し被疑者の逮捕状の発付を請求するのは違法である。
司法巡査が、裁判官に対し被疑者の逮捕状の発付を請求するのは違法である。
(正答)〇
(解説)
39条3項括弧書において、司法警察職員は司法警察員及び司法巡査をいうと定義されている。そして、199条2項本文は、「裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、検察官又は司法警察員(警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。次項及び第201条の2第1項において同じ。)の請求により、前項の逮捕状を発する。」と規定し、逮捕状の請求権者を限定している。
したがって、司法巡査が、裁判官に対し被疑者の逮捕状の発付を請求するのは違法である。
39条3項括弧書において、司法警察職員は司法警察員及び司法巡査をいうと定義されている。そして、199条2項本文は、「裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、検察官又は司法警察員(警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。次項及び第201条の2第1項において同じ。)の請求により、前項の逮捕状を発する。」と規定し、逮捕状の請求権者を限定している。
したがって、司法巡査が、裁判官に対し被疑者の逮捕状の発付を請求するのは違法である。
(H22 司法 第25問 イ)
H地方裁判所の裁判官に対する甲の逮捕の理由の開示請求には、法令上の根拠がない。
H地方裁判所の裁判官に対する甲の逮捕の理由の開示請求には、法令上の根拠がない。
(正答)〇
(解説)
82条1項は、「勾留されている被告人は、裁判所に勾留の理由の開示を請求することができる。」と規定している。
これに対して、逮捕理由の開示を請求することができるとする規定は、存在しない。
したがって、H地方裁判所の裁判官に対する甲の逮捕の理由の開示請求には、法令上の根拠がない。
82条1項は、「勾留されている被告人は、裁判所に勾留の理由の開示を請求することができる。」と規定している。
これに対して、逮捕理由の開示を請求することができるとする規定は、存在しない。
したがって、H地方裁判所の裁判官に対する甲の逮捕の理由の開示請求には、法令上の根拠がない。
(H25 予備 第15問 エ)
H警察署司法警察員は、「平成24年3月1日午後9時、I市内にあるJ倉庫裏において、甲が乙に覚せい剤を譲り渡すという覚せい剤取引の計画がある。」旨の情報を入手した。そこで、司法警察員は、部下である司法巡査X及び司法巡査Yに対して、前記覚せい剤取引を確認した場合には甲及び乙を逮捕するように指示した。その後、司法巡査X及び司法巡査Yは、同日午後9時、前記J倉庫裏において、甲が乙にアタッシュケースを渡したのを現認したので、直ちに、甲及び乙に対する職務質問を開始した。しかし、甲は、その場から逃走し、司法巡査Xはこれを追跡したものの、見失った。これに対し、乙は、その場に留まり、司法巡査Yの求めに任意に応じて前記アタッシュケースを開披し、その中に入っていた白色粉末入りのビニール袋を司法巡査Yに渡した。そして、司法巡査Yは、乙の同意を得た上で、試薬を使用してその白色粉末が覚せい剤であることを確認したことから、同日午後9時20分、乙を覚せい剤所持の事実により現行犯逮捕した。その後、乙は、同日午後10時、司法警察員に引致された。一方、甲を捜していた司法巡査Xは、司法巡査Yから、携帯電話により、前記アタッシュケースの中には覚せい剤が入っていたことを聞いた。そして、司法巡査Xは、同日午後11時50分、I市内において、甲を発見したことから、甲を覚せい剤譲渡の事実により緊急逮捕し、司法警察員に引致した。その後、甲には、同年2月27日に同市内の宝石店において100万円相当の宝石を窃取したという窃盗の余罪があることが判明した。
甲については、覚せい剤譲渡の事実により逮捕されている間でも、前記窃盗の事実により逮捕することができる。
H警察署司法警察員は、「平成24年3月1日午後9時、I市内にあるJ倉庫裏において、甲が乙に覚せい剤を譲り渡すという覚せい剤取引の計画がある。」旨の情報を入手した。そこで、司法警察員は、部下である司法巡査X及び司法巡査Yに対して、前記覚せい剤取引を確認した場合には甲及び乙を逮捕するように指示した。その後、司法巡査X及び司法巡査Yは、同日午後9時、前記J倉庫裏において、甲が乙にアタッシュケースを渡したのを現認したので、直ちに、甲及び乙に対する職務質問を開始した。しかし、甲は、その場から逃走し、司法巡査Xはこれを追跡したものの、見失った。これに対し、乙は、その場に留まり、司法巡査Yの求めに任意に応じて前記アタッシュケースを開披し、その中に入っていた白色粉末入りのビニール袋を司法巡査Yに渡した。そして、司法巡査Yは、乙の同意を得た上で、試薬を使用してその白色粉末が覚せい剤であることを確認したことから、同日午後9時20分、乙を覚せい剤所持の事実により現行犯逮捕した。その後、乙は、同日午後10時、司法警察員に引致された。一方、甲を捜していた司法巡査Xは、司法巡査Yから、携帯電話により、前記アタッシュケースの中には覚せい剤が入っていたことを聞いた。そして、司法巡査Xは、同日午後11時50分、I市内において、甲を発見したことから、甲を覚せい剤譲渡の事実により緊急逮捕し、司法警察員に引致した。その後、甲には、同年2月27日に同市内の宝石店において100万円相当の宝石を窃取したという窃盗の余罪があることが判明した。
甲については、覚せい剤譲渡の事実により逮捕されている間でも、前記窃盗の事実により逮捕することができる。
(正答)〇
(解説)
逮捕勾留の効力は、逮捕勾留の基礎となっている被疑事実にのみ及び、それ以外の事実には及ばないという事件単位の原則からすると(吉開多一ほか「刑事訴訟法Ⅰ手続理解編」初版79頁)、覚せい剤譲渡の事実と窃盗の事実は異なる被疑事実によるものであるので、覚せい剤譲渡の事実による逮捕の効力は、窃盗罪には及ばない。
したがって、甲については、覚せい剤譲渡の事実により逮捕されている間でも、前記窃盗の事実により逮捕することができる。
逮捕勾留の効力は、逮捕勾留の基礎となっている被疑事実にのみ及び、それ以外の事実には及ばないという事件単位の原則からすると(吉開多一ほか「刑事訴訟法Ⅰ手続理解編」初版79頁)、覚せい剤譲渡の事実と窃盗の事実は異なる被疑事実によるものであるので、覚せい剤譲渡の事実による逮捕の効力は、窃盗罪には及ばない。
したがって、甲については、覚せい剤譲渡の事実により逮捕されている間でも、前記窃盗の事実により逮捕することができる。
(H26 共通 第23問 オ)
司法巡査は、「路上で人がバットで殴られている。」旨の110番通報に基づき、事件現場に急行したところ、現場到着時に犯人が逃走していたことから、傷害を負った被害者から被害状況や犯人の服装・体格等を聴取し、犯人の探索を開始した。司法巡査は、事件発生の約30分後に事件現場から約500メートル離れた路上において、被害者が供述した犯人の服装・体格と一致する人物甲がバットを持って歩いているのを認め、甲に「ちょっと待って。」と声を掛けて停止を求めた。すると、甲が直ちに逃走を開始したため、司法巡査は甲を追跡し、甲を傷害罪の準現行犯人として逮捕した。甲は、逮捕翌日に、傷害罪により検察官に送致された。
甲を傷害罪で勾留した後、甲が「強盗目的で事件を起こした。」旨供述した場合には、傷害罪による勾留中に強盗致傷罪で逮捕しても適法である。
司法巡査は、「路上で人がバットで殴られている。」旨の110番通報に基づき、事件現場に急行したところ、現場到着時に犯人が逃走していたことから、傷害を負った被害者から被害状況や犯人の服装・体格等を聴取し、犯人の探索を開始した。司法巡査は、事件発生の約30分後に事件現場から約500メートル離れた路上において、被害者が供述した犯人の服装・体格と一致する人物甲がバットを持って歩いているのを認め、甲に「ちょっと待って。」と声を掛けて停止を求めた。すると、甲が直ちに逃走を開始したため、司法巡査は甲を追跡し、甲を傷害罪の準現行犯人として逮捕した。甲は、逮捕翌日に、傷害罪により検察官に送致された。
甲を傷害罪で勾留した後、甲が「強盗目的で事件を起こした。」旨供述した場合には、傷害罪による勾留中に強盗致傷罪で逮捕しても適法である。
(正答)✕
(解説)
逮捕状・勾留状の請求には被疑事実が必要とされ、被疑事実を単位として逮捕・勾留の可否について裁判官が審査する事件単位の原則に基づき、同一の被疑事実につき逮捕・勾留は1回しか認められないという一罪一逮捕一勾留の原則からすると(吉開多一ほか「刑事訴訟法Ⅱ論点理解編」第2版116頁)、傷害罪での逮捕勾留と強盗致傷罪での逮捕は、同一時刻・同一被害者に対する犯行であるため、同一の被疑事実についての逮捕・勾留であるといえ、同原則に反する。
したがって、甲を傷害罪で勾留した後、甲が「強盗目的で事件を起こした。」旨供述した場合、傷害罪による勾留中に強盗致傷罪で逮捕することは違法である。
逮捕状・勾留状の請求には被疑事実が必要とされ、被疑事実を単位として逮捕・勾留の可否について裁判官が審査する事件単位の原則に基づき、同一の被疑事実につき逮捕・勾留は1回しか認められないという一罪一逮捕一勾留の原則からすると(吉開多一ほか「刑事訴訟法Ⅱ論点理解編」第2版116頁)、傷害罪での逮捕勾留と強盗致傷罪での逮捕は、同一時刻・同一被害者に対する犯行であるため、同一の被疑事実についての逮捕・勾留であるといえ、同原則に反する。
したがって、甲を傷害罪で勾留した後、甲が「強盗目的で事件を起こした。」旨供述した場合、傷害罪による勾留中に強盗致傷罪で逮捕することは違法である。
(H26 共通 第24問 オ)
逮捕状による逮捕と起訴前の勾留について、どちらも、司法警察員の請求により裁判官が令状を発付する。
逮捕状による逮捕と起訴前の勾留について、どちらも、司法警察員の請求により裁判官が令状を発付する。
(正答)✕
(解説)
199条2項本文は、「裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、検察官又は司法警察員(警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。次項及び第201条の2第1項において同じ。)の請求により、前項の逮捕状を発する。」と規定している。また、204条1項本文は、「検察官は、…留置の必要があると思料するときは…裁判官に被疑者の勾留を請求しなければならない」(204条1項本文)と規定し、205条1項は、「検察官は、…留置の必要があると思料するときは…裁判官に被疑者の勾留を請求しなければならない」(205条1項)と規定している。
したがって、逮捕状による逮捕については司法警察員に限り、起訴前の勾留については検察官に限り、令状を請求することができる。
199条2項本文は、「裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、検察官又は司法警察員(警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。次項及び第201条の2第1項において同じ。)の請求により、前項の逮捕状を発する。」と規定している。また、204条1項本文は、「検察官は、…留置の必要があると思料するときは…裁判官に被疑者の勾留を請求しなければならない」(204条1項本文)と規定し、205条1項は、「検察官は、…留置の必要があると思料するときは…裁判官に被疑者の勾留を請求しなければならない」(205条1項)と規定している。
したがって、逮捕状による逮捕については司法警察員に限り、起訴前の勾留については検察官に限り、令状を請求することができる。
(H27 予備 第14問 ア)
逮捕状により被疑者を逮捕することは、検察官と司法警察員のいずれもが行使できる権限である。
逮捕状により被疑者を逮捕することは、検察官と司法警察員のいずれもが行使できる権限である。
(正答)〇
(解説)
199条1項本文は、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。」と規定している。
したがって、逮捕状により被疑者を逮捕することは、検察官と司法警察員のいずれもが行使できる権限である。
199条1項本文は、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。」と規定している。
したがって、逮捕状により被疑者を逮捕することは、検察官と司法警察員のいずれもが行使できる権限である。
(R3 予備 第15問 ウ)
窃盗の事実で逮捕した後に釈放した被疑者を同一の窃盗の事実で再び逮捕することが許される場合もある。
窃盗の事実で逮捕した後に釈放した被疑者を同一の窃盗の事実で再び逮捕することが許される場合もある。
(正答)〇
(解説)
199条3項は、「検察官又は司法警察員は、第1項の逮捕状を請求する場合において、同一の犯罪事実についてその被疑者に対し前に逮捕状の請求又はその発付があったときは、その旨を裁判所に通知しなければならない。」と規定している。これは同一の犯罪事実についての再逮捕があり得ることを前提とした規定である。
したがって、窃盗の事実で逮捕した後に釈放した被疑者を同一の窃盗の事実で再び逮捕することが許される場合もある。
199条3項は、「検察官又は司法警察員は、第1項の逮捕状を請求する場合において、同一の犯罪事実についてその被疑者に対し前に逮捕状の請求又はその発付があったときは、その旨を裁判所に通知しなければならない。」と規定している。これは同一の犯罪事実についての再逮捕があり得ることを前提とした規定である。
したがって、窃盗の事実で逮捕した後に釈放した被疑者を同一の窃盗の事実で再び逮捕することが許される場合もある。