現在お使いのブラウザのバージョンでは、本サービスの機能をご利用いただけない可能性があります
バージョンアップを試すか、Google ChromeやMozilla Firefoxなどの最新ブラウザをお試しください

引き続き問題が発生する場合は、 お問い合わせ までご連絡ください。

賄賂の罪(職務関連性) - 解答モード

収賄罪における「職務」 最三小判昭和37年5月29日

ノートページ表示
概要
「職務」とは、当該公務員の一般的な職務権限に属するものであれば足り、本人が現に具体的に担当している事務であることを要しないものと解する。
判例
事案:工事入札の汚職事案において、a県b事務所農地課長の職務代理者が、農地および農業用施設等復旧工事に関する事務をすることが「職務」に該当するかが問題となった。

判旨:「刑法197条にいう『其職務』とは、当該公務員の一般的な職務権限に属するものであれば足り、本人が現に具体的に担当している事務であることを要しないものと解するを相当とするから、a県事務吏員でa県b事務所農地課勤務の被告人は、農地課長の職務代理者を命ぜられたと否とにかかわりなく、たとえ、日常担当しない事務であっても、同課の分掌事務に属するものであるかぎり、前記農地および農業用施設等復旧工事に関する事務をも含めてその全般にわたり、上司の命を受けてこれを処理し得べき一般的権限を有していたものと解するを相当とする。」
過去問・解説

(H24 司法 第12問 1)
収賄罪における「職務」とは、賄賂を収受する公務員の一般的な職務権限に属するとともに、本人が現に具体的に担当している事務であることを要する。

(正答)

(解説)
判例(最判昭37.5.29)は、「『其職務』とは、当該公務員の一般的な職務権限に属するものであれば足り、本人が現に具体的に担当している事務であることを要しない…。」としている。

該当する過去問がありません

賄賂罪の「職務」 最三小決昭和40年10月19日

ノートページ表示
概要
公務員の職務とは、公務員がその地位に基づいて取り扱うすべての執務をいい、独立の決裁権があることを必要としない。
判例
事案:汚職の事案において、197条にいう公務員の職務には、公務員が法令上管掌する職務行為のみでなく、その職務と密接な関係をもつ準職務行為又は慣習上所管する職務行為をも含むかが問題となった。

判旨:「刑法197条にいう公務員の職務とは、公務員がその地位にもとづいて取り扱うすべての執務をいい、独立の決裁権があることを必要としないものと解するのが相当である。」
過去問・解説

(H30 共通 第6問 ウ)
賄賂罪の「職務」とは、公務員がその地位に伴い公務として取り扱うべき執務をいうが、独立の決裁権限がなく、単に上司の補助をする立場の公務員が取り扱う事務はこれに該当しない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭40.10.19)は、「公務員の職務とは、公務員がその地位にもとづいて取り扱うすべての執務をいい、独立の決裁権があることを必要としない…。」としている。
したがって、独立の決裁権限がなく、単に上司の補助をする立場の公務員が取り扱う事務も、賄賂罪の「職務」に含まれる。

該当する過去問がありません

賄賂罪の「職務」 最二小決昭和58年3月25日

ノートページ表示
概要
一般的職務権限を異にする他の職務に転じた公務員に対し前の職務に関して賄賂を供与した場合であっても、贈賄罪が成立する。
判例
事案:一般的職務権限を異にする他の職務に転じた公務員に対し前の職務に関して賄賂を供与したという事案において、贈賄罪の成否が問題となった。

判旨:「贈賄罪は、公務員に対し、その職務に関し賄賂を供与することによって成立するものであり、公務員が一般的職務権限を異にする他の職務に転じた後に前の職務に関して賄賂を供与した場合であっても、右供与の当時受供与者が公務員である以上、贈賄罪が成立するものと解すべきである…。」
過去問・解説

(H18 司法 第14問 1)
市役所の建築課長甲は、人事異動により同じ市役所の保健課長に転任したが、保健課長に就任した後、建設業者乙から、建築課長当時にその職務に関し有利な取り計らいを受けたことの謝礼として現金30万円を収受した。判例の立場に従うと、甲に収賄罪(刑法第197条第1項前段)が成立する。

(正答)

(解説)
判例(最決昭58.3.25)は、「贈賄罪は、公務員に対し、その職務に関し賄賂を供与することによって成立するものであり、公務員が一般的職務権限を異にする他の職務に転じた後に前の職務に関して賄賂を供与した場合であっても、右供与の当時受供与者が公務員である以上、贈賄罪が成立する…。」としている。
したがって、収賄罪における賄賂の供与と収受の関係は必要的共犯であるから、現金30万円の収受当時に公務員であった甲には、収賄罪が成立する。


(H24 司法 第12問 4)
公務員が一般的職務権限を異にする他の部署に異動した後に、前の職務に関して賄賂を収受した場合でも、収受の当時において公務員である以上、収賄罪は成立する。

(正答)

(解説)
判例(最決昭58.3.25)は、「贈賄罪は、公務員に対し、その職務に関し賄賂を供与することによって成立するものであり、公務員が一般的職務権限を異にする他の職務に転じた後に前の職務に関して賄賂を供与した場合であっても、右供与の当時受供与者が公務員である以上、贈賄罪が成立する…。」としている。
したがって、収受の当時において公務員であった場合、収賄罪が成立する。


(H30 共通 第6問 オ)
賄賂罪の「職務」は、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をした時点で公務員の一般的職務権限に属している必要があり、公務員が一般的職務権限を異にする他の職務に転じた後に前の職務に関して賄賂を収受した場合には、賄賂罪は成立しない。

(正答)

(解説)
判例(最決昭58.3.25)は、「贈賄罪は、公務員に対し、その職務に関し賄賂を供与することによって成立するものであり、公務員が一般的職務権限を異にする他の職務に転じた後に前の職務に関して賄賂を供与した場合であっても、右供与の当時受供与者が公務員である以上、贈賄罪が成立する…。」としている。
したがって、公務員が一般的職務権限を異にする他の職務に転じた後に前の職務に関して賄賂を収受した場合であっても、収受当時に公務員であったのであれば、収賄罪が成立する。

該当する過去問がありません

賄賂罪における職務行為の該当性 最大判平成7年2月22日

ノートページ表示
概要
内閣総理大臣が運輸大臣に対し民間航空会社に特定機種の航空機の選定購入を勧奨するよう働き掛けることは、内閣総理大臣の運輸大臣に対する指示として、賄賂罪の職務行為に当たる。
判例
事案:内閣総理大臣が運輸大臣に対し民間航空会社に特定機種の航空機の選定購入を勧奨するよう働き掛けた事案(ロッキード事件)において、賄賂罪における職務行為に該当するかが問題となった。

判旨:「賄賂罪は、公務員の職務の公正とこれに対する社会一般の信頼を保護法益とするものであるから、賄賂と対価関係に立つ行為は、法令上公務員の一般的職務権限に属する行為であれば足り、公務員が具体的事情の下においてその行為を適法に行うことができたかどうかは、問うところではない。けだし、公務員が右のような行為の対価として金品を収受することは、それ自体、職務の公正に対する社会一般の信頼を害するからである。
 …内閣総理大臣は、少なくとも、内閣の明示の意思に反しない限り、行政各部に対し、随時、その所掌事務について一定の方向で処理するよう指導、助言等の指示を与える権限を有するものと解するのが相当である。したがって、内閣総理大臣の運輸大臣に対する前記働き掛けは、一般的には、内閣総理大臣の指示として、その職務権限に属することは否定できない。
 …以上検討したところによれば、運輸大臣がAに対しL1011型機の選定購入を勧奨する行為は、運輸大臣の職務権限に属する行為であり、内閣総理大臣が運輸大臣に対し右勧奨行為をするよう働き掛ける行為は、内閣総理大臣の運輸大臣に対する指示という職務権限に属する行為ということができるから、甲が内閣総理大臣として運輸大臣に前記働き掛けをすることが、賄賂罪における職務行為に当たるとした原判決は、結論において正当として是認することができるというべきである。」
過去問・解説
全体の正答率 : 0%

(H19 司法 第9問 2)
収賄罪において賄賂と対価関係に立つ行為は、法令上公務員の一般的職務権限に属する行為であれば足り、公務員が具体的事情の下においてその行為を適法に行うことができたかどうかは、問うところではない。

(正答)

(解説)
判例(最大判平7.2.22)は、「賄賂罪は、公務員の職務の公正とこれに対する社会一般の信頼を保護法益とするものであるから、賄賂と対価関係に立つ行為は、法令上公務員の一般的職務権限に属する行為であれば足り、公務員が具体的事情の下においてその行為を適法に行うことができたかどうかは、問うところではない。」としている。


全体の正答率 : 100%

(R3 共通 第4問 ウ)
公務員が、その職務に関し、賄賂を収受したとき、当該職務が適切なものであっても単純収賄罪(刑法第197条第1項前段)が成立する。

(正答)

(解説)
判例(最大判平7.2.22)は、「賄賂罪は、公務員の職務の公正とこれに対する社会一般の信頼を保護法益とするものであるから、賄賂と対価関係に立つ行為は、法令上公務員の一般的職務権限に属する行為であれば足り、公務員が具体的事情の下においてその行為を適法に行うことができたかどうかは、問うところではない。」としている。
公務員がその職務に関し賄賂を収受したときは、職務が適切であったとしても、公務員の職務の公正とこれに対する社会一般の信頼が害されたといえるから、単純収賄罪が成立する。

該当する過去問がありません

賄賂罪の「職務に関し」 最一小決平成17年3月11日

ノートページ表示
概要
警察法等の関係法令によれば、A県警察の警察官の犯罪捜査に関する職務権限は、A県警察の管轄区域であるAの全域に及ぶと解されることなどに照らすと、甲が、X警察署管内の交番に勤務しており、Y警察署刑事課の担当する上記事件の捜査に関与していなかったとしても、その職務に関し賄賂を収受したものであるというべきである。
判例
事案:公正証書原本不実記載等の事件につき告発状を提出していた者から、有利かつ便宜な取計らいを受けたいとの趣旨の下に供与されるものと知りながら、現金の供与を受けたという事案において、その職務に関し賄賂を収受したといえるかが問題となった。

判旨:「警察法64条等の関係法令によれば、同庁警察官の犯罪捜査に関する職務権限は、同庁の管轄区域であるAの全域に及ぶと解されることなどに照らすと、被告人が、X警察署管内の交番に勤務しており、Y警察署刑事課の担当する上記事件の捜査に関与していなかったとしても、被告人の上記行為は、その職務に関し賄賂を収受したものであるというべきである。」
過去問・解説

(H26 共通 第4問 1)
判例(最決H17.3.11)は、X警察署地域課とY警察署刑事課とは一般的職務権限を異にするが、同じA県警察内であり犯罪捜査という点で職務が密接に関連することから、甲が受けた現金の供与も甲の職務に関するものと認めている。

(正答)

(解説)
判例(最決平17.3.11)は、「警察官の犯罪捜査に関する職務権限は、同庁の管轄区域…の全域に及ぶと解されることなどに照らすと、被告人が、X警察署管内の交番に勤務しており、Y警察署刑事課の担当する上記事件の捜査に関与していなかったとしても、被告人の上記行為は、その職務に関し賄賂を収受したものであるというべきである。」として、同じ管轄区域内の警察署地域課と警察署刑事課とは一般的職務権限を異にするとしていない。


(H26 共通 第4問 2)
判例(最決H17.3.11)は、職務関連性の判断において、甲が所属するA県警察の警察官に対して法令が与えた一般的職務権限に属する職務行為であるか否かを重視している。

(正答)

(解説)
判例(最決平17.3.11)は、「警察官の犯罪捜査に関する職務権限は、同庁の管轄区域…の全域に及ぶと解される…。」として、職務関連性の判断において、甲が所属するA県警察の警察官に対して法令が与えた一般的職務権限に属する職務行為であるか否かを重視している。


(H26 共通 第4問 3)
判例(最決H17.3.11)は、警察官が捜査情報を漏えいすることはそもそも禁じられているので、これが職務行為や職務密接関連行為に該当することはないと考えている。

(正答)

(解説)
判例(最決平17.3.11)は、「警察官の犯罪捜査に関する職務権限は、同庁の管轄区域…の全域に及ぶと解されることなどに照らすと、被告人が、X警察署管内の交番に勤務しており、Y警察署刑事課の担当する上記事件の捜査に関与していなかったとしても、被告人の上記行為は、その職務に関し賄賂を収受したものであるというべきである。」として、被告人の行為は職務行為や職務密接関連行為のいずれかに該当すると考えている。


(H26 共通 第4問 4)
判例(最決H17.3.11)は、甲が以前Y警察署刑事課に勤務中に扱った事件に関して、X警察署地域課に異動になった後に現金の供与を受けたとしても、供与を受けた時点で公務員である以上収賄罪が成立することを認めたものである。

(正答)

(解説)
判例(最決平17.3.11)は、「警察官の犯罪捜査に関する職務権限は、同庁の管轄区域…の全域に及ぶと解されることなどに照らすと、被告人が、X警察署管内の交番に勤務しており、Y警察署刑事課の担当する上記事件の捜査に関与していなかったとしても、被告人の上記行為は、その職務に関し賄賂を収受したものであるというべきである。」として、X警察署地域課とY警察署刑事課とは一般的職務権限を異にするとしていないことから、収賄罪を認めるものである。
したがって、両警察間における異動の有無を問題にしていない。


(H26 共通 第4問 5)
判例(最決H17.3.11)は、当該事件の捜査を担当しているY警察署刑事課所属の警察官への働き掛けは、あっせん収賄罪にいう「あっせん」であり、これが職務行為や職務密接関連行為に該当することはないと考えている。

(正答)

(解説)
判例(最決平17.3.11)は、「警察官の犯罪捜査に関する職務権限は、同庁の管轄区域…の全域に及ぶと解されることなどに照らすと、被告人が、X警察署管内の交番に勤務しており、Y警察署刑事課の担当する上記事件の捜査に関与していなかったとしても、被告人の上記行為は、その職務に関し賄賂を収受したものであるというべきである。」として、被告人のY警察署刑事課所属の警察官への働き掛けは、職務行為や職務密接関連行為のいずれかに該当すると考えている。

該当する過去問がありません

前のカテゴリへ 次のカテゴリへ