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民事訴訟法 共同訴訟人の一人が相手方と他の共同訴訟人との訴訟につき相手方に補助参加することの可否 最三小判昭和51年3月30日 - 解答モード
概要
甲の乙丙に対する乙丙の共同不法行為を理由とする損害賠償請求訴訟の第一審において、乙に対する請求を認容し、丙に対する請求を棄却する判決があり、乙が自己に対する判決につき控訴しないときは、乙は、甲丙間の判決について控訴するため甲に補助参加をすることができる。
判例
事案: XがY及びA1、A2を共同被告として損害賠償請求訴訟を提起し、Yに対する請求はほぼ全部認容され、A1、A2に対する請求は棄却された。その後、YがXの為に補助参加を申し立てると同時に、Xを控訴人とする控訴を提起したという事案において、共同訴訟人の1人が相手方と他の共同訴訟人との訴訟につき相手方に補助参加をすることができるか否か問題となった。
判旨:「記録によれば、被上告人は、本訴により、補助参加人の保有し運転する自動車と上告人A1の保有し同A2の運転する自動車が交差点で衝突した反動により傷害を負ったことに基づき、補助参加人及び上告人らを共同被告として損害賠償を請求したが、第1審においては補助参加人に対する請求はほぼ全部認容され、上告人らに対する請求は棄却されたところ、補助参加人が、自己に対する第1審判決については控訴しなかつたが、上告人らもまた右事故につき損害賠償責任を免れないとして、被上告人のため補助参加を申し立てると同時に、原審に対し被上告人を控訴人とする控訴を提起したことが認められる。右の場合においては、被上告人と上告人らの間の本件訴訟の結果いかんによって補助参加人の被上告人に対する損害賠償責任に消長をきたすものではないが、本件訴訟において上告人らの被上告人に対する損害賠償責任が認められれば、補助参加人は被上告人に対し上告人らと各自損害を賠償すれば足りることとなり、みずから損害を賠償したときは上告人らに対し求償し得ることになるのであるから、補助参加人は、本件訴訟において、被上告人の敗訴を防ぎ、上告人らの被上告人に対する損害賠償責任が認められる結果を得ることに利益を有するということができ、そのために自己に対する第1審判決について控訴しないときは第1審において相手方であった被上告人に補助参加することも許されると解するのが、相当である。」
判旨:「記録によれば、被上告人は、本訴により、補助参加人の保有し運転する自動車と上告人A1の保有し同A2の運転する自動車が交差点で衝突した反動により傷害を負ったことに基づき、補助参加人及び上告人らを共同被告として損害賠償を請求したが、第1審においては補助参加人に対する請求はほぼ全部認容され、上告人らに対する請求は棄却されたところ、補助参加人が、自己に対する第1審判決については控訴しなかつたが、上告人らもまた右事故につき損害賠償責任を免れないとして、被上告人のため補助参加を申し立てると同時に、原審に対し被上告人を控訴人とする控訴を提起したことが認められる。右の場合においては、被上告人と上告人らの間の本件訴訟の結果いかんによって補助参加人の被上告人に対する損害賠償責任に消長をきたすものではないが、本件訴訟において上告人らの被上告人に対する損害賠償責任が認められれば、補助参加人は被上告人に対し上告人らと各自損害を賠償すれば足りることとなり、みずから損害を賠償したときは上告人らに対し求償し得ることになるのであるから、補助参加人は、本件訴訟において、被上告人の敗訴を防ぎ、上告人らの被上告人に対する損害賠償責任が認められる結果を得ることに利益を有するということができ、そのために自己に対する第1審判決について控訴しないときは第1審において相手方であった被上告人に補助参加することも許されると解するのが、相当である。」
過去問・解説
全体の正答率 : 66.6%
(R4 予備 第32問 4)
Y及びZの共同不法行為を理由とするY及びZに対するXの損害賠償請求訴訟の第1審において、Yに対する請求を認容し、Zに対する請求を棄却する判決がされ、Yが自己に対する判決につき控訴しない場合に、Yは、自己の求償権の保全を理由としてXZ間の判決について控訴するためXに補助参加をすることができる。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭51.3.30)は、本肢と同種の事案において、「本件訴訟において上告人らの被上告人に対する損害賠償責任が認められれば、補助参加人は被上告人に対し上告人らと各自損害を賠償すれば足りることとなり、みずから損害を賠償したときは上告人らに対し求償し得ることになるのであるから、補助参加人は、本件訴訟において、被上告人の敗訴を防ぎ、上告人らの被上告人に対する損害賠償責任が認められる結果を得ることに利益を有するということができ、そのために自己に対する第1審判決について控訴しないときは第1審において相手方であった被上告人に補助参加することも許される…。」としている。
したがって、Yは、自己の求償権の保全を理由としてXZ間の判決について控訴するため、Xに補助参加をすることができる。