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短答判例
時効利益の放棄と相対効 大判大正5年12月25日
概要
主たる債務者が時効の利益を放棄しても、当該放棄の効力は主たる債務者及びその承継人以外の者には及ばず、主たる債務を保証した保証人に影響を及ぼさない。
判例
事案:主たる債務者が時効の利益を放棄した場合、保証人に影響が及ぶかどうかが問題となった。
判旨:「主タル債務者ニ対スル履行ノ請求其他時効ノ中断カ保証人ニ対シテモ其効力ヲ生スルハ特別ノ規定アルカ為メナリ然ルニ主タル債務者カ為シタル時効ノ利益ノ抛棄ニ付テハ保証人ニ対シ其効力ヲ生スル旨ノ規定ナキノミナラス時効ノ利益ノ抛棄ハ畢竟抗弁権ヲ抛棄スルモノニ外ナラサレハ抛棄者及ヒ其承継人以外ノ者ニ対シ其効力ヲ生スルモノト為スヲ得ス。」
判旨:「主タル債務者ニ対スル履行ノ請求其他時効ノ中断カ保証人ニ対シテモ其効力ヲ生スルハ特別ノ規定アルカ為メナリ然ルニ主タル債務者カ為シタル時効ノ利益ノ抛棄ニ付テハ保証人ニ対シ其効力ヲ生スル旨ノ規定ナキノミナラス時効ノ利益ノ抛棄ハ畢竟抗弁権ヲ抛棄スルモノニ外ナラサレハ抛棄者及ヒ其承継人以外ノ者ニ対シ其効力ヲ生スルモノト為スヲ得ス。」
過去問・解説
全体の正答率 : 76%
(H26 共通 第19問 オ)
AのBに対する金銭債務について、CがBとの間で保証契約を締結した。判例によれば、AのBに対する債務につき消滅時効が完成した場合において、Aが時効の利益を放棄したときには、Cは、もはや時効の援用をすることができない。
(正答)✕
(解説)
判例(大判大5.12.25)は、主たる債務者が時効の利益を放棄しても、当該放棄の効力は主たる債務者及びその承継人以外の者には及ばず、主たる債務を保証した保証人に影響を及ぼさない旨判示している。したがって、AのBに対する債務につき消滅時効が完成した場合において、Aが時効の利益を放棄したとしても、当該放棄は保証人Cに影響を及ぼさず、Cは、当該債務につき完成した消滅時効の援用をすることができる。
全体の正答率 : 80.4%
(H29 共通 第6問 エ)
主たる債務者がその債務について時効の利益を放棄した場合には、その保証人に対してもその効力を生ずる。
(正答)✕
(解説)
判例(大判大5.12.25)は、主たる債務者が時効の利益を放棄しても、当該放棄の効力は主たる債務者及びその承継人以外の者には及ばず、主たる債務を保証した保証人に影響を及ぼさない旨判示している。