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入会権確認訴訟は固有必要的共同訴訟であるか 最二小判昭和41年11月25日
概要
判例
判旨:「入会権は権利者である一定の部落民に総有的に帰属するものであるから、入会権の確認を求める訴は、権利者全員が共同してのみ提起しうる固有必要的共同訴訟というべきである(明治39年2月5日大審院判決・民録12輯165頁参照)。この理は、入会権が共有の性質を有するものであると、共有の性質を有しないものであるとで異なるところがない。したがつて、上告人らが原審において訴の変更により訴求した「本件土地につき共有の性質を有する入会権を有することを確認する。若し右請求が理由がないときは、共有の性質を有しない入会権を有することを確認する」旨の第四、五次請求は、入会権者全員によつてのみ訴求できる固有必要的共同訴訟であるというべきところ、本件右請求が入会権者と主張されている部落民全員によつて提起されたものでなく、その一部の者によつて提起されていることは弁論の全趣旨によつて明らかであるから、右請求は当事者適格を欠く不適法なものである。本件土地を上告人らが総有することを請求原因として被上告人に対しその所有権取得登記の抹消を求める第二次請求もまた同断である。
さらに、上告人らの本件第三次請求は、本件土地が又重財産区の所有に属することを請求原因として、被上告人に対しその所有権取得登記の抹消を求めるものである。そうとすれば、本請求の正当な原告は又重財産区であつて、上告人らは当事者適格を有しないものというべきである。本訴もまた不適法である。」
過去問・解説
(R8 予備 第31問 3 改題)
Xは、法人でない社団であり、団体運営の方法及び財産管理の方法について定めた規約を有しており、Aを代表者と定めていた。Xの構成員らが原告となり甲土地がXの構成員全員の総有に属することの確認を求める訴えを提起し、第一審裁判所が原告らの請求を認容し、控訴裁判所がYの控訴を棄却し、Yが上告したところ、Xの構成員らの一部が当該訴えに係る訴訟の当事者となっていないことが判明した。この場合において、上告裁判所は、原判決を破棄し、第一審判決を取り消して、当該訴えを却下することができる。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭41.11.25)は、「入会権は権利者である一定の部落民に総有的に帰属するものであるから、入会権の確認を求める訴は、権利者全員が共同してのみ提起しうる固有必要的共同訴訟というべきである…。」とした上で、「本件土地を上告人らが総有することを請求原因として被上告人に対しその所有権取得登記の抹消を求める第2次請求もまた同断である。」としている。そして、権利者の一部によって提起された訴えについて、「本件右請求が入会権者と主張されている部落民全員によつて提起されたものでなく、その一部の者によつて提起されていることは弁論の全趣旨によつて明らかであるから、右請求は当事者適格を欠く不適法なものである。」とし、「請求について本案の判断をした第1、2審判決を破棄し、右請求を却下すべきものとする。」と結論づけている。
したがって、Xの構成員らが甲土地がXの構成員全員の総有に属することの確認を求める訴えは、構成員全員が当事者となる必要があり、その一部が当事者となっていない場合には、当事者適格を欠き不適法である。よって、Yの上告により、Xの構成員らの一部が当該訴えに係る訴訟の当事者となっていないことが判明した場合、上告裁判所は、原判決を破棄し、第一審判決を取り消して、当該訴えを却下することができる。