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刑事訴訟法 第319条

条文
第319条(自白の証拠能力・証明力)
① 強制、拷問又は脅迫による自白、不当に長く抑留又は拘禁された後の自白その他任意にされたものでない疑のある自白は、これを証拠とすることができない。
② 被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。
③ 前2項の自白には、起訴された犯罪について有罪であることを自認する場合を含む。
過去問・解説
(R6 予備 第17問 エ)
次の【事例】で、Xの公判において、以下の各供述録取書を証拠として用いる場合(刑事訴訟法第326条及び同法第328条の場合を除く。)、その証拠能力について述べた【記述】は正しいか。
【事例】
Xは、令和5年5月1日午後11時頃、甲市内の路上で、帰宅途中の女性の横をバイクで通り過る際に、その腕からハンドバッグをひったくったという窃盗の被疑事実で逮捕された。逮捕直後の警察官による取調べにおいて、Xは、上記の犯行が行われたとされる日は、午後7時に帰宅して以降、外出しておらず、本件犯行は自分が行ったものではない旨供述し、それが書面に録取された(供述録取書①)。しかし、その後の取調べで、警察官が、犯行現場付近に設置された防犯カメラに、同日午後10時58分にその場を通り過ぎるXのバイクが映っていることを告げると、Xは、同日午後11時頃に、酒を買うために犯行現場付近にあるコンビニエンスストアに出かけたことを失念しており、その際に犯行現場である道路をバイクで通ったことを思い出したが、本件犯行は自分が行ったものではない旨供述を変更し、それが書面に録取された(供述録取書②)。さらに、数日後の取調べにおいて、警察官から、上記のコンビニエンスストアの防犯カメラの同年5月1日夜の録画記録にはXは全く映っていなかったことを告げられると、Xは観念した様子で、上記のひったくりを行ったことを認める供述をした。そこで、警察官はその供述を書面に録取した(供述録取書③)。
【記述】
供述録取書③については、刑事訴訟法第319条第1項は適用されず、同法第322条第1項ただし書が適用される。

(正答)

(解説)
319条1項は、「強制、拷問又は脅迫による自白、不当に長く抑留又は拘禁された後の自白その他任意にされたものでない疑のある自白は、これを証拠とすることができない。」と規定している。
供述録取書③は「被告人の供述を録取した書面」(322条1項)に当たるものの、これには、ひったくりを認める「自白」が含まれているから、自白調書として、刑事訴訟法第319条第1項が適用される。

(R6 予備 第24問 ア)
【設問】と【結論】を前提とした場合、以下の【記述】は正しいか。

【設問】
①被告人が犯行を否認している場合、被告人と共に犯行を行った旨の共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることが許されるか。
②共犯者だけでなく、被告人も犯行を行ったことを認めている場合、共犯者の自白で被告人の自白を補強して被告人を有罪とすることが許されるか。
【結論】
Ⅰ.①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許されない。
Ⅱ.①の場合には、被告人を有罪とすることが許されないが、②の場合には、被告人を有罪とすることが許される。
Ⅲ.①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許される。
【記述】
共犯者に対しては反対尋問が可能であり、反対尋問を経ない被告人の自白より反対尋問を経た共犯者の自白の証明力が強いのは当然であると考えると、結論Ⅰに結び付きやすい。

(正答)

(解説)
319条2項は、「被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。」と規定している。
これについて、判例(最大判昭33.5.28)は、共犯者の自白と補強証拠の要否について共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることができるとする不要説に立っている。
不要説について学説は、補強証拠法則は自由心象主義(318条)の例外で限定的に解釈すべき、共犯者に対しては反対尋問が可能で被告人の自白よりも証明力が強い、結局のところ犯罪の証明に至るためにはほかに補強証拠を必要とするこのになるであろうから、必ず必要とする意義は薄いことなどを理由として挙げる。
必要説について学説は、他に補強証拠がないなら否認した被告人が有罪で自白した共犯者が無罪という非常識な結果となる、共犯者の供述は責任転嫁の危険が大きい、被告人と共犯者の自白を区別する理由に乏しいことなどなどを理由として挙げる。
【記述】アは不要説に基づいているため、結論Ⅲと結びつきやすい。

(R6 予備 第24問 イ)
【設問】と【結論】を前提とした場合、以下の【記述】は正しいか。

【設問】
①被告人が犯行を否認している場合、被告人と共に犯行を行った旨の共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることが許されるか。
②共犯者だけでなく、被告人も犯行を行ったことを認めている場合、共犯者の自白で被告人の自白を補強して被告人を有罪とすることが許されるか。
【結論】
Ⅰ.①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許されない。
Ⅱ.①の場合には、被告人を有罪とすることが許されないが、②の場合には、被告人を有罪とすることが許される。
Ⅲ.①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許される。
【記述】
刑事訴訟法第319条第2項の規定は、自由心証主義の例外であるから限定的に解すべきであると考えると、結論Ⅰに結び付きやすい。

(正答)

(解説)
319条2項は、「被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。」と規定している。
これについて、判例(最大判昭33.5.28)は、共犯者の自白と補強証拠の要否について共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることができるとする不要説に立っている。
不要説について学説は、補強証拠法則は自由心象主義(318条)の例外で限定的に解釈すべき、共犯者に対しては反対尋問が可能で被告人の自白よりも証明力が強い、結局のところ犯罪の証明に至るためにはほかに補強証拠を必要とするこのになるであろうから、必ず必要とする意義は薄いことなどを理由として挙げる。
必要説について学説は、他に補強証拠がないなら否認した被告人が有罪で自白した共犯者が無罪という非常識な結果となる、共犯者の供述は責任転嫁の危険が大きい、被告人と共犯者の自白を区別する理由に乏しいことなどなどを理由として挙げる。
【記述】アは不要説に基づいているため、結論Ⅲと結びつきやすい。

(R6 予備 第24問 ウ)
【設問】と【結論】を前提とした場合、以下の【記述】は正しいか。

【設問】
①被告人が犯行を否認している場合、被告人と共に犯行を行った旨の共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることが許されるか。
②共犯者だけでなく、被告人も犯行を行ったことを認めている場合、共犯者の自白で被告人の自白を補強して被告人を有罪とすることが許されるか。
【結論】
Ⅰ.①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許されない。
Ⅱ.①の場合には、被告人を有罪とすることが許されないが、②の場合には、被告人を有罪とす ることが許される。
Ⅲ.①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許される。
【記述】
結論Ⅱとする立場は、憲法第38条第3項の「本人の自白」に共犯者の自白も含まれるのは、 被告人が否認し、共犯者が自白している場合に限られると考えることになる。

(正答)

(解説)
319条2項は、「被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。」と規定している。
これについて、判例(最大判昭33.5.28)は、共犯者の自白と補強証拠の要否について共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることができるとする不要説に立っている。
不要説について学説は、補強証拠法則は自由心象主義(318条)の例外で限定的に解釈すべき、共犯者に対しては反対尋問が可能で被告人の自白よりも証明力が強い、結局のところ犯罪の証明に至るためにはほかに補強証拠を必要とするこのになるであろうから、必ず必要とする意義は薄いことなどを理由として挙げる。
必要説について学説は、他に補強証拠がないなら否認した被告人が有罪で自白した共犯者が無罪という非常識な結果となる、共犯者の供述は責任転嫁の危険が大きい、被告人と共犯者の自白を区別する理由に乏しいことなどなどを理由として挙げる。
憲法38条3項は、「何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。」と規定しているところ、「本人の自白」に共犯者の自白も含まれるのは、 被告人が否認し、共犯者が自白している場合に限られると考えると、被告人が否認している設問①は被告人を有罪とできないが、被告人が自白している設問②は被告人を有罪とすることが許されることとなる。

(R6 予備 第24問 エ)
【設問】と【結論】を前提とした場合、以下の【記述】は正しいか。

【設問】
①被告人が犯行を否認している場合、被告人と共に犯行を行った旨の共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることが許されるか。
②共犯者だけでなく、被告人も犯行を行ったことを認めている場合、共犯者の自白で被告人の自白を補強して被告人を有罪とすることが許されるか。
【結論】
Ⅰ.①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許されない。
Ⅱ.①の場合には、被告人を有罪とすることが許されないが、②の場合には、被告人を有罪とす ることが許される。
Ⅲ.①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許される。
【記述】
自白の証明力の過大評価を防止するという刑事訴訟法第319条第2項の規定の趣旨からす れば、被告人の自白と共犯者の自白を区別する理由がないと考えると、結論Ⅲに結び付きやすい。

(正答)

(解説)
319条2項は、「被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。」と規定している。
これについて、判例(最大判昭33.5.28)は、共犯者の自白と補強証拠の要否について共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることができるとする不要説に立っている。
不要説について学説は、補強証拠法則は自由心象主義(318条)の例外で限定的に解釈すべき、共犯者に対しては反対尋問が可能で被告人の自白よりも証明力が強い、結局のところ犯罪の証明に至るためにはほかに補強証拠を必要とするこのになるであろうから、必ず必要とする意義は薄いことなどを理由として挙げる。
必要説について学説は、他に補強証拠がないなら否認した被告人が有罪で自白した共犯者が無罪という非常識な結果となる、共犯者の供述は責任転嫁の危険が大きい、被告人と共犯者の自白を区別する理由に乏しいことなどなどを理由として挙げる。
【記述】エは必要説に基づいているため、結論Ⅰ又はⅡと結びつきやすい。

(R6 予備 第24問 オ)
【設問】と【結論】を前提とした場合、以下の【記述】は正しいか。

【設問】
①被告人が犯行を否認している場合、被告人と共に犯行を行った旨の共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることが許されるか。
②共犯者だけでなく、被告人も犯行を行ったことを認めている場合、共犯者の自白で被告人の自白を補強して被告人を有罪とすることが許されるか。
【結論】
Ⅰ.①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許されない。
Ⅱ.①の場合には、被告人を有罪とすることが許されないが、②の場合には、被告人を有罪とす ることが許される。
Ⅲ.①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許される。
【記述】
結論Ⅲとする立場に対しては、ほかに補強証拠がない限り、否認した被告人が有罪、自白した共犯者が無罪になるという非常識な結論が生じかねないとの批判がある。

(正答)

(解説)
319条2項は、「被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。」と規定している。
これについて、判例(最大判昭33.5.28)は、共犯者の自白と補強証拠の要否について共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることができるとする不要説に立っている。
不要説について学説は、補強証拠法則は自由心象主義(318条)の例外で限定的に解釈すべき、共犯者に対しては反対尋問が可能で被告人の自白よりも証明力が強い、結局のところ犯罪の証明に至るためにはほかに補強証拠を必要とするこのになるであろうから、必ず必要とする意義は薄いことなどを理由として挙げる。
必要説について学説は、他に補強証拠がないなら否認した被告人が有罪で自白した共犯者が無罪という非常識な結果となる、共犯者の供述は責任転嫁の危険が大きい、被告人と共犯者の自白を区別する理由に乏しいことなどなどを理由として挙げる。
【記述】エは必要説に基づいているため、結論Ⅲに対する批判になりうる。
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