第319条(自白の証拠能力・証明力)
① 強制、拷問又は脅迫による自白、不当に長く抑留又は拘禁された後の自白その他任意にされたものでない疑のある自白は、これを証拠とすることができない。
② 被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。
③ 前2項の自白には、起訴された犯罪について有罪であることを自認する場合を含む。
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短答条文
第319条
条文
過去問・解説
(R6 予備 第17問 エ 改題)
Xは、令和5年5月1日午後11時頃、甲市内の路上で、帰宅途中の女性の横をバイクで通り過る際に、その腕からハンドバッグをひったくったという窃盗の被疑事実で逮捕された。逮捕直後の警察官による取調べにおいて、Xは、上記の犯行が行われたとされる日は、午後7時に帰宅して以降、外出しておらず、本件犯行は自分が行ったものではない旨供述した。しかし、その後の取調べで、警察官が、犯行現場付近に設置された防犯カメラに、同日午後10時58分にその場を通り過ぎるXのバイクが映っていることを告げると、Xは、同日午後11時頃に、酒を買うために犯行現場付近にあるコンビニエンスストアに出かけたことを失念しており、その際に犯行現場である道路をバイクで通ったことを思い出したが、本件犯行は自分が行ったものではない旨供述を変更した。さらに、数日後の取調べにおいて、警察官から、上記のコンビニエンスストアの防犯カメラの同年5月1日夜の録画記録にはXは全く映っていなかったことを告げられると、Xは観念した様子で、上記のひったくりを行ったことを認める供述をした。そこで、警察官はその供述を書面に録取した(以下「本件供述録取書」という。)。
本件供述調書については、刑事訴訟法第319条第1項は適用されず、同法第322条第1項ただし書が適用される。
Xは、令和5年5月1日午後11時頃、甲市内の路上で、帰宅途中の女性の横をバイクで通り過る際に、その腕からハンドバッグをひったくったという窃盗の被疑事実で逮捕された。逮捕直後の警察官による取調べにおいて、Xは、上記の犯行が行われたとされる日は、午後7時に帰宅して以降、外出しておらず、本件犯行は自分が行ったものではない旨供述した。しかし、その後の取調べで、警察官が、犯行現場付近に設置された防犯カメラに、同日午後10時58分にその場を通り過ぎるXのバイクが映っていることを告げると、Xは、同日午後11時頃に、酒を買うために犯行現場付近にあるコンビニエンスストアに出かけたことを失念しており、その際に犯行現場である道路をバイクで通ったことを思い出したが、本件犯行は自分が行ったものではない旨供述を変更した。さらに、数日後の取調べにおいて、警察官から、上記のコンビニエンスストアの防犯カメラの同年5月1日夜の録画記録にはXは全く映っていなかったことを告げられると、Xは観念した様子で、上記のひったくりを行ったことを認める供述をした。そこで、警察官はその供述を書面に録取した(以下「本件供述録取書」という。)。
本件供述調書については、刑事訴訟法第319条第1項は適用されず、同法第322条第1項ただし書が適用される。
(正答)✕
(解説)
319条1項は、「強制、拷問又は脅迫による自白、不当に長く抑留又は拘禁された後の自白その他任意にされたものでない疑のある自白は、これを証拠とすることができない。」と規定している。
本件供述録取書は「被告人の供述を録取した書面」(322条1項)に当たるものの、これには、ひったくりを認める「自白」が含まれているから、自白調書として、刑事訴訟法第319条第1項が適用される。
319条1項は、「強制、拷問又は脅迫による自白、不当に長く抑留又は拘禁された後の自白その他任意にされたものでない疑のある自白は、これを証拠とすることができない。」と規定している。
本件供述録取書は「被告人の供述を録取した書面」(322条1項)に当たるものの、これには、ひったくりを認める「自白」が含まれているから、自白調書として、刑事訴訟法第319条第1項が適用される。
(R6 予備 第24問 ア 改題)
①被告人が犯行を否認している場合、被告人と共に犯行を行った旨の共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることが許されるか、及び②共犯者だけでなく、被告人も犯行を行ったことを認めている場合、共犯者の自白で被告人の自白を補強して被告人を有罪とすることが許されるかという問題については、⑴①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許されない、⑵①の場合には、被告人を有罪とすることが許されないが、②の場合には、被告人を有罪とす ることが許される、⑶①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許される、という結論があり得る。
共犯者に対しては反対尋問が可能であり、反対尋問を経ない被告人の自白より反対尋問を経た共犯者の自白の証明力が強いのは当然であると考えると、結論⑴に結び付きやすい。
①被告人が犯行を否認している場合、被告人と共に犯行を行った旨の共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることが許されるか、及び②共犯者だけでなく、被告人も犯行を行ったことを認めている場合、共犯者の自白で被告人の自白を補強して被告人を有罪とすることが許されるかという問題については、⑴①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許されない、⑵①の場合には、被告人を有罪とすることが許されないが、②の場合には、被告人を有罪とす ることが許される、⑶①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許される、という結論があり得る。
共犯者に対しては反対尋問が可能であり、反対尋問を経ない被告人の自白より反対尋問を経た共犯者の自白の証明力が強いのは当然であると考えると、結論⑴に結び付きやすい。
(正答)✕
(解説)
319条2項は、「被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。」と規定している。
これについて、判例(最大判昭33.5.28)は、共犯者の自白と補強証拠の要否について共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることができるとする不要説に立っている。
不要説について学説は、補強証拠法則は自由心象主義(318条)の例外で限定的に解釈すべき、共犯者に対しては反対尋問が可能で被告人の自白よりも証明力が強い、結局のところ犯罪の証明に至るためにはほかに補強証拠を必要とするこのになるであろうから、必ず必要とする意義は薄いことなどを理由として挙げる。
必要説について学説は、他に補強証拠がないなら否認した被告人が有罪で自白した共犯者が無罪という非常識な結果となる、共犯者の供述は責任転嫁の危険が大きい、被告人と共犯者の自白を区別する理由に乏しいことなどなどを理由として挙げる。
本肢は不要説に基づいているため、結論⑶と結びつきやすい。
319条2項は、「被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。」と規定している。
これについて、判例(最大判昭33.5.28)は、共犯者の自白と補強証拠の要否について共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることができるとする不要説に立っている。
不要説について学説は、補強証拠法則は自由心象主義(318条)の例外で限定的に解釈すべき、共犯者に対しては反対尋問が可能で被告人の自白よりも証明力が強い、結局のところ犯罪の証明に至るためにはほかに補強証拠を必要とするこのになるであろうから、必ず必要とする意義は薄いことなどを理由として挙げる。
必要説について学説は、他に補強証拠がないなら否認した被告人が有罪で自白した共犯者が無罪という非常識な結果となる、共犯者の供述は責任転嫁の危険が大きい、被告人と共犯者の自白を区別する理由に乏しいことなどなどを理由として挙げる。
本肢は不要説に基づいているため、結論⑶と結びつきやすい。
(R6 予備 第24問 イ 改題)
①被告人が犯行を否認している場合、被告人と共に犯行を行った旨の共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることが許されるか、及び②共犯者だけでなく、被告人も犯行を行ったことを認めている場合、共犯者の自白で被告人の自白を補強して被告人を有罪とすることが許されるかという問題については、⑴①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許されない、⑵①の場合には、被告人を有罪とすることが許されないが、②の場合には、被告人を有罪とす ることが許される、⑶①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許される、という結論があり得る。
結論⑶とする立場に対しては、ほかに補強証拠がない限り、否認した被告人が有罪、自白した共犯者が無罪になるという非常識な結論が生じかねないとの批判がある。
刑事訴訟法第319条第2項の規定は、自由心証主義の例外であるから限定的に解すべきであると考えると、結論⑴に結び付きやすい。
①被告人が犯行を否認している場合、被告人と共に犯行を行った旨の共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることが許されるか、及び②共犯者だけでなく、被告人も犯行を行ったことを認めている場合、共犯者の自白で被告人の自白を補強して被告人を有罪とすることが許されるかという問題については、⑴①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許されない、⑵①の場合には、被告人を有罪とすることが許されないが、②の場合には、被告人を有罪とす ることが許される、⑶①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許される、という結論があり得る。
結論⑶とする立場に対しては、ほかに補強証拠がない限り、否認した被告人が有罪、自白した共犯者が無罪になるという非常識な結論が生じかねないとの批判がある。
刑事訴訟法第319条第2項の規定は、自由心証主義の例外であるから限定的に解すべきであると考えると、結論⑴に結び付きやすい。
(正答)✕
(解説)
319条2項は、「被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。」と規定している。
これについて、判例(最大判昭33.5.28)は、共犯者の自白と補強証拠の要否について共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることができるとする不要説に立っている。
不要説について学説は、補強証拠法則は自由心象主義(318条)の例外で限定的に解釈すべき、共犯者に対しては反対尋問が可能で被告人の自白よりも証明力が強い、結局のところ犯罪の証明に至るためにはほかに補強証拠を必要とするこのになるであろうから、必ず必要とする意義は薄いことなどを理由として挙げる。
必要説について学説は、他に補強証拠がないなら否認した被告人が有罪で自白した共犯者が無罪という非常識な結果となる、共犯者の供述は責任転嫁の危険が大きい、被告人と共犯者の自白を区別する理由に乏しいことなどなどを理由として挙げる。
【記述】アは不要説に基づいているため、結論Ⅲと結びつきやすい。
319条2項は、「被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。」と規定している。
これについて、判例(最大判昭33.5.28)は、共犯者の自白と補強証拠の要否について共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることができるとする不要説に立っている。
不要説について学説は、補強証拠法則は自由心象主義(318条)の例外で限定的に解釈すべき、共犯者に対しては反対尋問が可能で被告人の自白よりも証明力が強い、結局のところ犯罪の証明に至るためにはほかに補強証拠を必要とするこのになるであろうから、必ず必要とする意義は薄いことなどを理由として挙げる。
必要説について学説は、他に補強証拠がないなら否認した被告人が有罪で自白した共犯者が無罪という非常識な結果となる、共犯者の供述は責任転嫁の危険が大きい、被告人と共犯者の自白を区別する理由に乏しいことなどなどを理由として挙げる。
【記述】アは不要説に基づいているため、結論Ⅲと結びつきやすい。
(R6 予備 第24問 ウ 改題)
①被告人が犯行を否認している場合、被告人と共に犯行を行った旨の共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることが許されるか、及び②共犯者だけでなく、被告人も犯行を行ったことを認めている場合、共犯者の自白で被告人の自白を補強して被告人を有罪とすることが許されるかという問題については、⑴①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許されない、⑵①の場合には、被告人を有罪とすることが許されないが、②の場合には、被告人を有罪とす ることが許される、⑶①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許される、という結論があり得る。
結論⑵とする立場は、憲法第38条第3項の「本人の自白」に共犯者の自白も含まれるのは、被告人が否認し、共犯者が自白している場合に限られると考えることになる。
①被告人が犯行を否認している場合、被告人と共に犯行を行った旨の共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることが許されるか、及び②共犯者だけでなく、被告人も犯行を行ったことを認めている場合、共犯者の自白で被告人の自白を補強して被告人を有罪とすることが許されるかという問題については、⑴①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許されない、⑵①の場合には、被告人を有罪とすることが許されないが、②の場合には、被告人を有罪とす ることが許される、⑶①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許される、という結論があり得る。
結論⑵とする立場は、憲法第38条第3項の「本人の自白」に共犯者の自白も含まれるのは、被告人が否認し、共犯者が自白している場合に限られると考えることになる。
(正答)〇
(解説)
319条2項は、「被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。」と規定している。
これについて、判例(最大判昭33.5.28)は、共犯者の自白と補強証拠の要否について共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることができるとする不要説に立っている。
不要説について学説は、補強証拠法則は自由心象主義(318条)の例外で限定的に解釈すべき、共犯者に対しては反対尋問が可能で被告人の自白よりも証明力が強い、結局のところ犯罪の証明に至るためにはほかに補強証拠を必要とするこのになるであろうから、必ず必要とする意義は薄いことなどを理由として挙げる。
必要説について学説は、他に補強証拠がないなら否認した被告人が有罪で自白した共犯者が無罪という非常識な結果となる、共犯者の供述は責任転嫁の危険が大きい、被告人と共犯者の自白を区別する理由に乏しいことなどなどを理由として挙げる。
憲法38条3項は、「何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。」と規定しているところ、「本人の自白」に共犯者の自白も含まれるのは、 被告人が否認し、共犯者が自白している場合に限られると考えると、被告人が否認している①の場合には被告人を有罪とできないが、被告人が自白している②の場合には被告人を有罪とすることが許されることとなる。
319条2項は、「被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。」と規定している。
これについて、判例(最大判昭33.5.28)は、共犯者の自白と補強証拠の要否について共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることができるとする不要説に立っている。
不要説について学説は、補強証拠法則は自由心象主義(318条)の例外で限定的に解釈すべき、共犯者に対しては反対尋問が可能で被告人の自白よりも証明力が強い、結局のところ犯罪の証明に至るためにはほかに補強証拠を必要とするこのになるであろうから、必ず必要とする意義は薄いことなどを理由として挙げる。
必要説について学説は、他に補強証拠がないなら否認した被告人が有罪で自白した共犯者が無罪という非常識な結果となる、共犯者の供述は責任転嫁の危険が大きい、被告人と共犯者の自白を区別する理由に乏しいことなどなどを理由として挙げる。
憲法38条3項は、「何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。」と規定しているところ、「本人の自白」に共犯者の自白も含まれるのは、 被告人が否認し、共犯者が自白している場合に限られると考えると、被告人が否認している①の場合には被告人を有罪とできないが、被告人が自白している②の場合には被告人を有罪とすることが許されることとなる。
(R6 予備 第24問 エ 改題)
①被告人が犯行を否認している場合、被告人と共に犯行を行った旨の共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることが許されるか、及び②共犯者だけでなく、被告人も犯行を行ったことを認めている場合、共犯者の自白で被告人の自白を補強して被告人を有罪とすることが許されるかという問題については、⑴①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許されない、⑵①の場合には、被告人を有罪とすることが許されないが、②の場合には、被告人を有罪とす ることが許される、⑶①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許される、という結論があり得る。
自白の証明力の過大評価を防止するという刑事訴訟法第319条第2項の規定の趣旨からすれば、被告人の自白と共犯者の自白を区別する理由がないと考えると、結論⑶に結び付きやすい。
①被告人が犯行を否認している場合、被告人と共に犯行を行った旨の共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることが許されるか、及び②共犯者だけでなく、被告人も犯行を行ったことを認めている場合、共犯者の自白で被告人の自白を補強して被告人を有罪とすることが許されるかという問題については、⑴①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許されない、⑵①の場合には、被告人を有罪とすることが許されないが、②の場合には、被告人を有罪とす ることが許される、⑶①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許される、という結論があり得る。
自白の証明力の過大評価を防止するという刑事訴訟法第319条第2項の規定の趣旨からすれば、被告人の自白と共犯者の自白を区別する理由がないと考えると、結論⑶に結び付きやすい。
(正答)✕
(解説)
319条2項は、「被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。」と規定している。
これについて、判例(最大判昭33.5.28)は、共犯者の自白と補強証拠の要否について共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることができるとする不要説に立っている。
不要説について学説は、補強証拠法則は自由心象主義(318条)の例外で限定的に解釈すべき、共犯者に対しては反対尋問が可能で被告人の自白よりも証明力が強い、結局のところ犯罪の証明に至るためにはほかに補強証拠を必要とするこのになるであろうから、必ず必要とする意義は薄いことなどを理由として挙げる。
必要説について学説は、他に補強証拠がないなら否認した被告人が有罪で自白した共犯者が無罪という非常識な結果となる、共犯者の供述は責任転嫁の危険が大きい、被告人と共犯者の自白を区別する理由に乏しいことなどなどを理由として挙げる。
本肢は必要説に基づいているため、結論⑴又は⑵と結びつきやすい。
319条2項は、「被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。」と規定している。
これについて、判例(最大判昭33.5.28)は、共犯者の自白と補強証拠の要否について共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることができるとする不要説に立っている。
不要説について学説は、補強証拠法則は自由心象主義(318条)の例外で限定的に解釈すべき、共犯者に対しては反対尋問が可能で被告人の自白よりも証明力が強い、結局のところ犯罪の証明に至るためにはほかに補強証拠を必要とするこのになるであろうから、必ず必要とする意義は薄いことなどを理由として挙げる。
必要説について学説は、他に補強証拠がないなら否認した被告人が有罪で自白した共犯者が無罪という非常識な結果となる、共犯者の供述は責任転嫁の危険が大きい、被告人と共犯者の自白を区別する理由に乏しいことなどなどを理由として挙げる。
本肢は必要説に基づいているため、結論⑴又は⑵と結びつきやすい。
(R6 予備 第24問 オ 改題)
①被告人が犯行を否認している場合、被告人と共に犯行を行った旨の共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることが許されるか、及び②共犯者だけでなく、被告人も犯行を行ったことを認めている場合、共犯者の自白で被告人の自白を補強して被告人を有罪とすることが許されるかという問題については、⑴①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許されない、⑵①の場合には、被告人を有罪とすることが許されないが、②の場合には、被告人を有罪とす ることが許される、⑶①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許される、という結論があり得る。
結論⑶とする立場に対しては、ほかに補強証拠がない限り、否認した被告人が有罪、自白した共犯者が無罪になるという非常識な結論が生じかねないとの批判がある。
①被告人が犯行を否認している場合、被告人と共に犯行を行った旨の共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることが許されるか、及び②共犯者だけでなく、被告人も犯行を行ったことを認めている場合、共犯者の自白で被告人の自白を補強して被告人を有罪とすることが許されるかという問題については、⑴①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許されない、⑵①の場合には、被告人を有罪とすることが許されないが、②の場合には、被告人を有罪とす ることが許される、⑶①及び②のいずれの場合も、被告人を有罪とすることが許される、という結論があり得る。
結論⑶とする立場に対しては、ほかに補強証拠がない限り、否認した被告人が有罪、自白した共犯者が無罪になるという非常識な結論が生じかねないとの批判がある。
(正答)〇
(解説)
319条2項は、「被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。」と規定している。
これについて、判例(最大判昭33.5.28)は、共犯者の自白と補強証拠の要否について共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることができるとする不要説に立っている。
不要説について学説は、補強証拠法則は自由心象主義(318条)の例外で限定的に解釈すべき、共犯者に対しては反対尋問が可能で被告人の自白よりも証明力が強い、結局のところ犯罪の証明に至るためにはほかに補強証拠を必要とするこのになるであろうから、必ず必要とする意義は薄いことなどを理由として挙げる。
必要説について学説は、他に補強証拠がないなら否認した被告人が有罪で自白した共犯者が無罪という非常識な結果となる、共犯者の供述は責任転嫁の危険が大きい、被告人と共犯者の自白を区別する理由に乏しいことなどなどを理由として挙げる。
本肢は必要説に基づいているため、結論⑶とする立場に対する批判として正しい。
319条2項は、「被告人は、公判廷における自白であると否とを問わず、その自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とされない。」と規定している。
これについて、判例(最大判昭33.5.28)は、共犯者の自白と補強証拠の要否について共犯者の自白のみで被告人を有罪とすることができるとする不要説に立っている。
不要説について学説は、補強証拠法則は自由心象主義(318条)の例外で限定的に解釈すべき、共犯者に対しては反対尋問が可能で被告人の自白よりも証明力が強い、結局のところ犯罪の証明に至るためにはほかに補強証拠を必要とするこのになるであろうから、必ず必要とする意義は薄いことなどを理由として挙げる。
必要説について学説は、他に補強証拠がないなら否認した被告人が有罪で自白した共犯者が無罪という非常識な結果となる、共犯者の供述は責任転嫁の危険が大きい、被告人と共犯者の自白を区別する理由に乏しいことなどなどを理由として挙げる。
本肢は必要説に基づいているため、結論⑶とする立場に対する批判として正しい。
(R7 予備 第26問 ア 改題)
任意にされたものでない疑いのある自白は、黙秘権を保障するため排除されるべきとする見解(人権擁護説)に対しては、黙秘権を侵害して得られた自白の証拠能力が否定されるのは黙秘権保障の内容そのものであり、黙秘権と自白法則を混同しているという批判がある。
(正答)〇
(解説)
人権擁護説に対しては、自白法則と黙秘権の混同があるとの指摘や、強制等があっても供述心理に影響がなければ自白排除されないなどの指摘がなされている(「刑事訴訟法判例百選」第11版・70事件の解説)。
人権擁護説に対しては、自白法則と黙秘権の混同があるとの指摘や、強制等があっても供述心理に影響がなければ自白排除されないなどの指摘がなされている(「刑事訴訟法判例百選」第11版・70事件の解説)。
(R7 予備 第26問 イ 改題)
任意にされたものでない疑いのある自白は、その内容が虚偽であるおそれがあり、誤判防止のため排除されるべきとする見解(虚偽排除説)によったとしても、不任意自白に基づき発見された物は、関連性が不任意自白によらなければ証明されない場合、証拠として許容されない。
(正答)〇
(解説)
虚偽排除説の趣旨は、類型的に虚偽自白のおそれの高いものをあらかじめ排除しておくことで、事実認定の正確性を損なうおそれを排することにある。そのような趣旨からすると、不任意自白に基づき発見された派生証拠についても、不任意自白の証拠能力が否定される結果として、証拠能力が否定されるべきであるとされている。
虚偽排除説の趣旨は、類型的に虚偽自白のおそれの高いものをあらかじめ排除しておくことで、事実認定の正確性を損なうおそれを排することにある。そのような趣旨からすると、不任意自白に基づき発見された派生証拠についても、不任意自白の証拠能力が否定される結果として、証拠能力が否定されるべきであるとされている。
(R7 予備 第26問 ウ 改題)
任意にされたものでない疑いのある自白は、その内容が虚偽であるおそれがあり、誤判防止のため排除されるべきとする見解(虚偽排除説)によれば、強制、拷問又は脅迫による自白、不当に長く抑留又は拘禁された後の自白は、不任意自白の例示とみることができる。
(正答)〇
(解説)
虚偽排除説によると、「強制、拷問又は脅迫による自白」や「不当に長く拘留又は拘禁された後の自白」は不任意自白の例示と見ることになるとされている(宇藤崇ほか「LEGAL QUEST 刑事訴訟法」第3版452~453頁)。
虚偽排除説によると、「強制、拷問又は脅迫による自白」や「不当に長く拘留又は拘禁された後の自白」は不任意自白の例示と見ることになるとされている(宇藤崇ほか「LEGAL QUEST 刑事訴訟法」第3版452~453頁)。
(R7 予備 第26問 エ 改題)
任意にされたものでない疑いのある自白は、違法な手続により得られた結果として排除されるべきとする見解(違法排除説)に対しては、違法な手続により得られた自白の全てが任意にされたものでない疑いがあるとはいえないから、そのような自白が全て刑事訴訟法319条第1項により排除されるとするのであれば、規定の文言上無理があるという批判がある。
(正答)〇
(解説)
違法排除説に対しては、自白の「任意」性という319条1項の文言を無視するもので、法解釈として妥当ではないという批判がなされている(古江頼隆「事例演習刑事訴訟法」第3版338頁)。
違法排除説に対しては、自白の「任意」性という319条1項の文言を無視するもので、法解釈として妥当ではないという批判がなされている(古江頼隆「事例演習刑事訴訟法」第3版338頁)。
(R7 予備 第26問 オ 改題)
任意にされたものでない疑いのある自白は、違法な手続により得られた結果として排除されるべきとする見解(違法排除説)によれば、取調官が偽計を用いて得た供述は、供述者の主観的な心理状態に影響を及ぼした疑いがある場合に限り、証拠能力が否定される。
(正答)✕
(解説)
違法排除説は、自白獲得手続の違法性に着目して自白の証拠能力を否定するという、自白法則を違法収集証拠排除法則の一環として考える見解である。そうすると、通常の違法収集証拠排除法則と同様、供述者の主観面は証拠能力の有無の判断において問題とならず、単に自白獲得手続、すなわち取調べの違法性に着目して証拠能力の有無が判断される。
違法排除説は、自白獲得手続の違法性に着目して自白の証拠能力を否定するという、自白法則を違法収集証拠排除法則の一環として考える見解である。そうすると、通常の違法収集証拠排除法則と同様、供述者の主観面は証拠能力の有無の判断において問題とならず、単に自白獲得手続、すなわち取調べの違法性に着目して証拠能力の有無が判断される。
したがって、本肢の見解によると、取調官が偽計を用いて得た供述は、供述者の主観的な心理状態に影響を及ぼした疑いがなかったとしても、証拠能力が否定され得る。