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財政 - 解答モード
第86条
条文
内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。
過去問・解説
(H18 司法 第8問 エ)
日本国憲法には、予算と法律が不一致の場合に関する規定は設けられていない。年度途中に予算に計上されていない経費を要する法律が成立した場合、内閣は、補正予算、経費流用、予備費などの予算措置を採るべき義務を負い、当該法律の執行が緊急を要するときには、事後に国会の承認を経ることを条件に、これらの予算措置のいずれであっても内閣の責任で選択して執行することができる。
第87条
条文
① 予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。
② すべて予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない。
過去問・解説
(H29 司法 第19問 ウ)
国費を支出するには国会の議決に基づくことを必要とするが、国費の支出に関する国会の議決は使途の確定した支出についてなされるべきものであるから、使途が未確定である予備費を設けることについては国会の議決を要しない。
(H30 共通 第15問 ウ)
憲法改正の発議及び予備費支出の承諾については、議決において衆議院の優越はなく、両議院の議決は対等である。
第89条
条文
公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。
過去問・解説
(R7 司法 第18問 ア)
慈善、教育若しくは博愛の事業に対する公的な援助は一般的には公の利益に沿うものであるが、公財産の濫費を防ぐ必要があり、これが憲法第89条後段の趣旨であると考える立場からは、「公の支配」に属することの意味を厳格かつ狭義に解さざるを得ない。
(R7 司法 第18問 イ)
憲法第89条後段の趣旨を、私的な事業への不当な公権力の支配が及ぶことを防止するところにあるとする立場は、団体への公的助成が合憲であるためには、国又は地方公共団体が、業務や会計の状況に関し報告を徴したり、予算について必要な変更をすべき旨を勧告する程度の監督権があれば足りるとするものであり、「公の支配」に属することの意味を緩やかかつ広義に解することとなる。
(R7 司法 第18問 ウ)
「公の支配」に属することの意味を厳格かつ狭義に解する立場からは、国が私立学校に対して補助金を支出すること(いわゆる私学助成)は、監督官庁が私立学校に対してその自主性が失われる程度に達するような人事・予算上の権限を有しているとはいえないことから、違憲の疑いがあることとなる。
第90条
条文
① 国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。
② 会計検査院の組織及び権限は、法律でこれを定める。
第91条
条文
内閣は、国会及び国民に対し、定期に、少くとも毎年1回、国の財政状況について報告しなければならない。
過去問・解説
(H20 司法 第18問 エ)
内閣は、国会及び国民に対し、定期に、少くとも毎年1回、国の財政状況について報告しなければならないが、国会に対しては、毎会計年度予算及び決算を提出しているから、この報告に関しては、成立した予算及び決算を国民に対して報告すれば足りる。