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時効(時効の完成猶予及び更新 147条~161条) - 解答モード
消滅時効の完成猶予 大判大正10年3月4日
概要
判例
判旨:「債務ノ存在ヲ認ムルハ即チ債務ノ承認ニシテ正当ノ意義ニ於ケル法律行為ナリト謂ウヲ得サルヘシト雖モ性質ノ許ス限リ法律行為ニ関スル規定ヲ之ニ準用スヘク従テ民法第99条第2項ノ規定モ債権者ノ代理人ニ対スル債務ノ承認ニ準用スヘキモノト解スルヲ相当トス然レハ則チAノ債権者ノ代理人Bニ対シテ為シタル債務ノ承認ハ債権者本人ニ到達スルコトヲ要セスシテ直ニ時効中断ノ効力ヲ生スルモノト謂ウヘシ。」
明示的一部請求訴訟の提起と消滅時効中断の範囲 最二小判昭和34年2月20日
概要
判例
判旨:「債権の一部についてのみ判決を求める旨明示した訴の提起があつた場合、訴提起による消滅時効中断の効力は、その一部の範囲においてのみ生じ、その後時効完成前残部につき請求を拡張すれば、残部についての時効は、拡張の書面を裁判所に提出したとき中断するものと解すべきである。」
過去問・解説
(H30 司法 第6問 ウ)
1個の債権の数量的な一部についてのみ判決を求める旨を明示して訴えの提起があった場合、裁判上の請求による時効完成猶予の効力は、その一部の範囲においてのみ生じ、残部に及ばない。
裁判上の請求による時効完成猶予 最大判昭和38年10月30日
概要
判例
判旨:「訴訟上の留置権の抗弁は、これを撤回しない限り、当該訴訟の係属中継続して目的物の引渡を拒否する効力を有するものであり、従つて、該訴訟が被担保債権の債務者を相手方とするものである場合においては、右抗弁における被担保債権についての権利主張も継続してなされているものといい得べく、時効中断の効力も訴訟係属中存続するものと解すべきである。そして、当該訴訟の終結後6か月内に他の強力な中断事由に訴えれば、時効中断の効力は維持されるものと解する。然らば、本件留置権の主張は裁判上の請求としての時効中断の効力は有しないが、訴訟係属中継続して時効中断の効力を有するものである。」
過去問・解説
(H30 司法 第6問 オ)
目的物の引渡請求訴訟において留置権の抗弁を主張したときは、その被担保債権について裁判上の請求による時効完成猶予の効力を生ずる。
消滅時効の完成猶予事由 最一小判昭和44年11月27日
概要
判例
判旨:「上告人は、債務負担の事実がないことを主張して、本件根抵当権設定登記および同移転登記の各抹消登記手続を求める本訴を提起し、これに対し被上告人は第1審第1回口頭弁論期日における答弁書の陳述をもつて、請求棄却の判決を求めるとともに、確定債権50万円の取得およびこれに基づく右各登記の有効なことを主張したのであつて、これによつて被上告人の本件売掛代金債権についての権利行使がされたものと認められないことはない。このような場合においては、被上告人の前示答弁書に基づく主張は、裁判上の請求に準じるものとして、本件売掛代金債権につき消滅時効中断の効力を生じるものと解するのが相当である。」
過去問・解説
(H20 司法 第7問 オ)
債務者兼抵当権設定者である原告が債務の不存在を理由として提起した抵当権設定登記の抹消登記手続請求訴訟において、債権者兼抵当権者である被告が請求棄却の判決を求め、被担保債権の存在を主張したとしても、その債権につき裁判上の請求に準ずる消滅時効の完成猶予の効力は生じない。
債権の届出と消滅時効の完成猶予事由 最二小判平成元年10月13日
概要
判例
判旨:「不動産に対する強制競売手続において催告を受けた抵当権者がする債権の届出…は、その届出に係る債権に関する「裁判上の請求」又は「破産手続参加」に該当せず、また、これらに準ずる時効中断事由にも該当しないと解するのが相当である。」
競売の開始と消滅時効の完成猶予事由 最二小判平成8年9月27日
概要
判例
判旨:「債権者AがBの主債務についてのCの連帯保証債務を担保するために抵当権を設定した物上保証人Dに対する競売を申し立て、その手続が進行することは、Bの主債務の消滅時効の中断事由に該当しないと解するのが相当である。」
過去問・解説
(H22 司法 第6問 ア)
AがBに対して有する債権をCが連帯保証し、Cに対するAの連帯保証債権を担保するため、Dが物上保証人になった場合において、AがDに対して担保不動産競売を申し立て、その手続が進行することは、Bの主債務の消滅時効の完成猶予事由に該当する。
配当要求と消滅時効の完成猶予事由 最三小判平成11年4月27日
概要
判例
判旨:「執行力のある債務名義の正本を有する債権者は、これに基づいて強制執行の実施を求めることができるのであって、他の債権者の申立てにより実施されている競売の手続を利用して配当要求をする行為も、債務名義に基づいて能動的にその権利を実現しようとする点では、強制競売の申立てと異ならないということができる。したがって、不動産競売手続において執行力のある債務名義の正本を有する債権者がする配当要求は、差押え(民法147条2号)に準ずるものとして、配当要求に係る債権につき消滅時効を中断する効力を生ずると解すべきである。」
不動産の仮差押えによる時効の完成猶予 最判平成10年11月24日
概要
判例
判旨:「民法147条が、仮差押えと裁判上の請求を別個の時効中断事由と規定しているところからすれば、仮差押えの被保全債権につき本案の勝訴判決が確定したとしても、仮差押えによる時効中断の効力がこれに吸収されて消滅するものとは解し得ない。」
過去問・解説
相殺の主張が撤回された場合と消滅時効の完成猶予 最二小判昭和35年12月23日
概要
判例
判旨:「訴訟上相殺の主張がなされ受働債権について、時効中断事由としての承認が存すると認められる場合において、その相殺の主張が撤回されても、既に生じた承認の効力は失われるものではない…。」
担保不動産競売の開始決定と消滅時効の完成猶予 最二小判昭和50年11月21日
概要
判例
判旨:「債権者より物上保証人に対し、その被担保債権の実行として任意競売の申立がされ、競売裁判所がその競売開始決定をしたうえ、競売手続の利害関係人である債務者に対する告知方法として同決定正本を当該債務者に送達した場合には、債務者は、民法155条により、当該被担保債権の消滅時効の中断の効果を受けると解するのが相当である。」
過去問・解説
(H22 司法 第6問 イ)
物上保証人に対する担保不動産競売の申立てにより、執行裁判所が競売開始決定をし、これが債務者に送達された場合には、債権者の債務者に対する被担保債権について消滅時効は完成を猶予する。
(H24 司法 第7問 イ)
AのBに対する金銭債権を担保するためC所有の不動産に抵当権が設定された場合、その抵当権に基づく担保不動産競売の開始決定がされ、その決定正本が裁判所からBに送達されたときは、AのBに対する債権の消滅時効は完成猶予の効力を生ずる。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭50.11.21)は、本肢と同種の事案において、「債権者より物上保証人に対し、その被担保債権の実行として任意競売の申立がされ、競売裁判所がその競売開始決定をしたうえ、競売手続の利害関係人である債務者に対する告知方法として同決定正本を当該債務者に送達した場合には、債務者は、民法155条により、当該被担保債権の消滅時効の中断の効果を受けると解するのが相当である。」と判示しており、改正民法下における時効完成猶予についても同様に解されている。したがって、C所有の不動産に設定された抵当権に基づく担保不動産競売の開始決定がされ、その決定正本が裁判所からBに送達されたときは、AのBに対する債権の消滅時効は完成猶予の効力を生ずる。
物上保証人と消滅時効の完成猶予事由 最二小判平成7年3月10日
概要
判例
判旨:「他人の債務のために自己の所有物件につき根抵当権等を設定したいわゆる物上保証人が、債務者の承認により被担保債権について生じた消滅時効中断の効力を否定することは、担保権の付従性に抵触し、民法396条の趣旨にも反し、許されないものと解するのが相当である。」
質権設定者による債権存在確認の訴えの可否 大判昭和5年6月27日
概要
判例
判旨:「債権ヲ目的トシテ質権ヲ設定シタル場合ニ於テハ質権者ハ其ノ債権ヲ直接ニ取立ツル権利ヲ取得シ質権設定者ハ質入債権ニ付其ノ債務者ニ対シ支払ノ請求ヲ為スコトヲ得サルハ言ヲ俟タサル所ナリト雖債権質ハ債権ノ譲渡ニ非サルヲ以テ債権ノ帰属者ハ依然トシテ質権設定者ニシテ従テ質権設定者ハ債権者トシテ其ノ債権ニ付消滅時効ノ進行ヲ中断セシムルコトヲ得ルモノナリト謂ハサルヘカラス唯質権設定者ハ質権ノ存続スル間ハ債務者ニ対シ自己ニ支払ヲ為スヘキ旨ノ請求ヲ為スコトヲ得サル結果トシテ右ノ如キ請求権ノ行使ニ因リテ消滅時効ヲ中断スルコトヲ得サルヘシト雖債務者カ質権設定者ニ対シテ其ノ債務ヲ承認シタルトキハ固ヨリ質入債権ニ付時効中断ノ効力ヲ生スヘキコト疑ナク又債務者ト質権設定者トノ間ニ債権関係若ハ其ノ基本タル法律関係ノ存否ニ付争アル場合ニ於テ質権設定者カ其ノ存在ノ確定ヲ求ムル訴訟ヲ提起シタル場合ニ於テハ質入債権ニ付時効中断ノ効力ヲ生スルモノト解セサルヘカラス蓋時効中断ノ原因タル裁判上ノ請求ハ給付訴訟ノミニ限定セラルルモノニ非スシテ積極的確認訴訟ヲモ包含スルモノナルヲ以テ債権者カ債権質ノ設定ニ因リ一時債権ノ取立権ヲ有セサル場合ニ於テモ確認訴訟ニ依リテ其ノ債権ノ時効ヲ中断セシムルコトハ毫モ之ヲ妨ケサルヲ以テナリ。」
過去問・解説
(H21 司法 第14問 4)
Aは、Bのために、AがCに対して有する指名債権である金銭債権を目的として、質権を設定し、Cに対して質権の設定を通知した。Aは、目的債権の消滅時効の完成猶予及び更新のために必要があるときは、Cを被告として、債権存在確認の訴えを提起することができる。
保証人が主たる債務を相続した場合における保証債務の帰趨 最二小判平成25年9月13日
概要
判例
判旨:「主たる債務を相続した保証人は、従前の保証人としての地位に併せて、包括的に承継した主たる債務者としての地位をも兼ねるものであるから、相続した主たる債務について債務者としてその承認をし得る立場にある。そして、保証債務の附従性に照らすと、保証債務の弁済は、通常、主たる債務が消滅せずに存在していることを当然の前提とするものである。しかも、債務の弁済が、債務の承認を表示するものにほかならないことからすれば、主たる債務者兼保証人の地位にある者が主たる債務を相続したことを知りながらした弁済は、これが保証債務の弁済であっても、債権者に対し、併せて負担している主たる債務の承認を表示することを包含するものといえる。これは、主たる債務者兼保証人の地位にある個人が、主たる債務者としての地位と保証人としての地位により異なる行動をすることは、想定し難いからである。
したがって、保証人が主たる債務を相続したことを知りながら保証債務の弁済をした場合、当該弁済は、特段の事情のない限り、主たる債務者による承認として当該主たる債務の消滅時効を中断する効力を有すると解するのが相当である。」
過去問・解説
(R1 司法 第21問 ウ)
保証人が主たる債務者を単独で相続した場合、保証債務を担保するために抵当権が設定されているときは、保証債務は消滅しない。